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定例会見 2020年(令和2年)12月22日

最終更新日:2020年12月22日

ここから本文です。

市長定例会見の模様をお届けします。

 

会見資料はこちら(PDF:14,523KB)

 

 

新型コロナウイルス感染症対策

久元市長:

 よろしくお願いいたします。

 今日、私からお話を申し上げたい案件は3件です。新型コロナウイルス感染症対策、それから名谷の活性化プラン、それとポートアイランドスポーツセンターの再整備、3点についてお話を申し上げたいと思います。

 コロナの関係ですが、直近の陽性件数、11月以降、新規感染者が急激に増加しているということは、これまでもお話を申し上げていたところです。9月25日以降では、1,960件となりました。3月3日から5月20日に発生した件数、6月23日から9月23日までに発生した件数を大幅に上回っているという状況です。

 直近2週間の状況ですが、陽性件数が264件、前の週の451件に比べますと減ってはいるわけですが、高止まりしている状況というふうに申し上げてよいかと思います。新規検査は3,630件ということで、検査件数も増やしておりまして、陽性率が下がってきているという状況です。

 入院・入所の状況です。入院患者数が102人ということで、前の週に比べると36人減っております。重症者数は9人ということになっています。民間療養施設に入所している方は82人ということで、前の週より20人減っているという状況になっております。入院患者数は100名を超える状況が続いておりまして、入所者数も含めて高止まりをしている状況にあるというふうに考えております。

 政府の感染状況ステージの指標と、神戸市に当てはめた場合にどうかということです。赤色の部分がステージ4の指標を超えているもの、黄色がステージ3の指標を超えているものです。市内の現時点の病床占有率はステージ4の指標、最大確保数の50%以上ですけれども、これを超えておりまして、57.8%ということになっております。重症化リスクが高い高齢者の感染割合も高いということで、さらに感染者が増えた場合には、これまで以上に医療提供体制への負担が大きくなるというおそれもあり、予断を許さない状況になっているというふうに思います。各医療機関の連携、行政と医療機関の連携、そして宿泊療養施設のさらなる活用ということで、医療提供体制を何とか維持していきたいと考えております。

 感染者数は増えておりますが、感染経路が全く分からない感染者の割合は、直近では32.7%ということで、従前の水準を維持しております。市中で感染が物すごく広がっているという状況ではないというふうに考えております。

 入所施設の状況ですけれども、ニチイ学館の宿泊棟が100室のうち51室、東横インの神戸三ノ宮駅市役所前が110室のうち44室、12月19日から活用を始めました東横イン神戸三ノ宮1が88室ということで、これはまだ使われてはおりません。

 検査の状況ですが、医療機関、福祉施設、学校施設につきましては、これまで患者が発生した場合には全ての濃厚接触者に対し検査を実施するとともに、それに当てはまらない方々についても、状況に応じて積極的に調査を行っております。

 それから、酒類を提供する飲食店に対する検査の呼びかけを行っておりまして、希望する店舗に対しては検査を実施しております。これまでで13店、108名に対して検査を実施済みでありまして、今後12店、30名を現時点で予定しているというところです。

 それから、介護・障害入所施設の職員に対しましては、希望者全員に検査をするという方針を明らかにしておりまして、5,900人、125施設が対象になるわけですが、これまで38施設、1,434名に対して検査を実施しております。患者が発生いたしました高齢施設、障害者入所施設については、これまで7施設、388名に対して検査を実施しております。こういう形で検査体制を拡充しておりまして、積極的に検査を行うということで感染の状況を把握し、できる限りクラスターの未然防止に努めていきたいと考えております。

 年末年始における医療提供体制につきましては、できる限り必要な医療を提供できるようにする、24時間、必要があれば、どこかでは入院ができるようにする、どこかで診察が受けられるようにする、24時間受けられるようにする、ぜひこういう体制で臨みたいと考えております。

