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定例会見 2021年(令和3年)4月21日

最終更新日:2021年4月21日

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市長定例会見の模様をお届けします。

新型コロナウイルス感染症対策
・コロナ禍でも文化の火を絶やさない―文化ホール機能の再編と神戸の文化を守る取り組み―

会見資料はこちら(PDF:3,124KB)
 

新型コロナウイルス感染症対策
コロナ禍でも文化の火を絶やさない―文化ホール機能の再編と神戸の文化を守る取り組み―
質疑応答
その他質疑応答

 

新型コロナウイルス感染症対策

司会:

 それでは、ただいまから4月2回目の定例会見を始めます。

よろしくお願いいたします。

 

久元市長:

 よろしくお願いいたします。

 私から今日お話を申し上げたい案件は2件です。

 1つは、いつもの新型コロナウイルス感染の状況と神戸市の取組の状況です。もう1つは、コロナ禍でも文化の火を絶やさないというタイトルをつけさせていただきましたが、コロナによって大きな影響を受けている分野、これが文化、芸術の分野ですね。舞台芸術、映像芸術、あるいは文化、アートに関するイベントに関する、この分野に従事をしている方々が厳しい状況に置かれているということを踏まえて、神戸市が行う文化施策、これは文化ホールを含めて、これを、今、目の前にある危機を突破するためにどうすればいいのかということについて、一定の見直しを行う、また、新たな取組を行うことといたしましたので、その内容につきまして御説明を申し上げたいと思います。

 

 最初に、直近の陽性件数です。これまでにない勢いで新規感染者が爆発的に増加しているというふうに申し上げていいかと思います。今日の新規感染者は、過去最高の235件ということになりました。昨日までの1日当たりの感染者は約140件から210件程度となっておりまして、4月16日には211件、初めて200件を超えたわけです。直近1週間の累計では1,214件で、大幅増ということになっております。

 既に4月1日からは第4波に入っているという認識です。1日当たりの陽性件数、4月以降は68.6件ということで、第3波、これは第1波、第2波を大きく上回る感染者があったわけですが、第3波に比べましても2.1倍の水準で患者が発生をしているという状況です。

 

 それから、入院・入所・自宅療養者の数です。昨日、4月20日時点での入院・入所者の数と前の週の数字の比較ですが、1週間で比較をいたしますと、入院・入所者の数202件から199人と、引き続き高い水準になり、自宅療養者も先週の321人から331人に増加をしております。入院調整中の方につきましては、先週が878人でしたけれども、これが1,371人ということで、大きく増加している状況です。

 

 このような新規感染者の増加に伴いまして、政府が示す感染状況ステージの指標に当てはめれば、神戸の状況は悪化をしているというふうに申し上げていいかというふうに思います。病床確保の使用率は89%、うち、重症者用病床の占有率は76%ということで、医療提供体制は危機的な状況にあるというふうに申し上げてよいかと思います。重症者のみについて言うならば、現時点では41床の重症者用病床のうち、重症者が入っているのは24床ということで、重症者が重症者病棟に入れないという状況は、神戸では起きていないわけですけれども、全体として見れば極めて危機的な状況にあるというふうに考えております。

 

 こういうような状況に対応するために、病床を確保する努力を行ってきました。市民病院の通常医療の制限を要請するということも、これも苦渋の選択でしたけれども、行った上で、4月19日までに市内全体で211床を確保済みでした。

 

 さらに、このたび公的病院、複数の民間病院からコロナ患者の受入れの申出をいただきまして、4月19日から18床を確保いたしまして、合計229床に拡大いたしました。今後、民間病院から、さらに受入れ拡大の申出をいただいておりまして、12床の拡大をしていただけるということで、5月1日には241床に拡大をいたします。

 

 さらに、西神戸医療センターでは、通常医療をさらに制限をすることで、5月10日から9床を追加で確保いたします。これによりまして、市内のコロナ受入れ病床は250床まで拡大をするということになります。

 このような対応としては、当然のことながら病床の確保を全力で行うということですが、もう1つは、自宅療養者の方が増えているということを考えますと、自宅療養者の健康観察に注力しなければいけないということ、そういう対応をしなければいけないということです。できる限り自宅利用者の方が受診することができるように、受診の機会を確保することができるように、そういう対応、どういうことができるのかということで、医師会、薬剤師会と協議をしてきました。

 

 ここで、この医師あるいは薬剤師、薬局からの支援を受けられる、そういう仕組みというものを構築するめどが立ちましたので、こういうイメージですけれども、この支援を4月23日からスタートをしたいというふうに考えております。

 まず、自宅で過ごされておられる方で、受診が必要な軽症患者につきましては、保健センター、これは区役所ごとにある保健センターが、主として保健師が対応することになりますが、保健師がそれぞれ個々にかかりつけ医がいらっしゃるかどうかということを確認いたします。

 

