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定例会見 2020年(令和2年)11月26日

最終更新日:2020年11月26日

ここから本文です。

市長定例会見の模様をお届けします。

 

会見資料はこちら(PDF:3,251KB)

 

 

 

新型コロナウイルス感染症対策

久元市長:

 よろしくお願いいたします。

 今日、私からお話を申し上げたい案件は2件です。1つはコロナウイルスの感染状況と、これへの対応。それから介護人材の確保プロジェクトにつきまして御説明を申し上げます。

 まず感染状況ですけれども、9月25日以降を仮に第3波といたしますと、この間、既に777件が発生をしておりまして、直近1週間の感染者数は182件ということで、11月に急激に増加しているという状況にあります。

 年代別の発生件数ですけれども、これは全国的にもよく言われていることですが、第2波以前は20代から40代の若年世代を中心に感染が拡大をしていたわけですが、9月25日以降は50歳代以降の中高年層、特に70歳代以上の高齢層での感染が拡大をしております。70歳代は重症化率が極端に高くなる傾向にあります。重症化リスクが高い高齢者層での感染割合が高いということは、これまで以上に医療提供体制への負担が大きくなるおそれがあります。

 そしてクラスターも発生しております。これまで26件のクラスターが神戸市内では発生をしておりますが、9月25日以降、第3波では12件のクラスターが発生しております。これは、上から色を分けておりますのは、スポーツ・娯楽施設、飲食店、民間事業所、公的機関、病院、福祉施設、学校園、こういうふうに分けているわけですが、これまでになかった民間事業所あるいはボクシングジム、劇場といった娯楽施設でも発生している。11月以降、クラスターの施設の内容が多様化しているということも言えます。

 陽性件数、検査数の直近の状況は、御覧いただいているような数字になっておりまして、増加しております。10月中の定例会見で1,100件から1,200件程度の検査数を紹介しておりましたけれども、濃厚接触者などの積極的な調査の結果、検査数も大幅に拡大してきております。陽性率、これまで2%から4%台で推移をしておりましたけれども、直近の2週間では8.3%というふうに陽性率も上がってきております。

 

 入院・入所患者の状況です。11月24日時点の数字を上げておりますが、入院・入所患者数、185名ということになっております。11月10日時点では入院が47名、うち重症が3名、入所30人ということになっておりましたので、大幅に増えていると。特に入院患者数が、11月10日時点からは2倍近くに増えているということになっております。

 

 これに対応する医療提供体制です。現在、市内では、感染症指定医療機関であります中央市民病院及び適切な感染予防策が取られている市内機関の連携によりまして、合計で120床、うち重症患者向けには39床が確保済みであります。120床を確保できているわけですが、感染拡大特別期には160床の病床を用意するというのが県の考え方でありますので、これに向けまして、現在、医療機関と調整を進めているという状況になります。

 

 政府が感染状況のステージを示しておりまして、その指標との関連で申しますと、病床全体の占有率、これがステージ4の指標、これを超えているという状況で、70%の占有率ということになっております。うち、重症者用の病床の占有率は39床のうち15床ということで、現時点では38.4%、療養者数の人口10万人当たりの数は16.5人ということで、この黄色の状況は、これはステージ3の状況にあるというふうに考えられます。

 

 こういうような状況でありまして、重症化リスクが高い高齢者層での感染割合が高いということで、これまで以上に医療提供体制の負担が大きくなるおそれがあります。今後、さらに感染者が増加した場合には、病床の運用状況が厳しい状況も出てくる可能性もあります。このため、感染者の病状を見極めた上で各医療機関との連携も図り、新たな施設の確保を含めた宿泊療養施設のさらなる活用を含めまして、医療提供体制の確保を図っていきたいと考えております。

 

 具体的に宿泊療養施設の入所状況ですけれども、ニチイ学館につきましては100室のうち49室、東横インにつきましては110室のうちの41室ということで、全体の占有率は43%ということになっております。こういう状況ですので、既に3番目の宿泊療養施設の確保に向けて、具体的な協議に入っております。

 