 1次救急につきましては、3つの急病診療所とこども初期急病センターで毎日対応いたします。2次救急につきましては、毎日24時間対応で、3次救急につきましては、重症・高度な医療に対応する市内医療機関と連携して、毎日24時間対応をいたします。

 外来につきましては、今申し上げたような形で、1次救急は急病診療所、それから東部休日診療所、西部休日急病診療所、こども初期急病センターで対応をいたします。2次救急につきましては、内科系の6病院、外科系4病院の計10病院で病院輪番制を取っておりますので、この当番病院が毎日対応をいたします。

 市民病院機構の3つの市民病院につきましては、24時間原則として対応をするということになっております。

 年末年始に受診できる医療機関については、従来から利用していただいております#7119、救急安心センターこうべに問い合わせていただければ、すぐに御紹介ができるようになっております。

 このように、神戸市といたしましては年末年始を含め、検査体制、医療体制に万全の体制で臨んでいきたいというふうに思います。重症化率も下がってきておりまして、これは医療従事者の皆様方の御努力のたまものということで、厚く感謝を申し上げたいと思いますが、しかし、だからといって、一部には残念ながら、「かかったらそのときのことだ」とか、あるいはかかっても、多くの場合は無症状で済んでいるというようなことから、コロナ慣れのような風潮も一部、残念ながら見られるようになっています。しかし、こういう風潮は決して好ましいことではないというふうに思います。

 治療法が進歩し、確立をいたしまして、感染をされた方が順調に回復をし、退院をされている方がたくさんいらっしゃるということも事実ですけれども、しかし、退院をしても、その後かなり長く倦怠感が続くというような事例も多数報告をされておりますし、また、中には重篤な後遺症が残る事例も、我が国でも報告をされております。決してこの新型コロナウイルスを侮ってはいけないというふうに考えます。

 そこで、この年末年始につきましては、とにかく感染しないように注意をして行動していただきたいと思います。基本的な感染予防、部屋の換気、マスクの着用と小まめな手洗い、消毒、症状があれば外出を控える、こういうような行動を引き続きお願いをしたいというふうに思います。マスクを正しくしっかりと着用していただくということが重要です。

 飲食を伴う会食の場所からの感染も報告をされています。年末年始は大人数での会食を避けて過ごしていただくことを改めてお願いを申し上げたいと思います。神戸市は神戸市としての対応をしっかりと行い、市民の皆さんにこういう呼びかけを行っていきます。あわせて、国に対しては、特に英国で発生が報道されている変異したタイプのウイルスが国内に入ってくることがないように、万全の体制で臨んでいただくことをお願い申し上げたいと思います。

 新型コロナウイルスの感染が始まったときに、特に武漢で感染が広がったときに、どちらかというとあれは中国の問題だと、対岸の火事のような見方がかなり我が国では見られました。私たちもそういうような傾向がなかったとは言えません。ぜひ、この英国の変異をしたウイルス、これは感染力がかなり強いと、7割ぐらい強いという報道もありますが、そういうようなタイプのウイルスが我が国に入ってくることがないように、政府として万全の体制をお願いしたいというふうに思います。

 

~躍動する多世代共生のまちへ~ 名谷活性化プランの拡充「子育て世代に優しい環境の充実」

 コロナ対応については以上ですけれども、こういうふうにコロナへの対応というのを引き続き、万全の体制で行っていく必要があります。今年は間もなく終わりますけれども、コロナへの対応は来年も続きます。間違いなく言えることは、コロナは必ず終わるということですけれども、終わるのがいつかは誰も分かりません。それまで私たちは、このウィズコロナ時代を生き抜いていかなければなりません。コロナへの対応をしっかりと行うとともに、コロナウイルスがいても、私たちの日常の平穏な生活、そして経済活動を両立させるということが大事です。あわせて、コロナへの対応を万全の体制で行いながら、神戸の経済の成長、そして神戸のまちづくりということを遅れることなく行っていくということが重要だというふうに思います。