 かかりつけ医がいらっしゃれば、かかりつけ医の方に受診を、往診をしていただいたり、あるいは電話で確認をしていただいたりという対応をお願いいたしますし、また、かかりつけ医がいらっしゃらない方につきましては、これは医師会と調整をいたしまして、対応していただけるドクターの先生をお願いするということにいたします。あわせまして、診察が可能な医師の先生が必要に応じて薬の処方を行いまして、これを薬局と調整をし、薬局から薬を届けていただいたり、あるいは入手をしていただく、こういう仕組みです。この取組をあさって4月23日金曜日から順次開始をしていきたいというふうに考えております。

 

 前からも申し上げておりますが、感染を防止するために、重点的に市民の皆さんには、2つのお願いをしております。

 

 1つはマスクを外して会話をしないということ、そして、食事などで会話をするときは、1メートル以上の距離を取る、斜めに座る、横に並ぶ場合は1つ席を空ける、大声を出さない、こういう取組を重ねてお願いをしたいというふうに思います。

 

 神戸市では、まず、高齢者施設でのワクチン接種からスタートをいたしまして、そして、まず初めに75歳以上のシニア世代の皆さん、その後に65歳以上のシニア世代の皆さんにワクチンを接種すると、こういうふうに段階を踏んで接種をする、そして、受付をするというふうにしております。

 

 5月10日から集団接種会場での接種をスタートするわけですが、そのための申込みを昨日から受け付けることにいたしました。ただ、やはりできるだけ早く受けたい、できるだけ早く申し込みたい、これは当然のことだと思うんですけれども、そういう方々から多数電話がありまして、また、ウェブ上での予約システムを用意いたしましたけれども、この予約システムでも午後3時半頃から受付ができなくなるということが発生いたしました。この障害につきましては午後3時半頃から始まったわけですが、午後10時半頃には復旧いたしました。今朝からはコールセンターへの電話、予約サイトへのアクセスが集中いたしまして、一時的につながりにくい状態も発生いたしましたが、先ほど確認いたしましたところ、スムーズに受付は行われているようでした。こういうことで申込みが殺到するというような状況がありますが、全力で復旧し、そして、安定した運用ができるようにしたいと考えております。また、シニア世代の皆さんにウェブでの受付をサポートするお助け隊に学生の皆さんからも応募をいただいておりまして、区役所で既にお助け隊の皆さんが活動してくれています。お助け隊のサポートによって予約が完了した方もかなり多数に上っております。

 

 どこの自治体も苦労している仕事ですけれども、いろんな工夫をしながら、全力でスムーズな受付ができるように取り組んでいきたいと考えております。

 なお、このワクチン接種の受付につきましては後ほどブリーフィングをさせていただきますが、いずれにしても、お願いしたいことは、一部で報道されたように、神戸市として何か限られた予約の枠があって、とにかく早く申し込まないとワクチンが受けられないということは絶対にありません。必要な予約枠は用意しております。当面、現時点では75歳以上の方に対して約19万人分の予約枠も用意しておりますから、今すぐ申し込まないと枠がいっぱいになってワクチン接種が受けられなくなるということは絶対にありませんから、ぜひ余裕を持って申込みをしていただきたい。そして、私どももスムーズに受付ができるように全力を尽くしていきたいと考えております。

 以上がコロナへの対応です。

コロナ禍でも文化の火を絶やさない―文化ホール機能の再編と神戸の文化を守る取り組み―

 

 2番目が芸術文化への対応です。

 

 先ほども申し上げましたように、舞台芸術、あるいは映像芸術、アート、またこれに関連する様々なイベント、これに関連する事業者の皆さんがコロナによって大きな影響を受け、厳しい状況に置かれています。何とか神戸の文化芸術の灯を消さない、そのための取組をぜひ市民、企業、アーティスト、そして行政がそれぞれ、今、自分にできることを行おうと、そのような姿勢で呼びかけをしたり、また、行政としての対応もしっかり行っていきたいと考えております。このことは今年1月に策定いたしました神戸市の文化芸術推進ビジョンでも盛り込まれておりまして、まさにこの考え方をコロナの中で実施していきたいということです。

 

 こういう取組のためにどういうことが必要なのかということですけれども、そして、その前提として、文化施策についてどういう声が寄せられているのかということですが、文化スポーツ局が中心になりまして様々な声を集めました。市内アーティストの方からは、支援制度はいろいろと用意されている、文化庁などの支援制度もあるわけですが、この申請手続が非常に煩雑で、気軽に相談できる窓口が欲しいという声、また、市内の民間ホールの方からは、ホールの利用率が落ち込んで非常に厳しい状況にあると。舞台技術関係者の仕事も危機的状況にあると。市内ライブハウスの方からは、公演が激減して危機的状況にあるという声を頂いております。

 

 文化芸術、アートの世界は大変裾野が広い世界であると申し上げていいかと思います。舞台芸術では、そのステージで演奏される音楽家の方やダンサーの方とか、そういう舞台を演出する映像や音響、あるいは様々な機器の操作に関わる方、それから、当然、衣装とか、あるいは撮影とか、いろんな分野の方がいらっしゃる。幅広い方々、そして、広い意味でのイベントが激減していますので、イベントの企画だとか、あるいはイベントの実施に携わる方々も仕事が減っている状況にあるということが今起きている状況です。

 

