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臨時会見 2021年(令和3年)4月1日

最終更新日:2021年4月1日

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市長臨時会見の模様をお届けします。

・新型コロナウイルス感染症対策
 

会見資料はこちら(PDF:2,003KB)


新型コロナウイルス感染症対策
質疑応答

 

新型コロナウイルス感染症対策

司会:

 お待たせいたしました。ただいまから新型コロナウイルス感染症対策に関する臨時会見を行います。

 

 それでは、市長、よろしくお願いいたします。

 

久元市長:

 よろしくお願いいたします。

 兵庫県の対処方針などを受けまして、先ほど令和3年度、今日は新年度の開始日でしたけれども、感染の拡大、それから病床の逼迫ということがありますので、幹部の皆さんへの挨拶などは中止いたしまして、先ほど10時から本部員会議を開催いたしました。そして現在の状況への対応、これからポイントだけ御説明を申し上げますが、それを盛り込んだ令和3年度の神戸市としての対処方針第1弾を決定いたしました。

 

 それでは、現在の神戸市内における感染状況、それから病床の逼迫の状況、そういう状況に対して神戸市としてどう対応するのかという基本的な考え方を御説明申し上げたいと思います。

 

 まずスクリーンを御覧いただければと思いますが、直近の陽性者の感染状況です。直近1週間の累計が、感染者数417人ということで、前の週の184人の倍以上ということになっています。新規感染者は3月以降増加傾向にありまして、大体1日当たり50人から90人程度の感染ということになっています。

 

 このグラフを御覧いただければ、傾向としては、はっきりしているわけですけれども、3月に入りましてから増加傾向が顕著になっていまして、恐らく第4波に既に入っているという認識を持つのが適切ではないかと考えております。

 

 こういう状況の中で、病院の病床の逼迫も続いております。3月30日時点での入院・入所者数は282人、そのうち入院患者が186人、うち重症者が17人、宿泊療養施設入所者が96人、自宅療養者が55人、入院調整中が216人ということで、いずれも1週間前に比べて増加してきているという状況になっております。

 

 これに伴いまして、政府が示します感染状況ステージの指標は悪化をしておりまして、多くの指標で前御説明をいたしました状況から悪化をし、ステージ4ということになっています。病床の占有率は189床のうち174床が使用されていまして92%、重症者病床の占有率は41床のうち35床で85%。ただし、これは、神戸市が去年の11月から稼働いたしました重症者専用臨時病棟につきましては、重症者用なんですけれども、中等症の方にも入っていただいておりますので、重症者に限った占有率は37%ということになっています。療養者数あるいは新規報告数などもステージ4の状況になって、極めて医療提供体制については厳しい状況が続き、前よりも悪化をしてきているという状況です。

 

 こういう状況に対応いたしますために、コロナ感染者の受入れ病床を拡大するということにいたします。西神戸医療センター西市民病院におきまして、これは苦渋の選択ではありますが、通常の医療、入院、手術を制限いたしまして、臨時的に新型コロナ病床数189床に22床を上積みし、211床に拡大をするということといたします。

 

 それと、コロナが治癒して回復をされた方が円滑にほかの病院に転院をしていただくということが非常に大事でありまして、これは健康局と保健所が各病院と協議をし、そういう転院を受け入れることができる病院の可能リスト、これを56病院確保いたしましたので、これをコロナ患者受入病院にお示しをし、そして円滑に転院調整ができるように協議を行っていただくということにいたしました。必要に応じて、病院間の調整に健康局も介在をしていくことになります。

 