 振り返れば、神戸が我が国を代表する国際港湾都市として本格的に地歩を固めたのは、第一次世界大戦、1918年に第一次世界大戦が終わるわけですが、その後のことでした。そして、神戸が国際港湾都市として成長するとともに、当時の神戸市政は第一次世界大戦末期、そして第一次世界大戦後も積極的な都市計画事業を行い、そして市電の敷設延長を含む鉄道の整備ということを積極的に行ったわけです。ちょうどこの時期はスペイン風邪が蔓延をしていた時期でもありました。スペイン風邪は、見方によっていろいろありますが、1918年の春から夏ぐらいにかけて始まり、1921年の夏頃まで、このスペイン風邪の流行が続いたというふうにされております。国際港湾都市でありました神戸での感染も、かなり大きなものでした。残っている資料でいうと、神戸市内で約7,000人の市民が、この当時スペイン風邪と言われた流行性感冒によって亡くなったとされています。神戸市政の対応は難しかったと思いますが、しかし、そういう中で神戸市政は積極的にまちづくりを進めました。

 これは民間鉄道ということになりますが、阪急神戸線が開業したのが1920年、今年は100周年ということになります。その当時、この阪急神戸線の建設がスペイン風邪の中で進められたからこそ、私たちは今阪急神戸線にも乗ることができているわけです。単純に、当時の状況がそうだったから、今私たちも同じことをすべきだというふうに即断することはできませんが、しかしこのコロナへの対応を万全に行いながら、必要な神戸の都市基盤の整備、遅れているインフラ整備やまちづくりなどはしっかりと行っていかなければいけないというふうに考えております。遅らせることなくこれらの事業を進めていかなければいけないと考えております。

 その1つが、駅前の整備です。神戸は全国の大都市の中でも、戦前から鉄道網が発達をし、電車、地下鉄、あるいはポートライナー、六甲ライナーなどが走っている便利なまちです。駅の前の整備ということは、残念ながら長く十分な形で行われてきませんでした。駅は地域のたたずまいや雰囲気を印象づける顔となる重要な空間です。見違えるようなリノベーションで心躍る駅前空間にするというプロジェクト、これはぜひ予定どおり進めていきたいと考えております。

 特に、重点駅として名谷、垂水、西神中央のリノベーションを進めてきましたけれども、この名谷の活性化につきましては、これまで発表してきた事業に加えて、新たに子育て世代に優しい環境の充実といったような観点からの事業を追加したいというふうに考えておりますので、少しお聞き取りをいただきたいと思います。

 これまでのプランを少しおさらいさせていただきますと、職住近接のまちづくりをしたいということで、(神戸)名谷ワークラボAOZORA、これが去年の12月に開設をいたしました。現在、就業者数は59人、民間からも含めた受注件数は7件ということになっています。それから、IT担い手の育成を行う場、はたらきFactory KOBEも今年の8月に開設をされました。さらに、名谷図書館を新設することといたしまして、大丸須磨店の4階に、3月24日にオープンするということになっています。駅周辺の住宅供給計画、600戸のうち、名谷南センターの分譲集合住宅206戸は、来年の3月に入居を開始いたします。

 こういう形で名谷プランを進めているわけですが、特にこの子育て世代に優しい環境の充実に関する期待などが寄せられましたので、新たに幾つかの事業を追加することとしたいというふうに考えております。

 この御覧いただいているパースは、名谷の周辺の主要な事業を説明したものです。青の事業につきましては、先ほど一部申し上げましたけれども、既に計画があります。これに、黄色の部分を新たに追加するということです。これを順次御説明をしたいというふうに思います。