 神戸市としてもこれまでも、令和2年度で「うちで過ごそうアートプロジェクト」、あるいは「頑張るアーティスト! チャレンジ事業」「頑張る施設! チャレンジ事業」などの支援を、必要な予算を計上して行ってきました。しかしながら、先ほど申し上げましたように非常に厳しい状況が続いているということです。

 

 一方で、様々な動きもまちの中では見られます。例えば神戸市は全国の自治体の中でもストリートピアノ、町なかのピアノを最も多く配置している都市で、大体30前後のストリートピアノがあるわけですが、これを活用した町なかのコンサートが行われ、こういうピアノも活用しながら、市内の高校生や大学生などの皆さんが、今、コロナでふだんなかなか練習の成果を発揮できない中でそういう機会を提供したり、最近、装いも新たにいたしました三宮プラッツを活用したコンサートなど、神戸市としてこういう機会が増えるように努力しているところです。

 

 しかし、今、目の前にある危機をどう乗り越えるのかということを考えたときには、今まで我々が計画していた施策、ハード、ソフトを含めて、やはり見直さないといけない部分があるのではないだろうかということで、いろいろと関係者の意見も聞きながら検討いたしましたけれども、1つは、神戸の文化ホール計画を見直すことといたします。

 具体的には、隣の本庁舎、2号館を建て替えて、官民が連携して新たな複合ビルをつくる、そこは市役所のホールが入るだけではなくて、にぎわいを生むような施設内容にしたいという計画を既に策定しておりました。そこの中に音楽ホールを建設するということにしておりましたけれども、これを中止することにいたします。そして、この機能を代替する計画の見直しを行います。

 

 そして一方で、今、目の前にある危機をどう乗り越えるのか、コロナ禍で新たに生じたそういうようなニーズに対応するために、関係者が活躍できるような場を創出するお手伝いをする、そういうような緊急支援策を早急に検討いたしまして、6月の補正予算に盛り込みたいというふうに考えております。今、目の前にある危機を突破するとともに、厳しい状況はいましばらく続くと思われますから、神戸に文化芸術を根づかせていくための仕組みづくり、これもあわせて行いたいというふうに考えております。

 

 そこで、この見直しの中心となる文化ホールの整備計画、これをどう見直すのかということについて御説明をいたします。

 

 これは現在の文化ホールの整備基本計画です。これは昨年の3月に公表したもので、これまではこの計画に基づいてホールの整備をするということで進めてきました。現在は、大倉山に、2,043席の大ホールと、それから904席の中ホールがあります。いずれも神戸文化ホールの大ホール、中ホールとして長年親しまれてきました。ところが、これが老朽化をしてきたということで、現在の計画では、バスターミナルのビルの中に、これは雲井通6丁目地区再整備1期というふうに呼んでおりますが、ここに、バスターミナルの上に、これは民間の整備ということと組み合わせながら、オフィスを入れ、図書館を入れ、さらにこの大ホールを整備する。1,800席程度の大ホールをつくる。これが令和8年ぐらい、2026年に完成する予定で計画を進めるということが1つです。

 

 もう1つは、隣の2号館に800席程度の音楽ホールをつくり、そして神戸室内管弦楽団のレジデンスホールとして使うと。これが令和8年度以降、2026年度以降にこれが完成するように整備計画を進めると。これが現在の計画です。そしてさらに、この2期のほう、この1期の隣のビルの整備、ここには、時期は未定ですが、700席程度の中ホールをつくり、主に舞台芸術に利用をすると。ここは中央区の区民ホールの機能も併用をすると、こういう計画でありました。2号館の音楽ホールの整備を中止いたします。そして、この大ホールの建物の中の大ホールの隣に音楽練習室があるわけですけれども、これを機能強化いたしまして、椅子を出入りすることができるような移動式の椅子を整備する区民ホール機能も確保した、そういう整備内容を付加いたします。こういうような形で、舞台機能を、ホール機能を集約するということにいたします。

 

 神戸市全体でいうならば、まず、そもそも従来の大ホール整備計画を策定する時点での前提とはまた違う新たな動きとして1つは、この大規模多目的アリーナ、これが第2突堤に建設をされるということになりました。これは新たな要素として出てきたわけです。それから、西神中央に文化芸術ホール、これは前から計画があったわけですが、これは関係者がいろいろと議論いたしまして、非常に高度な音響効果を持ったホールにしようということの議論も進められています。それから、三宮の再整備等の中で、特にフラワーロード沿いの姿が、従来とは違う計画も出てきました。それがこどもの本の森、安藤忠雄先生からのプレゼンですね。そして、大規模アリーナ、そして税関前歩道橋、東遊園地の整備と、こういうことを考えれば、もともと2号館の中に音楽専用ホールを入れるというのは、文化芸術の拠点にしたいという思いもありましたけれども、人の流れが国際会館あたりでどうしても止まっている感があって、人の流れをさらに南のほうにつくっていきたいと、そういう思いもあったわけですが、そういうような目的に沿うような施設整備というものがその後も出てきて、そういう役割というものは、この音楽専用ホールというものがなくても、かなり実現できるのではないだろうか、これがその後の状況の変化を踏まえたものです。