 積極的に検査を実施しておりますが、その状況はまず検査体制、現在1日662検体の検査ができます。これを医師会との協力で、医師会の検査体制を拡充いたしまして、11月30日以降は最大で682検体の検査が可能になります。神戸市では医療機関、福祉施設、学校園で患者が発生した場合には、濃厚接触者に該当しなくても、必要と認める場合には、健康観察対象者として国の基準を超えて積極的にPCR検査を実施しております。検査体制を拡充するとともに、積極的に検査を行って、クラスターの未然防止に努めたいと考えております。

 

 それから、基本的な感染防護策、これをしっかり取っていただくということが大変大事です。基本的な感染防護策が取られていれば、仮に感染患者が発生したとしても大きなクラスターが発生する可能性は少ないと考えられています。クラスターの態様が、先ほども申し上げましたように多様化しておりまして、いろいろな施設でクラスターが発生する可能性があり、この発生を未然に防止するためには感染症の基本対策をしっかりと心がけていただくということが大事だと考えています。冬でも窓を開けた換気が必要ですし、人との距離が1メートル未満の場合のマスクの着用、指先を意識した手洗い、熱がなくても咳などの症状があれば外出を控えるなどの対応が重要でありまして、そういう対応をぜひ市民の皆さんにお願いをしたいと思っております。

 

 新型コロナウイルスに感染をされた方に対する心ない誹謗中傷が、残念ながら存在しております。恐らくこの背景には不安があるのではないかと思います。その不安を解消するためには、やはり神戸市がしっかりとした対応をとっているということ、これを情報発信するということも重要ですし、また、感染の状況につきまして、正確な情報をリアルタイムで情報発信をするということが大変重要ですけれども、ぜひ、この新型コロナウイルスに感染するということは、これは誰にでも起こるということであり、ウイルスが体を苦しめる、偏見が心を苦しめる、こういう考え方で、感染された方、あるいはこの感染症と闘っておられる方々に対して敬意を払い、温かいまなざしを送っていただきたいと考えております。

 

 そのための不安の解消の策といたしまして、できるだけ分かりやすい情報発信、つまり、身近に患者さんが発生をした、つまり御自身が濃厚接触者になるのかどうかということなどの疑問にお答えをするページ、これを市の公式ホームページの中に開設することといたしました。身近に感染者が発生したとしても、保健所から連絡がない限りは、これは濃厚接触者ではないということでありますので、そういうような理解を正しく広げていきたいというふうに思っております。

 

 第1波のときから、神戸市では新型コロナウイルス感染に関するデータのみならず、この感染に関連するデータ、それは人出ということになりますが、この人出の状況などにつきましてデータを収集し、その状況を公表するということを行っておりました。このデータにつきましては、しばらくお話をしておりませんでしたので、直近の主要なデータにつきまして少しお話をさせていただきたいと思います。

 

 1件目のデータは、市営地下鉄三宮駅の1日当たりの乗客数です。これは11月のデータですが、平日では対前年同月比、去年の11月と比べた場合には12.8%の減少、休日は24.7%の減少ということで、休日の減少幅が大きくなっております。市営地下鉄の三宮駅の1日当たりの乗降客数の、これは定期あるいは定期外という内訳で見ると、通勤定期が7.9%の減、通学定期が15.7%の減ということで、通学定期の減少幅が大きくなっております。恐らく大学のリモート講義がまだ続いているという影響ではないかと推察をされます。以下は、これは地下鉄の実データです。これから御紹介をするデータは、KDDIさんのGPS位置情報によるデータでありまして、来訪された方、あるいは一定の期間に滞在をしておられる方のデータを少し御説明申し上げたいと思います。

 

 このデータは、時点では10月までのデータです。まず、三宮の北側繁華街ですね、別図で御覧をいただきますと、このエリア、神戸を代表する繁華街ですね、阪急の神戸三宮駅の北側、北野坂などが含まれる繁華街です。この三宮北側の繁華街につきましては19時以降の来訪者の推移を示しております。ちょっと分かりにくいかもしれませんが、前年同月比、10月の前年同月比を見ますと、平日、休日とも100%以上ということになっておりまして、かなり人出が戻ってきているということが分かります。

 

 同じデータで異人館街の状況ですね、この異人館街の状況は右の地図で示しているエリアですが、前年同月比で見ますと、平日が65.1%、祝休日が98.7%ということで、休日はほぼ前年に戻ってきているということが分かります。2月と比べますと、この祝休日は132.2%ということで、かなり上回っております。