 1つは、子育て支援の機能を強化するということで、神戸市の北須磨支所を移転し、乳幼児健診スペースを充実させます。これ、左の写真は現在の名谷駅ビルの乳幼児健診スペースなんですけれども、大変スペースが狭い。今、コロナですから、距離を取って、細心の注意を払いながらこの健診を受けていただいているという状況です。それから、北須磨支所は待合スペースや執務室が大変狭い、こういう状況です。

 そこで、新たに7階建ての、仮称ですけれども、北須磨支所を新たに建設するということにいたします。今、北須磨支所と乳幼児健診を行っている場所は別々のところにあるわけですけれども、これを一緒にした新須磨支所として一体化をいたします。低層階には商業・業務機能をつくるということにいたします。

 2番目が、保育施設の新設です。この左のパースは、南側の歩行者用デッキから見た全景ですけれども、山の緑とカワセミの羽根の緑をイメージしたデザインの保育所を新設いたします。駅から約200メートルのところにある市有地を活用いたしまして、令和3年4月に開設をいたします。設置主体は社会福祉法人みどり福祉会です。名谷駅周辺には、まだ35人の未入所児童がおりまして、施設定員45名でこれを開所いたしまして、この未入所児童の解消に充てたいと考えております。それから、この保育施設は、約200戸の集合住宅の建設とも併せて設置をいたしまして、令和7年度頃に供用を開始したいと考えております。

 それから、名谷エリアの子育て世帯では、屋内で子供が遊べる場所を整備してほしいという要望がありまして、各区役所の庁舎でおやこふらっとひろば、親子連れで屋内で遊べるスペースですけれども、これも周辺に整備をし、令和6年度頃の完成を予定したいと考えております。

 商業・業務機能といたしましては、駅ビルのリニューアルと併せて、駅の北側に、この白い建物が新しく整備をするビルですけれども、ここに新しいビルを建設いたしまして、1階、2階には、テナントの再編によりまして利便施設の拡充をしたいと思っております。3階では(神戸)名谷ワークラボAOZORAのようなジョブシェアセンターと、子供を預けられる機能を併設した働く場所を創出したいというふうに考えております。これは令和5年度に供用を開始いたします。

 もう1つは、駅の北側のロータリーの再編です。今、タクシー用と一般車両が別々になっておりまして、一般車両が北側の幹線道路から直接出入りできないという課題がありますので、ロータリーの利便性の向上に向け、改修に取り組むことといたします。これは令和5年度に供用を開始する予定で事業を進めています。

 商業・業務機能の強化ということですけれども、須磨パティオなどの商業施設のリニューアルのコンセプトは、これはキッズガーデン、親子で楽しめるカフェなど、子育て世代に向けた機能・サービスの充実、フードコートの設置など、多世代で楽しめる飲食空間の充実、買物広場、屋上広場など、ウィズコロナに対する空間の活用ということなどとなっておりまして、昨年に発表いたしました、今度は屋外のプランということですけれども、駅前広場の活性化のイメージをお示しいたしました。

 これは令和4年度中に本格運用をしたいというふうに考えておりますが、このような屋内、屋外の施設の整備にあっては、やはりにぎわいをどういうふうに創出するのかということが大変大事です。特に、こういう郊外のニュータウンの最寄り駅は、なかなか飲食するお店の数が少ないということもありまして、夜のにぎわいづくりということ、これ、民間事業者の皆さんと積極的に意見交換をしながら、ぜひ進めていきたいというふうに考えております。

 それから文化、スポーツの環境では、北須磨文化センターのリニューアル、芸術文化活動を支援するためのパティオのリニューアルを行いまして、パティオホールにつきましては、利用料金などの見直しなども行いたいと考えております。名谷エリアにつきましては、ゆとりのある郊外型の居住エリアを創出していきたい、これがウィズコロナに対応したライフスタイルのモデルとして進化をすることができるように進めていきたいと考えております。

 