 

 そして、こういう見直しによりまして、財政効果というものも出ています。この音楽専用ホールの見直しによりまして生じる財政効果、これ、一般財源ベースで85億円の財政効果が見込まれます。これ、30年かかって約85億円の財政効果があるというふうに御理解をいただければというふうに思います。それは、1つは、ハード整備に伴う財政効果と、それから、この音楽専用ホールを中止することに伴う維持管理費、運用経費、この両方合わせて85億円、これが30年間にわたって効果が発現をするわけです。85億円の財政効果がすぐに生じるわけではありません。新たなハード整備も、大部分は起債を起こし、借金で建設をするわけですから、この借金の返済がなくなるという意味で、各年度の一般財源の効果が出てくるということと、それから、完成した後のランニング経費、これを合わせたものが85億円ということです。

 

 そして、この85億円の財政効果を、これも30年間ということになりますが、文化振興で20億円、これに充てたいと。そして、緊急コロナ対策と財政健全化、予期せぬコロナ対策によりまして、神戸市の財政も非常に大きな影響を受けています。国からの臨時創生交付金など、様々な支援もいただいておりますが、財政調整基金も令和2年度に大幅に取り崩すことといたしました。将来的な財政の持続可能性ということを確保するとともに、今後生じる、まだコロナとの戦いは続きますから、そのための財政資金というものもやはり確保する必要があります。その両面で65億円。こういう形で、20億円は、今、目の前にある危機を突破するための緊急支援と、それから、ポストコロナを見据えた継続的な支援、そして、文化ホールの機能強化など、先ほど申し上げました中ホールの機能強化、これに充てると。これ全部合わせまして20億円ぐらいをここに充てたいというふうに考えているわけです。

 

 こういう形で、音楽専用ホールの計画も、関係者の意見を聴取して、よくお聞きした上で練り上げたものをですが、コロナという予期せぬ状況が起きてきた、そして、今、目の前にある様々な問題への対応をしっかりと行っていく上で、音楽専用ホールを中止するということについては残念な面もありますけれども、関係者の御理解をいただきながら、この見直しを進め、必要な新たな緊急支援ということも行う。そして、中期的な財政の健全化の回復ということ、そして、まだコロナとの戦いは続きますから、コロナとの戦いに充てる緊急支援というものへの財源もこういう形で少しでも余裕を持ちたいというふうに考えているわけです。

 

 私からは以上です。

質疑応答

 

記者:

 今の文化ホールの最後のページの85億円の十分理解ができていなくてお伺いしたいんですけれども、これは30年間で85億円かかるはずだった費用が浮くという、そういう理解でいいんですか。

 

久元市長:

 そうです。

 

記者:

 20億円は、先ほどの資料にあったように、6月の補正予算でその20億円分は何かに充てられるという、そういう流れなんでしょうか。

 

久元市長:

 まず、少なくとも文化芸術の分野における緊急支援なんですね。先ほど申し上げましたような事業者の方々に対する緊急支援、これは最低6月の補正に盛り込みたいというふうに考えています。これから4月、5月の段階で関係業界の皆さんから意見をお伺いして、どういう緊急支援が一番効果的なのか、それをお聞きした上で6月補正に最低盛り込みたいというふうに考えています。

 

 ポストコロナを見据えた継続的な支援というのは、これはやはりコロナの影響というのがまだしばらくは続くでしょうから、それに対応した支援を6月以降の令和3年度の補正、あるいは令和4年度、場合によったら令和5年度、こういうふうな形で行っていくということが考えられるのではないかということ、それから、文化ホールの先ほどの中ホールの機能強化は、これは今後、計画の内容を精査して必要な対応をしていくということになります。

 

記者:

 分かりました。

 緊急支援は、今のところ、こういう支援になるんじゃなかろうかというようなある程度のイメージというのはあるんでしょうか。

 

久元市長:

 いずれにしても即効性のあるものにしたいと思っています。初めからあるわけではなくて、先ほども申し上げたような分野の方々から意見をお聞きして、様々なルートやチャネルでお聞きをして早急に具体化をしたいというふうに思います。

 

記者:

 分かりました。

 そうすると、65億円のほうは、これは財政処理的な手続的な話なんですけど、どういう扱いになるんでしょうか。

 

久元市長:

 これは、今後、この65億円というのは先ほども言いましたように30年間にわたって生じるわけですから、これをどうするのかというのは、今現時点ではっきりしたことは言えません。財政的な面で言うならば、令和2年度に財政調整基金を相当程度、また財政担当局長から財政調整基金の取崩しの状況を数字として説明してもらいますが、相当取り崩していますし、もともと取崩し前の水準も、1人当たりの財政調整基金の額は20の政令指定都市の中でも多いほうではありませんでした。ですから、そういう意味からいうと、財政の健全性というのを回復させる必要はあるだろうというふうに思います。ただ、一般財源は令和3年度にこれを中止することによってすぐに出てくるわけではありませんから、この財政調整基金の積み戻しも少し期間を設けて行うことになるだろうというふうに思います。

 

職員:

 財政調整基金については、令和2年度の当初時点では115億円あったんですけれども、コロナ対策でそのうち64億円取り崩しています。残りの51億円という状況になっていますので、その財政調整基金をまた積み立てる、財源としても活用したいと考えています。

 

記者:

 なので、65億円分の全部じゃないにしても、これを財政調整基金に積み立てる額になっていくという、そういうことですか。

 

久元市長:

 繰り返しですけれど、65億円というのは令和3年度に生まれてくるわけではないわけです。令和4年度までに生まれてくるわけではなくて、これをもしもやるとしたら、それぞれの建設年度に応じて着工する前に設計をし、そして、工事計画を立てて、その工事の事業費を年度ごとに割り振って、それに応じて起債が年度ごとに充てられると。そして、それぞれの年度ごとに充てられた毎年度の償還が一般財源として必要になる額、それが浮いてくるということになるわけですから、その効果は基本的には着工してから大体約30年ぐらいですね。着工してから大体30年ぐらいにわたって起債の償還に必要な一般財源が浮くということになります。ですから、その効果は長期的、大体30年ぐらいにわたって出てくるということですね。あとは、オープンしてからの維持管理費や必要な運用経費のお金がその分浮く、それを全部ハード、ソフト合わせたトータルの額が約30年間で85億円ということです。

 

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 あと、次にコロナのことをお伺いしたいんですけれども、今、兵庫県が緊急事態宣言の発出の要請に向けて動かれている状況だと思うんですけれども、神戸市としては今現状どういうふうに捉えられていて、もし発出されたらどんな対策が有効なんじゃないかとか、そういうお考えがありましたらお願いいたします。

 

久元市長:

 これは、とにかくこういう状況ですから、極めて医療提供体制は危機的な状況にあり、本来入院をしなければいけない方が入院できていないという状況が起きています。それに対しては、全力で病床の確保や、あるいは市民への呼びかけ、あるいは感染防止のための例えば高齢者施設へのPCR検査など、神戸市としてできることは全力で取り組んでいますが、やはり感染を防いでいくためにはまちなかでの感染防止ということが不可欠です。やはり人と人との接触ということを減らしていくという取組が求められるわけで、そういう意味からいうと、残念ながら今のまん延防止等重点措置では不十分ではないかというのが私ども幹部職員や現場の職員の皆さんの思いですね。今、市民あるいは民間事業者の皆さんの近いところにいる神戸市としては、やはり一歩踏み込んだ対応が必要なのではないだろうか。具体的に言うと、それは、一番現実的なのは緊急事態宣言で、昨日、兵庫県のほうに国に対して要請をしていただくというような必要がある状況に神戸市はありますということを申し入れいたしました。兵庫県においてはちょうど今議論されているところかと思いますが、神戸市の思いも受け止めていただきまして、適切な判断をしていただきたいというふうに思います。

 

記者:

 ありがとうございます。まん延防止で残念ながら効果が出ていない、飲食店の時短営業ではなかなか効果が出ていないという状況で、例えば大阪では百貨店とかそういうところも含めての休業要請という案が出ていますが、何か具体的にこういう対策がいいんじゃないかというようなお考えはありますでしょうか。

久元市長:
 我々は現場に近いところにいるわけですが、新型インフルエンザ特別措置法の大部分の権限は県にありますから、そして、それを運用する上で必要な情報、あるいは技術の把握というもの、これも県が行っておられるわけですから、まず兵庫県のほうでどういう対応が必要なのかということをお考えいただきたいというふうに思います。また、もし兵庫県から神戸市の意見を求められた場合には、もう少し検討してお答えすることはあり得るとは思いますが、権限の行使は県のほうにありますから、こちらの神戸市のほうからまずこんなことが考えられますよということを今の段階で申し上げる材料は、今のところは持ち合わせてはおりません。

 

記者:

 ありがとうございます。

 

記者:

 今の質問に関連なんですけれども、兵庫県としての緊急事態宣言の要請を今日多分されるとは思うんですが、それが遅かったとか、例えばそういう感想がもしあれば伺ってもよろしいでしょうか。

久元市長:
 遅かったか早かったかというのは、これはいろんな見方があろうかというふうに思いますが、実際に事実を把握し、そして、それに基づいて判断されるのは県ですから、県の判断を尊重したいというふうに思います。ただ、私どもとして、我々の仕事をやっていく上で、やはり緊急事態宣言をお願いしなければいけないような状況にあるということ、これはお伝えをさせていただいたということです。

 

記者:

 昨日の申入れは文書でされたんでしょうか。

 

久元市長:

 これは局長クラスの幹部から口頭で行ったと承知をしています。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 あともう1点、ワクチンに関してなんですけれども、先ほどお話もあったんですが、今日、中央区役所でちょっと取材をしてきたところ、お助け隊は中止になっていたんですね。そうやって区役所に行ったけれども予約ができず帰っているという人はかなりたくさんいらっしゃるみたいなんですけれども、そういう状況については市長としてはどういうふうにお考えでしょう。

 

久元市長:

 まだその報告は受けてはおりません。ですから、昨日から始めて、我々が予定したとおりにスムーズには行っていないという全体的な状況は私も把握しておりますから、改めて、今スタートしたばかりなので、一時的にそういう状況が生じていますが、初めからワクチン枠を限定して、これで受け付けを締切りにして受けられなくなるということは絶対にありませんよということを先ほど申し上げたわけです。その具体的な状況を踏まえたワクチン接種の今のような状況と今後の方針につきましては後ほど説明をさせていただきます。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 

記者:

 音楽ホールの見直しのことでお伺いしたいんですけども、ホール需要がコロナで減っているということで、音楽ホールが出来るのは将来なんですけども、将来的に同じような感染症があったら需要が減るんじゃないかと、そこら辺も見越してこういう計画を見直されたということなんでしょうか。

 

久元市長:

 いえ、そういう行為はしておりません。もちろんあったほうがいいに決まっておりますね。文化ホールも予定どおり、音楽専用ホールをつくる、目の前の極めて緊急事態に対してどう突破するかという民間事業者に対する支援をしたり、それに、応援につながるようなソフト施策も打つということ、両方できれば一番いいわけですけれども、なかなか現実には、財政的にもそうはいかないですね。やはり中期的な財政の持続可能性ということも考えれば、やはりぎりぎりの判断として、文化ホールを中止しても、神戸市あるいは神戸市内外の芸術家の皆さんが舞台の上で演奏をしたり、あるいは音楽を鑑賞する機会を確保するということが、神戸市内としては、これを中止してもかなり確保することができるのではないだろうかということと、それから、もともと音楽専用ホールをつくることにしたのは、にぎわいをつくりたいということで、そのにぎわいをつくるために、これに代わるような施設整備の計画というものも出てきたということを考えれば、これを中止するという判断のほうが、全体としてはいろいろな意味で、市としては両方の意味で適切ではないかというふうに考えたからです。

 

記者:

 ありがとうございます。

 今度の補正に盛り込みたいという、具体はこれから検討するということなんでしょうけども、何かもし言えるような具体策とか構想があれば教えて……。

 

久元市長:

 よく事業者の関係分野の皆さんのお話を聞いた上で早急に詰めたいというふうに思います。最低限言えることは即効性です。できるだけ、今、非常に厳しい状況に、目の前に厳しい状況があるわけですから、これを乗り越えるために、これは行政だけでできる問題ではないかもしれませんが、効果があるような施策を盛り込みたいということと、それから、冒頭、やはりみんなで支えようと、市民の力、あるいは企業の力、みんなで支え合って神戸の文化の火を消さないようにしようという、そういう取組が重要ではないかというふうに思っています。

 

記者:

 ありがとうございました。

 

記者:

 すいません、ホールの質問、ちょっと関連、同じような質問なんですけど、そうすると、コロナがなければ、できれば2号館の音楽ホールというのは当然残して計画を進めたかったという認識でいいんでしょうか。

久元市長:

 そうですね。コロナなければ、これは予定どおり進める。逆に言うと、中止をする理由というのも別に見いだし難かったと思います。

 

記者:

 ホールの件でお伺いしたいんですけど、ホールの件は昨年の夏から4回ぐらい開かれている本庁舎2号館再整備事業者選定委員会という、コロナになってから2号館の使い方を見直しましょうという委員会が立ち上がっていますが、そこでの議論を踏まえたものという理解でいいんでしょうか。

 

久元市長:

 いえ、違います。それは、やはりここ、特に第4波に入ってからの極めて厳しい状況、あるいは、それ以前から、第3波に入ってからも、既にコロナの影響というのがもう1年余りに及んで、関連業界が非常に厳しい状況に置かれているという、そういう認識が非常にやはり我々としては深く持つようになったということですから、この議論を庁内でも始めたのはそんなに前のことではありません。

 

記者:

 ということは、今回、2号館の、これ、基本計画を一部変更するということになるということですか。

 

久元市長:

 そのとおりです。基本計画の手続とかがもしあれば、

 

職員:

 2号館のほうは基本計画を昨年3月に策定しておりますが、今の見直しを踏まえて一部修正が必要だと思っておりますので、それは今後速やかに案をつくって、議会のほうにも御説明をして、市民の方の御意見も聞いて修正をしていきたいと思っております。

 

 

記者:

 それでしたら、ホールの入る予定だったところの用途については何か議論が進んでいるんでしょうか。

 

久元市長:

 今のところは、これに代わる、同じスペースで同じようなものをつくるという、そういう発想は特にはありません。いずれにしても、先ほど本部長が申し上げましたような計画の見直しの中でどうするのかということを考えたいと思います。

 

記者:

 では、別にオフィスにするとか店舗にするとか、そういったものが特に決まっているわけではまだないということでよろしいんでしょうか。

 

記者:

 はい。具体的にはまだないんですけれども、市長のお話の中でもありましたが、もともと庁舎と音楽ホールと、それから、民間のにぎわい施設ということで、これは基本計画のに例として記載しておりますが、ハイクラスなホテルとか国際的なオフィスとか足元の商業施設とか、そういうことが考えられますよというのは既に公表させていただいておりますので、そのような中で、あるいは、もっとほかの用途も含めて、これから民間のほうが十分使っていただけるんではないかなというふうに思っておりますので、具体化は今後になりますけれども、そのような形で進めていきたいと思います。