 もう1つは、これは後でも申し上げますが、神戸市は積極的に変異株検査を行っておりまして、かなりその割合も増えているわけですけれども、この変異株に確認をされた感染者の方は、厚生労働省の通知によりまして、退院するときに2回陰性が確認されなければ退院できないという状況になっています。このことは神戸市において、特に病床逼迫を招く大きな要因になっているというふうに考えられます。これは私どもの専門家の意見を聞きましても、この2回目の検査で陽性になる可能性としては、これはもう既に感染の危険が少ないウイルスの断片と、断片という表現でいいですね。この断片が反応をするという可能性が極めて高いというのが私どもの専門家の見解でありまして、このことが変異株とそれ以外の新型コロナウイルスとの間には、差は恐らくないのではないかというふうに考えられます。そうであれば、この変異株の検査を積極的にやればやるほど、厚生省の方針では病床が逼迫するというのは極めて不合理でありまして、これは厚生労働省のほうに強くこれを改善していただくように、この方針を改めていただくようにお願いをしております。先般、日曜日に西村コロナウイルス担当大臣が来られましたときにも、これをお願いいたしました。ただ、これは厚生労働省の所管でありまして、厚生労働省には、ぜひ現場で格闘している自治体の立場に立って方針を出していただきたいということを強くお願いをしたいと思います。それと、あと、この状況を克服していくためには市民の皆さんの行動変容も必要です。具体的に行動変容をお願いしたいということが重要ではないかというふうに考えております。

 

 そこで、変異株の状況ですけれども、直近の数字を御覧いただければと思います。この変異株の状況をこれまでも何回か御説明をしましたが、これは厚生労働省の方針に沿いまして、これまでは週の単位、曜日の変更を行いまして、これまでの確認状況を、月曜日から日曜日までを1週間として整理し直すということで、これは数字自体は変わらない、対象としている検査の結果自体は変わらないわけですが、この月曜から日曜という1週間の単位、これを変更いたしましたので、数字が若干変動をしております。3月1日から3月7日までの数字、これが前回報告したものですけれども、この単位を変えたことによって、若干の変動があります。

 

 そこで、今回新しく報告をさせていただく変異株の状況は、3月8日から3月14日のもの、3月15日から3月21日のものです。それぞれ、この週は151人の感染者があり、このうち69.3%に当たる105人の変異株の検査を行い、このうち変異株が、63.8%に当たる67件確認をされました。次の週、171人に対して、63.7%に当たる109件を検査いたしまして、うち57件が変異株として確認されまして、52.3%ということになります。これが英国株の状況です。

 

 それから、この間に、新たにE484K変異と呼ばれる、これ、感染由来が不明の変異株、これが6件確認をされておりまして、神戸市内では、これまでの累計で、英国株が208件、それから、新たな変異株が18件、合計226件確認をされているということです。この直近の52%ですけれども、またゲノム解析中のものがありますので、52%が、これが上振れするという可能性もあります。

 

 それから、この変異株の中で、濃厚接触者とそれ以外の変異株の状況、これももう一度整理をいたしました。

 

 直近の数字でいいますと、先ほどのこの変異株の検査数と変異株の確認数は前の表と同じものですけれども、この3月8日から3月14日までには、67件の変異株確認のうち、濃厚接触者が61件、濃厚接触者以外の方が6件ということになります。3月15日から3月21日までは、57件の変異株確認のうち、内訳は濃厚接触者が48件、濃厚接触者以外が9件ということになります。

 

 濃厚接触者以外の方について、この濃厚接触者以外の感染者の中で、変異株の感染をされた方の割合は、経過を見ると、3月1日から3月7日までが4%だったものが、次の週が13.6%となり、直近の週では14.8%になっているということで、これ、なかなか評価が難しいところですけれども、神戸市内で、この市中で変異株が急速に広がっているというところまでは言えないわけですが、変異株が確実に広がってきているということは言えるのではないかというふうに思います。

 

 こういう形で、変異株を含む新型コロナウイルスの広がりが見られ、そして、これ、厚生労働省の方針ということも影響して、神戸市では病床が逼迫している。病床の拡大も行いますが、やはり市民の皆さんの行動変容をお願いするということが重要です。

 