ポートアイランドスポーツセンター再整備

 3番目は、ポートアイランドスポーツセンターの再整備です。

 神戸は震災の相当前から様々な文化施設、スポーツ施設、集会施設などをかなり早い段階から整備してきました。それが、やはり早い段階で整備をしたということは、逆に施設の老朽化が進んでいるということです。これは神戸を代表するスポーツ施設であるポートアイランドスポーツセンターもその1つで、老朽化が進んでおります。

 このポートアイランドスポーツセンターは、これはポートアイランドのちょうど真ん中ぐらいに位置をする、当時、ポートピアが開催されたときなどは非常に斬新な施設として注目を浴びました。ポートライナーの市民広場駅から徒歩で3分、近隣にはホテルなどもあります。竣工したのが、ちょうどポートピアが開催される直前の昭和56年、1981年の1月でして、プール、それからスケートリンクとしてこれまで使われてきました。築40年が経過をいたしまして、施設の老朽化が進んでいます。

 プールは、年間利用者約23万人ということで、水泳の大会が開催されるときには観客席2,500席はほぼ満席になります。右の写真は、2004年アテネオリンピック銅メダリスト、200メートルバタフライの中西悠子さんによる水泳教室の様子です。こういう市民利用も積極的に行われているということです。

 スケートリンクは年間利用者約7万人で、右の写真はサブリンクを使って行っているスケート教室の様子です。フェンスも通常のリンクより低くしておりまして、初心者、小さなお子様でも滑りやすい環境となっています。

神戸にはこのスケート教室から競技を始めて、世界に羽ばたいていった選手が多数おられます。先月のNHK杯で優勝をされた坂本花織選手、そして入賞をされた三原舞依選手、さらに村元哉中選手、この3選手はこのスポーツセンターのスケート教室からスケートを始められました。その後、このスポーツセンターを拠点に活動するクラブに所属をされて技を磨いてこられたわけです。右の写真は、2018年の3月、これは平昌オリンピックの後に、坂本選手と三原選手が市役所にお越しになったときの写真です。24日に開催されます全日本選手権でも活躍されることを期待しております。

 こういう形で、非常に大事な施設なんですけれども、老朽化は進みまして、やはり新築をすることが必要だろうと判断をいたしまして、現在の敷地に隣接をする南臨時駐車場に移転新築をするということにいたしました。整備の基本的な考え方といたしましては、プールは主要大会を開催できる県下唯一の施設として、全国級の大会誘致も目指し、他の主要都市と同様に日本水泳連盟の公認基準を満たす施設といたします。スケートリンクは現状の国際規格を満たすとともに、子供から大人まで幅広く安全にスケートに親しめる施設としたいと考えております。

 今後のスケジュールですけれども、令和3年度に基本計画を策定いたしまして、令和4年度から7年度に設計、工事をし、令和8年度中には供用を開始するということで進めていきたいと考えています。

 私からは以上です。

質疑応答:発表項目

記者:

 コロナの件で、市長がおっしゃっていた発言で1点伺いたいんですけれども、コロナ慣れのような風潮が見られるという発言があったと思うんですけれども、具体的に何か、どういったところを、町なかであったりだとか、見たりして、そういうふうにお感じになられているのか伺ってもよろしいでしょうか。

 

久元市長:

そうですね、市として感じるのは、これはNHKのニュースも含めて、これは神戸ではないんですけれども、かかったらかかったときのことで、とかというような発言、インタビューなども聞くことができます。それから、やはり飲食店などを外から見て、中が見えるような店でも、かなり近い距離で、大人数で会食をしているというような場面にも出会うことがあります。今は緊急事態宣言が出ていませんから、不要不急の外出をすべきではないという状況ではないというふうに思いますけれども、やはりマスクをしっかりとつけて、そして会食なども、大人数での会食は避けるということが望まれているわけですが、必ずしもそうはなっていない状況があるのではないかと思います。

 

