神戸市で確認された陽性患者について、ゲノム解析の結果、11月4日(金曜)に市内で初めてオミクロン株のBQ.1.1系統の感染が4例確認されましたのでお知らせします。
1.患者について
(1)1例目
発症日:不明(検体採取日:令和4年10月24日(月曜))
年代・性別:10歳未満、男性
病状:軽症
発症前14日以内の渡航歴:不明
濃厚接触者:不明
(2)2例目
発症日:不明(検体採取日:令和4年10月24日(月曜))
年代・性別:10歳未満、女性
病状:軽症
発症前14日以内の渡航歴:不明
濃厚接触者:不明
(3)3例目
発症日:令和4年10月25日(火曜)(検体採取日:令和4年10月26日(水曜))
年代・性別:50歳代、男性
病状:軽症
発症前14日以内の渡航歴:不明
濃厚接触者:不明
(4)4例目
発症日:令和4年10月26日(水曜)(検体採取日:令和4年10月27日(木曜))
年代・性別:50歳代、女性
病状:軽症
発症前14日以内の渡航歴:不明
濃厚接触者:不明
※今回確認された4例については、いずれも発生届の届出対象外であることから、保健所による積極的疫学調査は行っていません。発生届の届出対象外となる患者の情報は、医療機関から保健所へ届出されませんが、症状悪化時に保健所が迅速に対応するため、患者自らが「陽性者登録フォーム」に情報を登録することをお願いしています。今回の患者情報は、患者自らが保健所の「陽性者登録フォーム」に入力された情報となります。
※神戸市内において新たな変異株を早期に把握するため、神戸市では発生届の届出対象外の方も含めて、陽性検体のゲノム解析を実施していきます。
2.経緯について
当該患者4名は、いずれも症状を有したため医療機関を受診し、PCR検査を実施しました。
保健所において患者の陽性検体を回収し、神戸市健康科学研究所においてゲノム解析を行ったところ、11月4日(金曜)にBQ.1.1系統であることが判明しました。
なお、当該患者4名はいずれも自宅にて療養し、療養を終了しています。
3.今後の対策について
神戸市健康科学研究所では、独自に変異株を迅速かつ的確に検出できる監視体制を整えており、今後とも変異株の早期の把握に努めてまいります。
BQ.1.1系統はオミクロン株の亜系統であり、これまでの感染対策を実施することにより、感染予防につながります。
(参考)オミクロン株のBQ.1.1系統について
- BQ.1.1系統は、令和4年10月10日時点で48か国から3,284件が報告されており、欧州及び米国から多く報告されています。
- BQ.1.1系統は、BA.5系統の亜系統であり、スパイクたんぱく質にR346T、N460K変異を有し、中和抗体からの逃避の可能性が示唆されています。感染者数や死亡者数への影響は現時点では不明です。
- 世界保健機関(WHO)はBQ.1.1を「監視下のオミクロン株の亜系統」として定めています。
- 国内検疫では令和4年11月2日時点で9件確認されており、検疫以外では東京都、神奈川県、群馬県、福島県等でも確認されています。