ホーム > 市政情報 > 記者発表資料 > 記者発表2022年5月 > 特別展「秘蔵の小磯良平―武田薬品コレクションから」(同時開催:コレクション企画展示「神戸に生まれて」)の開催
最終更新日:2022年5月12日
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記者資料提供(2022年5月12日)
神戸市文化スポーツ局博物館小磯記念美術館
神戸を代表する洋画家、小磯良平は、武田薬品工業株式会社の六代目武田長兵衞と親しく、戦前に出会ってから、亡くなるまでその交流は続きました。武田薬品の美術コレクションには、小磯良平の重要な作品が含まれていました。本展は、同コレクションを神戸市立小磯記念美術館に寄託していただいたことを記念して開催する展覧会です。展覧会では、油彩及び素描作品あわせて約40点と、機関紙『武田薬報』の表紙画として約13年間描き続けられた薬用植物画をもとに刊行に至った『薬用植物画譜』に基づき、約150点および資料を紹介します。
※素描や水彩画などは会期中展示替をいたします。
2022年6月10日(金曜日)11時~ 当館会議室にて
当日受付。美術館東側の通用口からご来館ください。
2022年6月10日(金曜日)14時~(受付:13時30分開始)
会期:2022年6月11日(土曜日)~2022年9月25日(日曜日)
会場:神戸市立小磯記念美術館
〒658-0032 神戸市東灘区向洋町中5丁目7
休館日:毎週月曜日(ただし7月18日、9月19日は開館)、7月19日、9月20日
開館時間:10時00分から17時00分(入館の受付は16時30分まで)
神戸市立小磯記念美術館、朝日新聞社
武田薬品工業株式会社
神戸新交通株式会社
一般:1,000(800)円、大学生:500(250)円 ※( )内は20名以上の団体料金
1932年頃、小磯良平と武田鋭太郎(のち六代目武田長兵衞を襲名)は、知人を介して初めて出会います。同じころ鋭太郎は、英国の伝統的建築様式であるチューダー様式の邸宅を東灘区の住吉に新築します。鋭太郎はこの頃から小磯作品を収集し、戦前の作品を多く含む類のない小磯作品のコレクションを築きました。
左:小磯良平《踊り子》1935年 油彩・キャンバス 162.1×130.3cm
右:小磯良平《人々》1936年 油彩・キャンバス 116.0×96.0cm
小磯は、1945年6月5日の神戸空襲で、戦前の秀作を生み出した山本通のアトリエと住居を失います。武田の邸宅から歩いて数分の場所の土地を武田の紹介により入手し、ようやく住居とアトリエを構えることができたのは、1949年のことでした。小磯記念美術館の中庭に移築復元しているアトリエが、この時に建築した建物です。
1953年1月1日、総合ビタミン剤、パンビタンの一面広告が、東京、名古屋、大阪、西部の朝日新聞朝刊に掲載されました。小磯良平の《母子像》をベースに、画面右上の余白に商標のウロコ印を、左下にパンビタンの説明を印刷した、作品主体の斬新な広告でした。小磯の素描の洗練された雰囲気や幼い子供と母親をモチーフにした構図の広告は、注目を集め話題となったといいます。
左:1953年1月1日 大阪本社版朝刊12面掲載広告(提供:朝日新聞社)
右:小磯良平《母子像》1952年頃 コンテ・紙 63.6×48.2cm
すでに高い評価を得、国民的人気を博していた小磯良平の作品を広告に起用したことは、ビタミン剤の販売促進のみならず、武田薬品のブランドイメージの向上に大いに貢献したと考えられます。小磯は、武田薬品が顧客や取引先に配布する扇子やカレンダーの原画を描いています。
小磯良平と六代目武田長兵衞は、旅を共にすることもあり、小磯は旅先で制作取材をしました。また、小磯が1958年頃から取り組み始めた新たなモチーフ、舞妓について武田は、事実の正確な描写に厳しい小磯のために、舞妓の髪型を記録的に撮影して協力しています。