 もう1つは、第1波のときの、一種の物すごい緊張感ですよね、そういうような緊張感というものはやや薄れているのではないかと思います。この辺はなかなか難しいところです。不安にさいなまれて日々を送るということは、これはやはり、いろいろな意味での弊害を生みます。逆に、もうかかっても大丈夫かなというような気分が広がることは感染の拡大につながります。行政として大事なことは、正確に今の感染の状況、検査の状況、これをウェブサイトで、リアルタイムに近い状況でしっかりと情報を提供していますし、なかなか、まだまだ十分な点ではないかと思いますが、神戸として実施をしているこの対応、医療提供体制含めて、こういう検査体制、医療提供体制を含めて、しっかりと、分かりやすく市民の皆さんに発信をして、そして感染を避けるための行動につなげていただくということ、これを行政としてしっかりやらなければいけないというふうに考えています。

 

記者:

 もう1点なんですけれども、またこれもコロナ関連なんですけれども、今、イギリスで変異タイプのコロナウイルスが蔓延していて、ロックダウンなり起きていると思うんですけど、それについての発言で、政府について、万全な対応をお願いしたいと思いますということで、具体的に何かどのような形でお願いというか、要望とか出されたりするのか伺ってもよろしいでしょうか。

 

久元市長:

 これは、政府に対しては、これは事務的にお伝えをしたいと思いますし、このためにわざわざ何か行動を起こすということは考えておりませんが、やはりこの問題は自治体では対応できないわけです。情報収集でしっかりと欧州の状況を取っていただいて、そして、専門的にどう判断して、どう対応するのがいいのかということを考えていただくのは、これは国しかありません。そういう意味で、国においてしっかりと対応をお願いしたいということです。

 

記者:

 先ほどのことにちょっと関連して、年末年始の帰省のことでお伺いしたいんですけども、市民に対してどう過ごしたらいいかというような何かメッセージみたいなのがあればお伺いしたいのと、先ほどの話でちょっと雰囲気が緩んでいるというので、多分帰省される方も結構おられるのではないかなと思うんですが、その辺のお考えをお聞かせください。

 

久元市長:

 やはりこれは県からも広報されているように、感染が広がっている東京、大阪との往来はできるだけ避けるということだと思います。帰省については、それぞれの置かれている御事情というのもいろいろあるでしょうから、できるだけ静かにこの年末年始は過ごしていただくということを心がけていただければと思います。

 

記者:

 先ほどのパネルに出ているような内容の呼びかけなんですけれども、これは市民の方にどう情報発信をしていきたいとかというお考えがあればお伺いしたいんですけども。

久元市長:

 今日、私からお願いしているのも情報発信の1つですけれども、こういうスクリーンをデジタルサイネージなどでも流したいと思いますし、また、年末年始までまだ少し時間がありますから、これ以外にどんな方法があるのか考えてみたいと思います。

 

記者:

 名谷活性化プランの件でお伺いしたいんですが、去年発表されたやつだと、たしか1番と6番とかは集合住宅の新設となっていたと思うんですけれども、今回、新しく発表されたものの中で、子育て世代にやさしい環境の充実ということで、別の施設が設置されることに変更されていると思うんですが、そちらのほうにかじを切った一番の理由はどういうところにあるのでしょうか。

 

久元市長:

 もともと子育てに力を名谷でも入れてきたわけですけれども、改めて名谷の子育て世代の方々からは、特に保育所、それから、子供が親子連れで遊べるような施設が欲しいというような要望を特に区役所などでよく聞いておりますし、私も名谷ということではないんですけれども、市民の皆さんと対話フォーラムなどをやると、やはり若いお母さんからは、気軽に遊べるスペースが欲しいという話はよく聞きます。そうであれば、力を入れている名谷でせっかく施設を整備するわけですから、そういう要素を入れるということが必要なのではないだろうか。

 特に名谷は、神戸市が開発した計画的開発団地ですけれども、高齢化が進んでおりまして、子育て世代、若い世代をここにいかに呼び込んでいくのかということが重要です。そういう面からいうと、こういう要素というのは非常に大事ではないかと思いました。