 同時に、もう新型コロナウイルスとの闘いは1年以上になるわけです。やはり市民の皆さんに対して、現実的な対応を行っていただくということが必要ではないだろうかということで、先ほども、この本部員会議で議論いたしましたけれども、特に2点について重点的に市民の皆さんにお願いをしたいと思います。それはマスクを着用していただくということです。もう1つは、マスクを外したときには、距離を取っていただくということです。

 

 これまでの神戸でも、この感染の原因ということは、保健所を中心にいろいろと調査をしておりますけれども、その大半の者がマスクをしていないときに感染をした可能性が極めて高い。やはり、このマスクには予防効果が非常にあるということを考えれば、マスクを外して会話をしない、食事などで会話をするときは1メートル以上の距離を取る、斜めに座る、横に並ぶ場合は1つ席を空ける、大声を出さない、こういうことで、マスクをする、そして距離を取る、この2点について重点的に、市民の皆さんにこういう行動をぜひ取っていただきたいということを協力にお願いしたいと考えております。

 

 このほど、神戸市のウェブサイトでもこのことを分かりやすく説明したページも作りました。コロナから家族を守るために、身近にある感染リスクに注意をしていただきたい。これまでの経験から、やはりマスクを外して同僚とランチをしていた。例えば病院の院内感染でも、仕事をしているときはしっかりマスクをして物すごく厳重に注意して診察や看護に当たっていただいたんですけれども、ランチのときに打合せの部屋などでついついマスクを外して、同僚と打ち解けた会話をしながらランチを恐らく取られたんでしょうね。それで感染をし、そしてそれが院内感染にもつながったというような事例もあるわけです。あるいは喫煙スペースで話が夢中になる。また、マスクを外して長電話をしてしまう。あるいは休憩中におやつタイムを取っているときに感染した。こういうことが多数報告されていますので、ぜひこの2点に集中して市民の皆さんに行動変容をお願いしたいというふうに考えています。

 

 次はワクチン接種、これはどこの自治体も非常に重要な仕事です。これから、後でもまた御説明いたしますが、国からワクチンが供給される、その量が増えていくことになります。ワクチンの接種を効率的、効果的に行うために、集中的、網羅的にワクチンの配送を管理する。そのためのワクチン集中調整センターを今日設置することにいたしました。場所は神戸名谷ワークラボAOZORAです。これから市民の皆さんが、後で御説明しますけれども、予約をしていただく。この予約の状況をワクチン集中調整センターで把握いたしまして、そして国から供給されたワクチンを、いつ、どこに、どれぐらい配送するのかということを調整する、そういう機能を果たすセンターです。これを今日設置いたしまして、確実なワクチン接種をすることができるようにつなげていきたいと考えています。

 

 高齢者の方々へのワクチン接種につきましては、かなり国からの情報が明らかになってきました。国からの情報では、5月以降には供給されるワクチンの量が明らかになってきましたので、今、まず施設入所者の方から高齢者の方についてはワクチン接種を行うこととしております。高齢者の入所者の方については4月12日からスタートするわけですが、入所者以外の方については5月10日から始めるということにいたします。5月10日からまず、集団接種会場において始めまして、翌週5月17日から準備が整った診療所や病院など、個別接種会場での接種もスタートしたいというふうに考えております。そして、こういうスケジュールでいきたいということですので、接種に先立って接種券をお送りすることになります。予約が殺到することを少しでも緩和するために、神戸市では、まず75歳以上の方に接種券をお送りし、時期をずらして65歳から74歳の方に分けて接種券を発送することにしたいと考えております。

 