小磯良平《舞妓》1961年 油彩・紙(板に貼り付け)116.5×114.9cm
『薬用植物画譜』は、1971年、武田薬品工業株式会社の創業190年を記念して非売品として発行されました。小磯良平が『武田薬報』の表紙画として描き、1956年2月の「オモト」から1968年12月の「センキュウ」まで13年間にわたって掲載された薬用植物150種類のうち、20種類の植物を改描して一冊にまとめたものです。印刷は10色以上の多色刷で、装幀は小磯の意向を受け、オレンジがかった朱色の無地に金文字が美しいデザインに仕上げられ、小磯は大変満足したといいます。薬用植物画作品は、約半数ずつ前期と後期に分けて展示替えをいたします。
左:小磯良平《ケシ》1960年 水彩、鉛筆・紙 39.8×28.0cm
中:小磯良平《ホップ》1963年 水彩、鉛筆・紙 39.4×27.3cm
右:小磯良平《チョウセンダイオウ》1969年 水彩、鉛筆・紙 39.3×27.2cm
小磯良平が描いた、植物の成分を抽出するための道具「蘭引」や、薬学などを修めて、大阪の製薬業にも携わり、小磯良平と六代目武田長兵衞を繋ぐ端緒となった小磯良平の義父、小磯吉人(こいそ・よしたみ)の資料などもあわせて紹介します。
《蘭引》江戸時代後期 陶製 43.0×30.5×27.5cm 公益財団法人武田科学振興財団 杏雨書屋蔵
講師:尾崎法子氏(武田薬品工業株式会社 京都薬用植物園 薬剤師、漢方生薬ソムリエ)
生薬について知り、味や匂いを体験してみましょう。夏の養生茶の試飲も体験していただきます。
①7月9日(土曜日)、②7月10日(日曜日) 各日とも午後2時~3時、定員16名
申込締切:6月23日
「武田長兵衞と杏雨書屋」
講師:瓢野由美子氏(武田薬品科学振興財団 杏雨書屋 学芸員)
9月11日(日曜日)午後2時~3時 定員25名
申込締切:8月25日
下のURLよりお申し込みください。
https://www.city.kobe.lg.jp/a45010/kanko/bunka/bunkashisetsu/koisogallery/lecture.html
定員25名 当日先着順(整理券を配布)
学芸員が展覧会について解説します。
対象:4歳~中学生 定員10名 申込締切:6月9日(木曜日)
特別展「秘蔵の小磯良平―武田薬品コレクションから」の薬用植物画を見て水彩画の良さを感じましょう。植物を見たり感じたりして水彩画に表しましょう。
対象:4歳~中学生 定員10名 申込締切:7月7日(木曜日)
特別展「秘蔵の小磯良平―武田薬品コレクションから」の薬用植物画を、葉っぱの形に注目して楽しみましょう。いろいろな葉っぱの形をかいてランプシェードをつくりましょう。
対象:4歳~中学生 定員10名 申込締切:8月11日(木曜日)
びじゅつかんを探険して普段は見ることのできないところを見学します。いろいろな道具や設備について学びましょう。
対象:4歳~中学生 定員10名 申込締切:9月8日(木曜日)
特別展「秘蔵の小磯良平―武田薬品コレクションから」で薬用植物画を見ていろいろな植物を知ります。「こすりだし」の技を使い、植物の形を集めてコレクションをつくりましょう。
下のURLよりお申し込みください。
対象:高校生以上 定員16名 申込締切:6月16日(木曜日)
下のURLよりお申込みください。
未就学のお子様を連れた大人の方2名まで割引料金(800円)で入館いただけます。
未就学児のお子様とご来館の大人の方に、グリーティングカードをプレゼントします。
6月16日(木曜日)、7月21日(木曜日)、8月18日(木曜日)、9月15日(木曜日)
電話番号:0570-083330または078-333-3372
お問い合わせ先
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電話 0570-083330 または 078-333-3330