 それから改めて、先ほども写真を御覧いただきましたけれども、乳幼児健診の様子などは、かなりこれは問題があります。ぜひこれは、北須磨支所とこの場所を統合いたしまして、そして、もっとゆったりと健診をして、市民サービスの向上にもつなげていきたいと考えているわけです。

 

記者:

 さっきも市長がおっしゃっていたように、まち開きからちょうど40年ぐらいがたって、住民も高齢化していて、周辺の団地とかも老朽化の問題もあると思うんですけども、前回のときも、そちらも両軸でやっていきたいとおっしゃっていたと思うんですが、そちらのほうに関しては何かお考えとかありますか。

 

久元市長:

 先ほどの旧あおぞら幼稚園のワークラボAOZORAも、私もつい一月ぐらい前だったでしょうか、見に行きましたけれども、女性の方が大変多いです。やっぱりこういう場所が求められているんだなということを改めて感じました。そういう方々に移り住んでいただく、今は近隣から来られている方が多いわけですけれども、こういう方々に移り住んでいただくということが、今おっしゃったように高齢化が進んでいるニュータウンの若返りを図っていくという非常に大きな方策ですので、新たにITを活用する人材育成ということも含めた施設も整備をいたしまして、こういう形でぜひ進めていきたいと思います。

 

記者:

 スポーツセンターの件なんですけど、競技団体のほうからは通年の利用の要望があったかと思うんですけども、基本的には冬季と夏季に分けるという今までどおりの考え方でしょうか。

 

久元市長:

 そうですが、これはプールからスケートリンクに転換するのに期間が必要で、ちょっと説明を省略したんですけれども、プールからスケートに転換をするという、プールを使うとき、スケートを使うとき、これは2つあるというのは同じなんですけどね。転換の事業をできるだけ短縮するということで、稼働床を入れることによって作業の一部を省略して、約1か月短縮すると。それによって利用期間を、今9か月半なんですけれども、これを約1か月ぐらい延長できるのではないかと考えいます。これも競技団体、利用している皆さんの声を反映したものです。

 

記者:

 引き続き、スポーツセンターの件なんですけども、建設予定地の南臨時駐車場は、これは神戸市の土地ということですか。

 

久元市長:

 そうです、これは神戸市の土地です。

 

記者:

 それで、建設の費用、見込んでいる金額がもし現時点でありましたらお伺いしたいんですけど。

 

久元市長:

 これは新年度に計画をつくるので、まだ見込んではおりません。計画をつくる中で、令和3年度予算は基本計画の策定費の予算をお願いしたいと思っておりますので、この基本計画の中で正確な建物の規模だとか、あるいは事業費ということも明らかにしたいと思っています。

 

記者:

 そして、この周辺の、スポーツセンターは81年の完成ということですが、ワールド記念ホールもその三、四年後の完成ですし、国際展示場も81年の完成ということです。この辺の一連のコンベンション施設についても、今後、再編していくような、あるいは新たに建て直すようなということは、この空いた土地ができることによって考えられるのでしょうか。

 

久元市長:

 まあ、本当は全部リニューアルできたら幸せだというふうになるんですよね。しかし、大倉山の文化ホールも老朽化しているので、これに代わるものを、三宮のバスターミナルの中、大ホール、それから2号館の中に中ホール、II期にも演劇や舞踊にも使えるようなホールを造るという計画をつくっておりますし、さらにこれに加えてスポーツセンターを造るということを考えれば、一気にこれを全部リニューアルするというのは、正直、なかなか難しいと思います。

 ワールド記念ホールについては、機器なども相当老朽化してきていますから、中身の機器の更新とか、あるいは内部の改修とかというようなことで対応し、しばらくワールド記念ホールについてはそういう形で使っていただくようにしたいと思います。

 国際展示場については、ずっと議論をしているんですけれども、なかなか、今の段階で明確にどうするのかということについては白紙です。

 

記者:

 引き続き検討?