 

 南京町の状況です。10月の対前年同月比は、平日が76.6%、祝休日が80.8%、2月と比べますと祝休日は114.4%ということで、2月をかなり上回っております。報道されておりましたように、この11月の3連休、南京町はかなりの人出がありました。

 

 王子動物園の来訪者です。10月の対前年比は、平日が143%、祝休日が110.2%ということで、両方とも前年を大きく上回っているということで、これはやはり屋外の施設であるということが影響しているのではないかと思います。2月と比べますと、平日は2.7倍です、祝休日も35%以上の伸びということになっております。

 

 こういうような人出の状況ということについては、ホームページでアップをいたしまして、こういうデータをどう考えるのか、お一人お一人、この状況を見ながら、この外出をする、どういう行動を取っていただくのかを、市民の皆さんお一人お一人に考えていただいて、そして外出されるときも、感染しない、感染させない、マスクをしっかりと着用して、感染予防に気をつけて行動していただきたいというふうに思います。

「コウベde カイゴ」 ~介護人材確保プロジェクトが始動します!~

2点目が「コウベ de カイゴ」というふうに言わせていただきますが、介護人材確保プロジェクトを始動させたいと思っています。

 

 コロナ禍におきまして、雇用情勢が非常に厳しくなってきています。離職を余儀なくされる方も増えています。神戸市はこれまで、そういう方々を対象とした雇用確保に取り組んできました。ひとり親の家庭の方の採用、内定を取り消された新卒者の方の採用、あるいは副業人材の活用、さらには、新型コロナということも想定して、これは十分納得して市役所を受験していただきたいという別の狙いもあるわけですが、学生の皆さんに一定の雇用の、短時間の雇用の場を確保したいということで、学生短時間雇用の仕組み、これも用意いたしました。

 

 そういう中で、従来から慢性的な人材不足とされてきたのが介護業界です。そして、雇用情勢が悪化する中で、離職を余儀なくされた方に介護業界に勤めていただく、そこでお仕事をしていただくという、そういう方策を見いだすことができないかというのが今回のプロジェクトです。

 

 介護業界は、2025年には全国で33万7,000人の人材が不足するというふうに推計されています。これを神戸市に当てはめると、推計ということになりますが、約5,900人が不足すると見込まれます。有効求人倍率も今年の1月が4.19倍で、これは兵庫県内の求人倍率ですけれども、兵庫県の9月では3.47倍ということで、低下傾向にはありますが、介護人材が引き続き不足しているというのが現実です。

 

 神戸市としても独自に、感染防止のために役立てていただく福祉サービス事業所給付金、1事業所当たり20万円、これ、神戸市の単独の施策ですけれども、こういう感染防止策を講じていただく、このことがやはり介護の人材を集めるという意味でも、これも効果があると考えて、こういうような対策も講じてきました。

 

 一方で、雇用情勢の悪化の状況ですが、各区役所の暮らし支援窓口での新規相談、これは今年の9月末で1万700件ということになっています。去年の9月末時点が1,380件でしたので、前年比でいうと約8倍、相談の内容も収入の激減、あるいは生活費に対する苦慮、あるいは家賃に関する内容、こういうような相談が約80%を占めているということになっています。

 

 住居確保給付金につきましては、今年の4月以降、対象が、離職後2年以内ということに加えて、減収により離職、廃業というような、そういう状態でも給付金の対象になるということ、これもそういう状況もありまして、申請が急増しているという状況であります。去年が120件、これは年間120件だったわけですが、今年の9月は既に約2,360件ということになっています。

 

 こういうことを考えれば、一方に慢性的な介護人材の不足ということがあり、さらに、コロナの影響による福祉サービス事業所の負担増という状況があります。一方で、コロナの影響により離職された方がいらっしゃる。この両方を、双方をマッチングすることができないか。そのことによって、良質な介護サービスを提供することができないか。介護は、人材の確保ということが非常に重要です。

 

 そういうことで、神戸で介護人材確保のプロジェクト、これを始動させることといたします。1つは、コロナの影響により離職した新規就職者への支援、これを11月補正予算に盛り込みます。それから、これは既に行っている事業ですけれども、新規就職者への生活支援、これを引き続き行います。区役所における求人情報の提供あるいは介護職の魅力発信、こういう柱で行っていきたいと思っています。

