最終更新日:2021年11月4日
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1986年(昭和61年)に英国で初めて確認された牛の病気です。以来ヨーロッパ諸国へ広がり、現在までに世界中では約19万頭ものBSE牛が確認されています。
わが国では2001年9月21日に初めてBSEの発生が1頭確認されました。全頭検査開始以降にBSEと診断された牛は21頭で、死亡牛検査で確認された14例を含めると国内では36頭が確認されています。
スクリーニング検査は、他の検査室とは隔離された専用の検査室で行っています。
検査員自身も検査中に感染することのないように、慎重に実施しています。
検体となる「延髄」は切り離された牛の頭から採取します。
大後頭孔という延髄の通り道から薬匙を差し込んで採取します。
取り損ねると検査が出来ませんので緊張の一瞬です。
検体カップに入った延髄です。
矢印の指す部位は閂(カンヌキ)といわれるところです。
点線部分を検査に使います。
延髄を細胞破砕機で乳剤にします。
乳剤(上)
乳剤に試薬(プロティナーゼKという蛋白分解酵素)を入れて正常なプリオンを分解し、
いくつかの工程で処理して異常プリオンだけを集めます。
精製・抽出した試料をエライザ法で検出するため、プリオン抗体と反応させます。
測定機器で異常プリオンの存在を確かめます。
測定した結果で陽性か否かを判定します。
陽性の場合には、もう一度同じ検査(再検査)を行います。
2回目の検査でも陽性となった場合は、国の検査機関で確認検査を実施します。