 

久元市長:

 引き続き検討をしたいと思います。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

質疑応答:その他の項目

井戸知事の退任表明

記者:

 まず、先日、井戸知事が退任を表明されましたけれども、改めて市長の受け止めをお聞かせください。

 

久元市長:

 退任表明されましたけれども、井戸知事の任期は、来年の7月でしょうか、7月まである中で、今、まさに全力でコロナ対応を行っておられます。まさにコロナ対応は、営業自粛など経済的な面での対応というのは、相当、兵庫県が、特措法に基づいて知事が権限を持っておられますから、司令塔的な役割を果たしておられます。そして、医療や検査とかというのは、これは神戸市が大部分を責任を持って行っていますが、兵庫県とも連携して行っています。

 ですから、退任表明をされましたけれども、やはり今、知事としてコロナ対応の先頭に立って行っておられますから、引き続き、知事とはしょっちゅう直接お会いをして意見交換もしますし、電話でもお話しする機会も結構ありますので、知事と兵庫県政と神戸市政が連携・協力して、協調してこの困難を乗り切っていかなければいけないというふうに感じています。

スーパーシティー構想について

 

記者:

 まだ正式には始まっていないようですが、政府がスーパーシティを年内に公募するというような報道が一部であるようですが、神戸市はどうなさるおつもりでしょうか、もしお考えがあればお伺いしたいんですけど。

 

久元市長:

 スーパーシティについては、この可能性も含めていろいろと検討をしてきました。改めて公募をするときには、これに応募をして、そして選定されれば、こういうようなメリットがある、あるいはこういうような支援が受けられる、あわせて、これに選定された場合には自治体としてこういうことをすることになると、そこをしっかりとお聞きをした上で対応を検討したい。今のところ白紙です。

 

記者:

 まだ政府がどういう要件を出してくるかということに左右されるのではないかという?

 

久元市長:

 それを見た上で考えたいということです。

 

記者:

 ありがとうございます。

今年の漢字について

記者:

 まだちょっと、年内、もう少しあるんですけれども、今日は年内最後の会見ということで、毎年恒例のお願いをしたいんですが、今年1年間を振り返りまして、漢字1文字で表現していただくと、どんな漢字になるでしょうか。

 

久元市長:

 これ、毎年そういう質問を最後の記者会見でされていますので、この場で毎年書くんですけど、今年はちょっともう書いてきたんですが、やっぱりこの字「医」かなと思うんですよね。

 やっぱり今年は、3月3日に神戸市で初めて感染者が確認されて、その前から、もう1月からコロナへの対応に取り組んだ1年だったと思います。そのときに、やはり、医療をどう提供するのか、それから、その背後にある医学の知見ということ、これに非常に関心が集まりました。そして、神戸市としては、医療提供体制をしっかりと構築をして、感染が疑われる方、あるいは感染された方に対してしっかりと医療を受けられるようにする。そして、そのことによって、通常の医療、あるいは救急医療ができるだけ損なわれることがないように、全力で取り組んできたわけです。やはり、この医療ということが頭の中にずっとありました。

 そして、本当に、今、私たちが日々、何とか日常生活を送ることができているのは、医療スタッフの皆様方の本当に献身的な御努力のおかげです。そういう意味で、改めて、医療従事者の皆様方の献身的な御努力に対して敬意を表したいというふうに思います。

 そして、そういうような医療従事者の方々を応援しようという声が、おかげさまでたくさん集まりました。神戸市が呼びかけたこうべ医療者応援ファンドも、直近の数字では約5億300万円もの寄附をいただいている。大変ありがたいと思っています。そういう意味で、医療者の方々を応援していただいている方々に対しても、改めて感謝を申し上げたいと思います。

 そういうような思いを込めて、この「医」という字を書かせていただきました。

 

 

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