 

 1点目のコロナで離職をした新規就職者への支援、11月補正予算の内容ですが、コロナの影響によって今年に離職された方が、介護障害福祉サービス事業所に正規またはフルタイム職員として就職された場合に支給いたします。今年に退職された方で、これまで介護事業所などに勤めたことがあるかどうかという、そういう経歴は問いません。12月以降3月末まで、新たに介護障害サービス事業所に、これ、事務職は含まないこととしておりますが、介護職員として採用された方を対象といたします。一時金といたしまして10万円を支給いたします。これは6月から3月末までに、新たにまず祝い金1万円を支給する。採用された時点で祝い金を支給する。それから、6か月以上就労継続された方に対しては10万円の一時金を支給する。二本立ての制度にしております。予算規模は大体5,600万円を想定しております。

 

 それ以外の支援内容ですけれども、新規就職者の方への生活支援、これは新規就職者の方に対して、一月当たり1万4,000円、最長3年間、住宅手当を補助するという仕組みを用意しております。それから、神戸市独自の制度といたしまして、上もそうですけれども、高齢者介護士の認定制度合格者に対してキャリアアップ支援金、月に1万円、これを最長5年支給するという制度を用意しております。区役所の生活支援課におきまして、窓口でこういうような制度の紹介、さらには、就職情報専用サイトを活用した情報発信をしていきたいと考えております。職場体験参加、令和2年度中は交通費として2,000円を支給し、求人登録支援を実施する。こういうような形で、介護職場への就職を神戸市として支援していこうというふうに考えております。

 

 神戸市は、コロナの影響によりまして離職された方に、早期の再就職をしていただくように応援いたします。そして、介護・障害福祉サービス事業者の人材不足に対応をいたします。こういう形で市民に対する良質な介護サービスの提供ができるような体制を確保できるように最大限の努力を行っていきたいと考えています。

 

 私からは以上です。

質疑応答:発表項目

記者:

 KDDIの人出のデータなんですけれども、三宮市街地の人出が去年10月と比べて増えているという、この原因をどう分析されているのかということと、あと、それに対して一人一人がこのデータを見て行動を考えてほしいということでしたけれども、市として人出が増えている状況にどう対応するのかというのを教えてください。

 

久元市長:

 現在は緊急事態宣言も発令されておりませんし、国からも、また県からも不要不急の外出ということが要請されているわけではありません。ですから、何らかの規制というものが求められる状況ではありませんし、規制も行われていないわけです。ただやはり、外出するということは感染するリスクが、少なくとも家の中にいるよりも高いということは少なくとも言えようかと思いますので、こういう状況を、正しい情報発信をして、その上で外出するのかどうか、とにかくこういう繁華街に出ればたくさんの人がいるということが、何となくお分かりになっているとは思うんですけれども、具体的に明確な数字でお示しをいたしますと、非常にはっきりいたしますので、これは御自身で考えていただく材料にするということです。

 

記者:

 分かりました。市として独自に営業時間の短縮だったり、外出自粛の要請というのは特には考えていらっしゃらないですか。

 

久元市長:

 考えておりません。それから、そのような役割分担というのは、これはやはり兵庫県の役割分担になると思います。県の判断を待ちたいと思います。

 

記者:

 医療体制のところなんですけれども、現時点で占有率が70%という数字なんですけど、今の時点で医療機関へ負担が高まって何か支障が出ているとか、運用面で、いわゆる人員の確保とかで課題が出ているとか、そういう状況はないでしょうか。

 

久元市長:

 当然のことながら、医療現場が大変苦労されていることは間違いありません。私も中央市民病院には、重症者専用病棟がオープンしたこともありまして、時々おじゃまし、理事長や院長とも意見交換をいたしますが、本当に懸命に頑張っていただいている。現場も見せていただいたりしておりますけれども、こちらも大変苦労されていると思います。

 

 しかし、現時点で70%ということで、少なくともすぐに入院できなくなるとか、医療提供体制が逼迫しているという状況にはまだないと思います。しかし、相当占有率が高まっていますから、これへの対応というのは、それぞれの医療機関で考えていかなければなりませんし、私どももそれに対応した対応ということを考えていかなければなりません。