 具体的には、まず4月19日から75歳以上の方、約24万人おられるわけですが、これらの方々に接種券の発送を開始いたします。この翌日、4月20日からコールセンターとウェブ上の予約サイト、両方で予約受付を開始いたします。コールセンターに電話をかけていただく、あるいは、最近、高齢者の方もスマホを使われる方も相当増えていますから、スマホなどで予約をしていただくということになります。さらに、5月17日から65歳以上75歳未満の方、約19万人に対しまして接種券を発送するということにいたします。高齢者の接種の方については、開始は5月10日という理解でいいですね。5月10日から大体3か月程度、13週間ぐらいで完了するということを目指して、確実に作業をしていきたいというふうに考えております。

 

 私からは以上です。

質疑応答

 


記者:

 病床の逼迫、圧迫につながっているという変異株患者の2回陰性確認を厚労省に強く求めるということでしたが、これは実際に既に何日かに行われたということですか。

 

久元市長:

 これはもう厚労省に、文書と電話で強くお願いをしております。

 

記者:

 ちなみに、いつですか。

 

久元市長:

 昨日です。

 

記者:

 分かりました。

 あと、変異株の状況に関してなんですけども、3月8日からの週の変異株の割合が63.8%に対して、3月15日からの直近の1週間が52.3%、10ポイントほど下がっているかと思うんですが、これはどういうふうに評価されていますか。

 

久元市長:

 これはまだ現場も解析中のものがあるという要因ですけど、ちょっと詳しく説明、よろしいでしょうか。

 

職員:

 直近の3月15日から21日、陽性者数でありますとか変異株の検体数というのはこの数字で恐らく変わらないと思いますけれども、確認数という57につきましては、まだ進行形の数字でございます。まだゲノム解析の結果が出てないものがございますので、今後その数字が乗ってくると思っていただいたらと思いますので、今この数字でもって下がったというふうに取るというのは、ちょっとできないというふうに考えています。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 あと、市民に対して求める行動変容で、現実的な内容という御発言があったんですが、これは何か以前のような外出自粛を求めるとか、そういうことではないという趣旨ですか。

 

久元市長:

 神戸市は以前から、不要不急の外出自粛を要請するということは申し上げておりません。感染の状況にもよりますけれども、感染が非常に拡大している緊急事態宣言のときは、人出が多い場所への不要不急の外出は避けてくださいということを申し上げてきました。緊急事態宣言のときはですね。全体的に不要不急の外出という要請をするということであれば、行政の側の責任として、こういうようなものが不要不急の外出ですよということは示すことをしないといけないと思うんですけれども、恐らくそれは言えないだろうと思うんですよ。ただ不要不急の外出要請ということを繰り返すだけでは、恐らくこれは市民には伝わらないのではないだろうか。現実に人出も大変多くなっています。これは東京や大阪でも同じですよね。不要不急の外出要請を幾ら呼びかけても、市民がこれに応えないということは、やはりそういうメッセージは伝わらないということではないかなと思います。

 

 それと現実に、家の中に閉じ籠もりっきりになるということは、これはその分コロナ感染のリスクは下がるかもしれないけれども、別の心身の影響ということも考えなければいけません。特に子供たちはゲーム漬け、スマホ漬けになるということにもつながりかねませんし、またシニア世代の皆さんも、閉じ籠もりになっていると身体機能が衰える、フレイルが進行するということ、これも多くの専門家が指摘をしているところです。神戸は非常に海もあり山もあり、公園もたくさんあるわけですから、やはりマスクをつけていただいて、もちろん状況にもよると思いますけれども、しっかり距離を取って、体を動かしていただくということで、ウィズコロナ、コロナウイルスがいても健やかに毎日を送るということが大事ではないだろうかということで、従来から、不要不急の外出抑制ということは神戸市では呼びかけてきませんでした。

 改めて、今こういうふうに病床が逼迫している状況の中で、やはり大事なのはマスクをつけていただくということではないかと。現実に、繰り返しになりますが、マスクをつけないで、先ほど、感染が起きたと考えられるシーンを分かりやすく説明をさせていただいたと思うんですけれども、ああいうような場面を避けていただくということ、これがやはり感染予防につながることではないかということです。

 

記者:

 今日の報道でもありました、兵庫県でまん延防止等重点措置の適用がなされる方向で今進んでいて、今日の午前中、西村大臣も神戸市を含む県内4市が適用地域になるというような発言をされたようなんですけれども、このことの受け止めと期待される部分というところを教えてください。

 

久元市長:

 こういう非常に病床が逼迫している状況の中で考えられる措置というのは、やっぱりあらゆることを取っていかなればいけないということで、昨日も神戸市としてこれはまん延防止等重点措置を取るということが必要なのではないでしょうかということで、これは健康局、危機管理室から兵庫県に対してそういうお願いをいたしましたし、私も昨日、井戸知事とお会いをする機会が昨日の午後あったんですが、既に知事には神戸市としてそういう意向だということは伝わっておりまして、神戸市さんの意向も勘案をして、そういう方向で考えたいというお話がありました。

 

 具体的にそれによってどういう措置が講じられるのかということは、これは兵庫県と国との協議事項ということになろうかというふうに思いますが、実効性のある措置が取られることを、これは県の権限ということになりますが、期待をしたいというふうに思います。

 

記者:

 大阪のほうでは飲食店のアクリル板設置の義務化などの話が出ています。もちろん県の権限ということですけれども、神戸市として何かこういうことができるんじゃないか、こういう対策がいいんじゃないかというようなお考えがもしありましたら教えてください。

 

久元市長:

 そこは、これは県の権限ということとなりますし、このまん延防止措置は、緊急事態宣言と違いまして、休業要請を含まない、時短をするということがメインになるわけですね。これを県内のどういうところを対象に時短制限をどう考えるのか。また、時短制限を伴うことによって、当然、飲食店には営業面での影響が及ぶことになりますから、それに対する対応も考えないといけない。そこは兵庫県のほうでよくお考えいただければというふうに思いますし、もし意見を求められれば、神戸市としての意見は、兵庫県の措置の内容に応じて、必要な意見は申し上げたいというふうに思います。

 

記者:

 例えば市内全域だったり、あるいは繁華街だけに絞ったりみたいなことはお考えでしょうか。

 

久元市長:

 これは、まず、まん延防止措置については、大阪府のほうが要請をされて、まず大阪府を検討される中で、兵庫県も逼迫しているという状況を踏まえて検討されるということですから、そこは、個別の狭いエリアをどう考えるのかということとともに、大阪と兵庫県全体を俯瞰しながら、どういうふうに考えられるのかというのは、これは兵庫県のほうの権限であるというふうに思います。

 

記者:

 ありがとうございます。

 

 

記者:

 市内の変異株状況についてお伺いしたいんですが、県だったり国に先立ってかなりたくさんの数を調べてらっしゃるという状況がずっと続いていると思うんですけども、分かる範囲でよろしいんですが、大丈夫なんですが、どういった対象年齢の方が今回の検査に入っていて、特にどういった世代の変異株の感染者が多いのか教えていただくことは可能でしょうか。

 

久元市長:

 これはデータを用意しておりますので、もしデータが出てくれば、今。

 

職員:

 今回、まず発表申し上げました英国型の変異株の208件についてでございますけれども、特定の年齢に偏っているというようなことではございません。印象としては、満遍なく出ているという形ですけれども、最も多いのは80歳代以上ということで、18.5%といった形になってございます。

 

 それから、男女につきましても、特にどちらかに偏っているというようなことではございませんで、若干女性が多いというような形になっております。

 

久元市長:
 この18.5%というのは、今おっしゃった母数は208件ですね。

 

職員:

 はい。

 

久元市長:

 これは、80歳以上が18.5%と一番多くて、それから70歳以上が16%、20歳代が12.2%、50歳代が11.3%、これもし、これは確定している数字ならば、後でまた資料を提供してもらえればというふうに思いますが、全国と比べれば、高齢者が多いというのが神戸市の違いです。ただ、このサンプル数自体がそんなに多くないので、これが有意な差として説明できるのかというのは、そこはちょっとまだ疑問です。もう少しこれを積み重ねていかないと、変異株とほかのコロナウイルスとの違いが、年齢差ということで違いがあると言えるのかどうかですね、そこはもう少し数字が積み重なっていかないと言えないかなと思います。

 

記者:

 変異株の2回検査のところなんですけれども、ウイルスの断片が反応する可能性が極めて高いというふうにおっしゃった、2回目の検査でそういう反応が極めて高いということでしょうか。

 

職員:

 2回陰性確認をして、1回目でも2回目でもどちらかで陽性が出たら駄目なんです。ですので、さっき市長が申し上げたのは、PCR検査というのは必ずしも感染力があることを察知しているわけではないんです。ウイルスが断片であってもあるかどうかを察知している、それと感染力とはイコールではない。感染力がもう既になくなってる状態でもウイルスのかけらが体の中に残っているのを察知してPCR検査が陽性になってしまう。第1波のときも、2回の陰性確認をすることが全部のコロナ患者に対して求められていましたけれども、世界的にいろんな知見が出て、7日以上ぐらいはもうウイルスを出さないということがだんだん分かってきたので、今、国の基準では普通の、変異株以外は症状が治まっていたら、10日たつと検査なしに退院することになっています。この変異株だけがもう1回、第1波のときのように戻って、変異株であれば2回のPCR検査をしないと退院してはいけない、退所してはいけない、自宅療養を解消してはいけないになっているので、ちょっとそれは、早く知見を持ってやっていただかないと、オーバーリアクションではないかなと思っております。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

久元市長:

 国際的には一応確立されつつある考え方ですよね、変異株であれ、変異株でなかろうと、大体10日ぐらいたって、PCR検査が1回陰性になれば退院してもいいという考え方は。

 

職員:

 変異株が出てくるまでは確立されていました。変異株については、まだ、絶対確実に確定しているのかといったら、まだちょっと自信がない状態だと思います。

 

久元市長:

 そこはですから難しい判断だと思うんですが、やはり自治体によって、変異株の検査、これは非常に求められている部分なんですよ。変異株はやはり感染力が強い、重症化するリスクが高いかどうかというのは見解が分かれるし、変異株の種類によっても違うと思いますが、感染力が高いということは、これはかなり海外でも言われている話で、そういう感染力が高い変異株のウイルスがかなり広がっているということは、具体的な事実として市民の皆さんにお伝えをして、行動変容を促していくということが求められているわけですね。

 

 ところがその結果、必ずしも科学的知見が明らかでない根拠に基づいて2回の検査が義務づけられていると。そしてその、かなりの科学的知見では、それは既に感染力が極めて弱い、いわゆる断片と言われているようなものが反応しているのではないかということが、かなり多くの専門家の方が言われているわけですから、そこは全体的な判断を、つまり、今病床の逼迫をどう抑えるのかということ、これをぜひ厚生労働省に考えていただきたいということです。

 

職員:

 補足なんですけれども、実際あった例なんですけど、陽性が見つかった時点で結構時間がたってて、宿泊療養施設に入所しました。実際、10日たつのに3日間ぐらいの入所で済んだんですけれども、退所しました。その後にゲノム検査で陽性、変異株だと分かりました。おうちに行って連れ戻しました、そこから何日間入所か分かりません、こういうことが起こるんです。入院でも起こります。個人にとっても不幸な形なんです。病院の病床の逼迫状況だけじゃなくて、個人もその間の負担を強いられるので、隔離状態を、早く国のほうで知見をお願いしたいと思います。

 

記者:

 ありがとうございます。

 

記者:

 まん延防止措置の関連なんですけども、本日正式に決定するということなんですが、神戸市のほうでは病床の使用率というのはかなり高いということが、かなり前から続いていたかと思うんですけども、このタイミングでの適用というのは適切だったか、もしくはちょっと遅かったのか、どう市長はお考えでしょうか。

