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北神急行電鉄の市営化が目指すもの

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北神地域には以前から良好な住宅地が形成され、子育て世帯が増えている地域も目立っています。また、自然豊かな里山や農村地域には、茅葺民家や由緒ある神社仏閣が点在し、自然環境と文化遺産が一体となった特色あるエリアが広がっています。

このような魅力あふれる北神地域と都心部とを結ぶ北神急行電鉄線は、三宮駅から谷上駅までわずか10分という非常に優れたアクセス性を有していながら、膨大な建設費に伴う高額な運賃設定により、利用者が低迷してきました。せっかくある社会インフラを有効に活用して地域を活性化させていく上で、高額な運賃は非常に大きな問題でした。

どのような方策が考えられるのか。2018年(平成30年)12月、阪急電鉄グループと北神急行電鉄の市営化について協議を開始しました。民間鉄道の市営化という試みは全国的にも例はありませんでしたが、阪急電鉄グループ関係者のみなさまのご理解をいただき、北神急行電鉄の市営化が決定されました。そして、当初のスケジュールは大きく前倒しされ、2020年(令和2年)6月、北神急行線と市営地下鉄の一体運行がスタートしました。この日から、例えば谷上・三宮間がこれまでの550円から280円になるなど大幅な運賃値下げが実現しました。

一体運行からから1年余り。今新型コロナウィルス感染症により、人々のライフスタイルや価値観は大きく変わりつつあります。都心部の極めて狭いエリアに人口が集住する「高密度至上の価値観」が見直され、豊かな自然環境の中で暮らし、働き、学びたいと考える傾向がこれまで以上に広がっていくのではないでしょうか。

市営地下鉄北神線、そして接続する神戸電鉄沿線の魅力向上の取り組みを着実に進め、運賃値下げとの相乗効果を生み出しながら、人口の定着や市外からの移住、観光客の増加に結び付けていくことが大切です。

具体的には、谷上駅へのアクセスを向上させるため、慢性的な渋滞が発生している神戸三田線の3車線化や駅前広場の再整備を行います。神戸電鉄沿線についても駅前広場の整備や駅舎再整備の支援を行い、沿線住民の皆さんの利便性を高めます。有馬温泉や北神地域、北摂地域の里山の魅力発信を強化し、観光客誘致を図ります。団体旅行から個人旅行への流れはポスト・コロナを迎えても変わらないと考えられ、三宮から北神線、神戸電鉄経由で有馬などへの気ままな旅行を楽しんでいただけるような取り組みを行っていきます。

北神急行電鉄の市営化がめざすもの①(北神急行)

北神急行電鉄の市営化がめざすもの②
(大前家住宅)

北神急行電鉄の市営化がめざすもの③(有馬温泉)

 

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