 

 1つは、今、重症者の病床専用占有率というのは、これはまださほど高くはありませんが、今後増えてくる可能性があります。そういう場合には、今は中央市民病院の重症者専用病棟、専用病棟とは言っておりますが、これは全て重症者ではありません。ですから、重症者が増えれば、今入っている中等者の患者の方を別の病棟に移すことも含めて考えていく、そういうふうにベッドを上手に回転させていくということを、それぞれの病院、そして病院間の連携によって考えていくということが対応策として考えられます。

 

 もう1つは、軽症であったけれども無症状になった、そういう方は2つの民間療養施設、そういうところに行っていただくということが考えられますから、現時点ではそういう形で病院のベッドと、それから民間療養施設を回転させていくということで対応していきたいと思います。

 

記者:

 先ほど新たな施設の確保も含めてというお話だったと思いますが、あれは宿泊所の施設のことでしょうか。

 

久元市長:

そうです。新たなホテルを今、探しているという状況です。幾つかのところに絞り込んでおりまして、何とかできるだけ早く確保することができればと思います。

 

記者:

 それとクラスターの発生状況のところなんですけれど、いろいろ多様化しているという話なんですけど、感染が広がってしまう経路というか要因というか、その辺りで分析をされていて、主に共通するような背景というのはあるんでしょうか。

 

久元市長:

 感染経路が分かるケースもありますし、分からないケースもありますが、例えば濃厚接触者の方が家庭の中で感染をして、そして感染をした家庭の方が、例えば通学先とか通勤先でほかの方に感染をするというような経路というものが、一定部分増えております。

 そういうところから、今まで感染状態ではなかったところから、そういうような経路で感染者の方がいて、お店や施設の中で感染が広がってクラスター化する、これは1つの例ですけど、そういうようなパターンが見られますね。

 

記者:

 それとすいません、話が変わるんですけど、高齢介護のほうなんですけど、このプロジェクトの中に政令市としてとか、ほかの自治体と比べて、全国的にとか、何か先駆的な部分というのはどの辺りなんでしょうか。

 

久元市長:

 熊本市が類似の制度を先に持っていると承知をしておりますが、たしか熊本市の場合には、介護福祉士などの資格を持っている方を対象としている、そういう資格を持っている方を対象とした制度だと聞いていますから、そういう資格を持っているかいないにかかわらず、幅広くこういう新規就職に対して支援をするというのは政令指定都市で初めてです。

 

 それから、一般市の場合には、武蔵野市が神戸市と類似の制度を持っていると承知をしておりまして、これは全国でほかにないのかというのは、なかなかお答えしづらいんですけれども、ないということを証明するのはなかなか難しいですから、ただ私どもに入っている情報では、こういうような支援をするというのは、全国では極めて少ないと申し上げてよろしいかと思います。

 

記者:

 1点お願いしたいんですが、今日、県全体の感染者が180人を超える見通しで、過去最高になりそうなんですが、それについての所感をお願いします。

 

久元市長:

 神戸市以外の情報はありませんが、これまでの傾向では、やはり兵庫県内でも相当感染状態にばらつきがあって、神戸市も大体一番感染者が多い、人口が多いからだと思いますが。人口当たりの感染件数が多いのは、少し数字が古いですけれども、大阪市に近い、例えば尼崎、西宮、芦屋、伊丹などが人口当たりの感染率が高いということで、やはり大阪に近いところの感染が多いことは少なくとも言えるだろうと思います。

 

 これは、全ての原因がそうであるとは言い切れないわけですが、やはり従来から、大阪府内、特に大阪市内は、3連休の中の日によっては東京を上回るような日もありましたので、大阪市内の感染は相当広がっているだろう、それが阪神間の往来によって近隣都市に持ち込まれていると言えるのではないかということで、私は、3連期間中に井戸知事にお願いいたしまして、大阪との往来の何らかの対応をお願いできないでしょうかと、通勤や通学や緊急事態、緊急な仕事は別として、やはり不要不急の大阪との往来というのは何らかの形で考えていただけないでしょうかということをお願いいたしましたところ、兵庫県のほうでは対策本部でこれを、24日でしょうかね、決めていただいたということで、やはり、そういうようなことも含めて感染拡大の防止ということをしっかり取っていかなければいけないと思います。