 

久元市長:

 これは兵庫県の権限ですので、兵庫県のほうで適切に判断をしていただきたいと思います。これは広域的な事務なので、しかも、県を超える対応ということも必要なので、大阪府、兵庫県が連携しながら対応されていると思うんですね。これはですから、県のほうで適切に判断をされればと思います。

 

記者:

 まん防を出すべきだと県のほうに要請されたというのは、昨日が初めてなんですか。

 

久元市長:

 そうです、昨日、申入れをしました。

 

記者:

 先ほど市長はマスクの使用というのがこれから重要になってくるというお話をされていまして、今後、まん防についても実効性ある対策を県に求めたいというお話でしたけど、そんな中で大阪府のほうでは、マスク会食の義務化というお話がありまして、市長、このマスク会食というのはどのようにお考えでしょうか。

 

久元市長:

 これは、まん延防止措置から離れて申し上げれば、もちろんマスクをして会食をすれば感染のリスクは下がるかもしれないけれども、本当にそれを求めるのか、現実的なのか、先ほどもこれは本部員会議で議論したところです。これを求めるのが現実的なのかということと、これは私ども市役所の中の専門家の意見ですけれども、会食をしているときにマスクをつけたり、食べるときにマスクをつけたまま食べられませんよね。食べるときはマスクを外さないといけないわけです。ですから、そのときはマスクずらすか、外すかするというときに、どうしてもマスクのここの部分を触ることになる。そうすると仮に、ウイルスが付着をしているとすれば、マスクを介してさらに口の中に入ってくる可能性もあるのではないかということで、会食中にマスクを着脱するということを市民に求めることについては、現実的ではないのではないかということと、それから、かえって危険があるということについて、これはまだ科学的知見は定まっていないのではないかという両方から、神戸市としては、マスク会食ということを市民に求めるつもりはありません。

 

記者:

 変異株について、カウントの仕方がこれまでと変わったと思うんですけれども、3月11日まで、これまでカウントしていたと思うんですけれども、そこから、重なりのあった部分というのはどれぐらいなのか、新たに今回分かったのがどれぐらいなのかというところがもし分かれば教えていただきたいです。

 

久元市長:

 これは、ちょっと重なりの部分は非常に数字の話なので、後ほど個別に説明させていただきます。

 

記者:

 分かりました。あと、もう1点、これは聞き逃していたらすいません。

 今、ゲノム解析中の109件のうち、残りどれぐらいが確定されていないのかどうかというところをもう一度お伺いできますでしょうか。

 

職員:

 正確な数字ではございませんけれども、10件程度と聞いてございます。

 

記者:

 57件にプラス10までが追加される可能性があるということでしょうか。

 

職員:

 10までというか、10件程度ということで、それが解析中ですので、その中から追加される可能性があるということです。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

記者:

 先ほどのマスクの話なんですけど、本部員会議のほうで全事例に共通して見られる要因として、マスクを外した食事中の会話と資料に記載してあるんですが、これはいつからいつまでのどういった事例を基準に。

 

職員:

 第1波から全てです。全てマスクを外して食事中とか休憩中とかにしゃべったのが、ほとんどそれが原因だということです。

 

記者:

 事例としてはクラスターでの事例ということでしょうか。

 

職員:

 クラスターでなくても、調べるというのは保健師が全部調査していますから、どんなような場面でうつったのかというのは、全部疫学調査していますから、全件調べていますので、そういうことから主なものをピックアップしたということです。クラスターに限りません。

 

記者:

 先ほどのマスクの1メートル以上距離を取るという対策で、さっきもありましたけど、会食の部分だとお店の構造とかによってなかなか難しい面もあると思うんですけれど、そこはどういう解釈でしょうか。

 

久元市長:

 そこはそのお店で対応していただくとい部分と、あとは利用されるお客さんのほうで必要な、我々としては1メートル以上の距離を取っていただくということが感染リスクを大きく下げることになると思いますから、これも参考にしていただいて、必要な対応を取っていただきたいと思います。

 

記者:

 変異株の検査の件なんですが、神戸市は他自治体に比べて早い段階で多くの件数を検査しているわけですが、ほかの自治体の検査状況について、市長は以前に、東京ですとか大阪といった大都市のところの状況、進んでいないのではないかと御指摘なさっていましたが、現在、少し大阪などはちょっと対応を変えてきているのかなと思うんですが、今、御覧になっていて、ほかの自治体の状況としてはいかがですか。

 

久元市長:

 ほかの自治体についてコメントする立場にはないわけですけれども、やはりこの変異株は感染力が強いということは、大体これは国際的に見ても確率が高いと言われておりますから、その状況を明らかにするということはどこの自治体でも求められるわけで、全国的に見て、やはり等しいレベルで検査が行われるということが重要ではないかと。特に、東京、大阪については、特に大阪は東京よりも感染者が多いということですから、やはり、それが変異株に由来しているのかどうかということは、これは市民のみならず近隣の自治体にとっても非常に大きな関心事項ですから、変異株の検査を進めていただきたいと思います。

 

記者:

 もう1点よろしいでしょうか。先ほどからも質問に出ています、2回陰性確認後の退院を条件としているというところに、病床逼迫に直接的影響があるということで厚労省へ改善を依頼されたということですけれども、急いで多分判断してもらわないと、病床逼迫というところでいくと、スピーディーな対応が求められるところかなと思うんですが、既に要望されたということですけれども、ほかに今後のスケジュール等も含めて、御要望であるとか、あるいは強く言っていきたいところとかがありましたらお願いします。

 

久元市長:

 これは強く申し入れているわけですから、ボールは厚生労働省のほうにあると思います。

 

記者:

 市長が御説明いただいた病床の使用率が90%を超えている、そして、先ほどの変異株のいわゆる退院に伴って2回検査というのはどうなんだというお話、そして、そういう転院の受入れ体制などなど、あとは、マスクによる対策の呼びかけ、いろんなことを対策されているかとは思うんですけども、やはり病床の使用率の90%超えというのはかなり市民にとって過激な数字なのかなと思っています。今打ち出しているこのような対策でコロナの感染状況を乗り切れると思っていらっしゃいますでしょうかというのと、あとは、やっぱりこういうワクチンの接種というところが、やはりそこに集約されるようなものなのか、ちょっと市長の考えをお聞かせいただけますでしょうか。

 

久元市長:

 考えられるあらゆる対応を取らないといけないし、神戸市としては、今あらゆる対応を取っているところです。まん延防止措置を適用するということも含めて検討していただきたいと兵庫県に要請したのもその一環です。

 

 我々は未知のウイルスと闘っているので、このウイルスの感染状況を完全に行政としてコントロールすることは正直できないだろうと思います。それぞれの立場にある者がとにかくベストを尽くす、コロナという危機と闘っていくということ。そして、特に医療の提供や、あるいはPCR検査や、あるいはワクチンの接種や、こういう直接それぞれのコロナに関連する業務に携わっている人々が、やはり連携をして、協力してやっていくということが特に重要で、神戸市においては特にそこに意を用いながらこの1年余り行ってきたところです。

 

 ワクチン接種につきましても、これは連携本部をつくって、民間病院協会、医師会、薬剤師会、神戸市が連携して行うということをやってきましたから、やはり、いかにチームワークと連携・協力ということを行っていくということが大事ではないか。同じ方向に向かってみんなが情報共有をし、そして意見交換を行い、そして、いろんな意見の違いを乗り越えて、コロナと闘っていくということが重要ではないかというふうに思います。

 

記者:

 ありがとうございます。
 

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市長室広報戦略部