 

 これは、何か1つのことを取ればよいというものではありません。同時に、今、緊急事態宣言が発出されていないし、休業要請も行われていないということですから、そういう中で、感染の拡大と経済活動の両立をぎりぎりのところで図っていかなければいけない、いろいろな対応をしていかなければいけないということだろうと思います。

質疑応答:その他項目

3空港懇談会

記者:

 今日、関西経済連合会のほうから、関西の3空港懇談会を土曜日に開くという発表がありました。このコロナの中で、非常に航空需要の話、ちょっとしづらいところはあるかと思うんですけれども、神戸空港に関しましては、今後、国際化の検討というところもまた視野に入ってくる話だと思いますが、改めて、あさっての会合への期待というのをちょっとお伺いします。

 

久元市長:

 3空港懇談会が開催されることは承知しております。先般、松本関経連会長、座長にお話をしたときも、3空港懇談会を開きたいというお話も直接お聞きいたしました。どういうふうにこれに臨むのかということは、まだはっきりと発言内容などを調整しているわけではありませんが、やはりコロナによって3空港とも非常に大きな影響を受けています。ですから、やはり、3空港一体運用が行われているわけですから、3つの空港がコロナに対してどういう影響を受けていて、これからどう対応するのかという議論がなされると想定されますし、そういう懇談会の持ち方というのが常識的なのではないかと思います。

 ですから、これはまだはっきりと対応方針を決めているわけではありませんが、そういう中で神戸空港のことを個別に取り上げるのがいいのかどうかということについては、今のところは、こちらから何か、神戸空港についてこうしてほしいということについて、議題としてお願いをしたり発言するということは、現時点では考えておりません。

 

ヤングケアラーに対する取り組み

 

記者:

 前回の定例会見の冒頭で市長がおっしゃっていた、ヤングケアラーの対策、方策を考えるという件なんですけれども、現状どのあたりまで進んでいるのかという点と、あとは、ヤングケアラーというのは通称で、結構、世間的には20歳未満の方が対象にと考えられているようなんですけれども、市長がおっしゃっていた、事例を挙げた事件の2つはどちらも20歳を超えているので、神戸市としてはどこまでを対象に考えているのかというところを伺ってもよろしいでしょうか。

久元市長:

 まず、ヤングケアラーに対しては庁内横断的に取り組んでいかなければいけない。非常に難しい問題ですが、やはり放置できない問題だと考えておりまして、11月13日にプロジェクトチームを発足いたしました。適宜、このメンバーが一堂に会したり、あるいはメンバーの中の一部が集まったりして、検討を進めてくれていると思います。チームリーダーは福祉局の上田智也副局長になっていただいています。福祉局、健康局、こども家庭局、教育委員会の課長・係長クラスのメンバーです。

 

 何かこのプロジェクトチームが提言とか報告書をまとめることは考えておりません。ここで出されたものを令和3年度予算で具体化して、予算が要るものは令和3年度からスタートすることになりますが、それよりも早く、年度内に始められるような施策があれば、それをスタートさせるということだと思います。

 

 それから、実態調査について報道がありまして、埼玉県が独自に調査をしているということが報道されておりましたが、このヤングケアラーの問題は国も重く受け止めていて、厚生労働省が独自に調査をするというふうに聞いておりますので、独自に調査するということもあり得るかなと思ったんですが、これは二度手間になってもいけないので、国の調査として神戸市もこれに加わる形で調査したいと思います。

 

 それから、ヤングケアラーの範囲なんですが、よく高校生、極めてまれに中学生の問題もあるかもしれませんが、実際には20代、実際に神戸で起きた事案は21歳の女性でしたね。そういうことから考えれば、やはり20代も含めて考えたい、対象にしたいと思います。個別事案として、例えば大学生で、お母さんが若年性のアルツハイマーになって学校に出てこれなくなったというような話も、複数、知り合いからも聞いておりますから、この問題というのは、やはり実際に働いておられる方、あるいは大学生や高等教育機関でも、そういう問題がこれと同じようにあるのではないかと思いますから、対象は、そういう10代に限らず20代も含めて考えたいと思います。

 

 

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