 

記者:

 ということは、じゃ、民間が使うスペースになる方向で進んでいて、それで、商業施設か何かはまだ決まっていなくて、それが明らかになって固まった上で基本計画も改正と、こういう流れでよろしいんでしょうか。

 

職員:

 順番としては、基本計画というのは用途を特定するようなものではないという、それは、これまでもこれからもそう思っておりまして、この2号館の再整備にふさわしい用途を幅広に民間の方から提案をいただきたいなという思いがございますので、当然、庁舎のスペックとか全体の規模とか、必要な規制がある場合は、そういうことを我々が明示をさせていただいて、その中で御提案をお受けすると。その御提案の中で最もいいものを最終的に実現したいということですので、具体の用途なりそういうものが決まってくるのは、いわゆる民間事業者の公募をさせていただいて、その結果が出たときということになろうかと思います。

 

記者:

 なるほど。分かりました。すいません。ありがとうございました。

 

記者:

 私も音楽ホールの見直しについて関連の質問なんですけれども、現時点から音楽ホールの見直しを行うことによって、基本計画の策定であったり、まだ全然解体工事を行っている途中なのであれなんですけれども、これによって生まれるマイナスというか、かかる費用とかというのは特に現実は発生しないんですかね。

 

久元市長:

 これによってマイナスの費用は基本的に発生しないと思います。

 

記者:

 緊急事態宣言の絡みでお伺いしたいんですけれども、大阪市の松井市長は学校でオンライン授業にすべきだということをおっしゃっていましたが、仮に発令された場合、学校にこうすべきだとか、そういう意見があればお伺いしたいんですが。

 

久元市長:

 これは基本的に教育委員会のほうの責任分野ということになると思いますが、現時点で教育委員会の考え方、これ、教育委員会から直接説明してもらったほうがいいかもしれませんが、当初報道されていたような大阪の報道としては、休業要請をするとか、一律にオンラインに切り替えるとかというお話がありましたけれども、そういうことは考えていないと。少なくとも休校にするということは教育委員会は考えていないと。そして、必要なオンラインの授業、あるいはオンラインによる様々な相談とか、これはオンラインでやっていくと承知をしておりますし、それは教育委員会が決定する事項ではありますけれども、特に違和感は感じてはおりません。

 

記者:

 自宅療養者の健康観察の充実のところでお伺いしたいんですけれど、お医者さんが診察される場合、電話と往診があると書いてあるんですが、その使い分けというか、どういうふうにされるのかというのを。

 

職員:

 電話の往診ということで、主には電話で軽症の方を診ていただくという予定で考えてございますので、往診については、その医院のところでそれなりの用意をして協力していただけるところについては往診をお願いするという形で、それぞれの医院の対応というところも踏まえて考えていくという形で対応させていただきます。

 

記者:

 往診する場合に、お医者さんの感染対策みたいな何かアドバイスとかされるんでしょうか。

 

職員:

 そうですね。感染対策について、通常の感染予防という形で問題はないと思ってございます。大丈夫かと思います。

 

記者:。

 緊急事態宣言の関係で伺うんですけれども、まん延防止等重点措置が5日に適用されて2週間ちょっとということで、どの程度の効果があるかということもちょっと時間をかけて見ていらしたと思うんですが、ちょっと足元また増えてきているということで、このまん延防止ではちょっとその効果が限定的だったその理由なり、あるいは、ちょっと新しく今度宣言に切り替えることでより今までなかった効果を当然発揮したいというの、もちろん神戸市としてもやると思うんですが、その辺りについてどのように見ていらっしゃいますか。

 

久元市長:

 まん延防止措置がどのような効果があったのかということは、正直、基礎自治体の立場から明確に申し上げる材料はありません。我々の任務ということを考えたときに、それはしっかりと感染が疑われる方に対してPCR検査を行い、そして、濃厚接触者、また、周辺の感染がある方の把握をし、市全体の感染状況、これ、変異株も含めて把握をするということと、医療提供体制を用意するというのが我々の任務だと考えているわけですが、その任務をなかなか十分に果たすことができないような状況が起きているということですね。これが一番大きな原因です。まん延防止等重点措置では不十分ということではないかと考えている。

 我々の任務と照らし合わせて今の状況が極めて厳しい状況にあるということなので、私どもは感染の専門家でもありませんし、全体的に状況を評論する立場でもありませんから、それ以上のことは正直分かりません。つまり、我々が果たさなければいけない任務に照らせば、やはりより踏み込んだ措置を行い、接触の機会を減らしていくという方向にかじを取らなければいけないのではないかということですね。

 

記者:

 今、先ほどから行われていた兵庫県のコロナの対策本部会議の中で緊急事態宣言の発出の要請が決定したようなんですけども、改めて、先ほど伺いましたけども受止め、決定したということでの受止めを伺ってもよろしいでしょうか。

 

久元市長:

 神戸市としては、昨日、国に対してそういう要請を行っていただきたいということをお願いしておりましたので、今そういうお話を聞きまして、要請を決定されたということについてはありがたく感じています。あとは、国の方針に基づいて具体的にどういう措置が取られるのかということになりますので、その状況は我々としては当然大きな関心を持って見守りたいと思いますし、また、もし県から意見が求められるようなことがあれば、必要な意見を申し上げることもあり得ると思います。

その他の質疑応答

教員免許失効事案について

記者:

 市教委のことではあるんですけれども、先日、教員免許の失効、7人判明したというのが市教委から発表されまして、内容を聞いていると、もちろん教諭の落ち度があることは間違いないとは思うんですけれども、その上で、市教委の発表を聞いていると、通知を3回出したけれども、それが校長ら管理職宛てだったと。免許が切れてしまった中には校長先生も含まれていたと。

 

 市長、学校現場に対する通知とかメールの問題の意識をお持ちだったかと思うんですけども、今回の事案もちょっとそれに関連するような気がしまして、ほかの自治体とかで調べてみると、ちゃんと市教委が全部免許状のコピーとかを取って管理して、教員に個別に連絡するような体制を取っているところとかもあるようでして、何かこのニュースを受けてのお考えとか御意見あればお伺いしたいです。

 

久元市長:

 教員の免許期間が満了する前に具体的にどういう手続を取ったのかというのは、これは教育委員会事務局の責任で行われる事務手続の話ですから、具体的な内容は承知しておりません。ただ、私として感じるのは、やはり免許の失効となる原因と、そして、実際に教員の身分を失うということの効果との間に大きなアンバランスがあるのではないだろうかと。つまり、うっかりしていたということですよね、ある意味でいうと。そこはもちろん批判の余地はありますよ。御本人にも批判の余地はあるかもしれないし、やはりそれによって教員の資格を失うと。しかも、その資格を失う原因が教員の資質に問題があるのであれば別ですけれども、教員としての資質に問題がないにもかかわらず、手続を怠っていたことによって身分を喪失する、今まで教えてくれた先生が教壇からいなくなるということに、そういうことが子供たちにも決してこれはいいことではないというふうに思いますから、これは現行法上、そうならざるを得ないわけですけれども、やはりやりきれない思いがいたします。やはり何らかの方法で、公正、透明な手続で教壇に復帰するような方策がもしもあり得るとするならば、それは望まれることではないかというふうに思いますし、そういう方策が考えられないのかというような検討は教育委員会にはお願いをしているところです。

 

記者:

 市教委が何かしてあげられないかという部分はどうでしょうか。何か管理とかですね。

 

久元市長:

 ですから、失効された方が教壇に復帰をするということができないか、そこは公正な、透明な手続によってそれができないかということを、そういう検討はしていただいたらどうかということを教育委員会には申し上げたということです。

 

記者:

 ありがとうございます。

 

成人式について

久元市長:

 我々としては、前回の予定していた成人式は、これは1月11日に予定をしていたんですが、これも直前に緊急事態宣言の動きが出てきて、これは中止をすると、あるいは延期をするか、随分中で検討しましたけれども、議会からの御意見も踏まえまして延期をするということにいたしました。

 今回は、やはりぜひ開催したいというふうに考えてきました。そのために、前回は1回でこれをやると、8,500人程度を想定していたわけですが、今回はこれを2部制にいたしまして、大体多くても3,000人程度、午前、午後ですね、それぞれ3,000人程度で、これはイベント開催の基準にも合致している、そういう形でぜひこれをやりたいというふうに考えてきましたけれども、しかし、今のお話では緊急事態宣言を要請するということであれば、予定どおり開催するということはなかなか難しくなったのではないかというふうに感じています。

 今、その兵庫県のコロナ対策本部会議の結論を聞いたばかりですから、できるだけ早急にどうするのかということを検討して、また、式典内容の企画自体は新成人の皆さんが主体的に積極的にやってくれていますから、新成人の皆さんの意向も聞いて、できるだけ早く方向性を公表したいというふうに思います。

 

記者:

 成人式の関係、今、新成人の意向を聞いてということですが、市としては、やっぱり今回の5月3日の開催はすべきではないというような意見を付してということなんでしょうか。

 

久元市長:

 できるだけ早く。今日、これはもしも緊急事態宣言の要請ということがなければ、予定どおり開催するつもりでおりました。確かに感染は拡大しておりますけれども、イベント開催の基準にも合致をしているし、1月17日に予定していたものよりも極めて周到な感染予防を行った上でやりたいと。やはりぜひやってほしいという声も多数寄せられていましたので、その予定でおりましたけれども、今日の、今、入ってきたばかりの兵庫県の決定では、それは予定どおり少なくとも開催するということは客観的に見て難しいのではないかというのが今申し上げられることです。

 

 しかし、もうこれは日が迫っていますから、できるだけ早く、今週中には方向性を出したいと思います。

神戸三宮新阪急ビルオープンについて

記者:

 以前の会見でも触れた三宮の再整備、開発に伴って、間もなく26日に神戸三宮新阪急ビルがグランドオープンということを迎えるかと思います。ただ、今日、先ほどの話にもあったように緊急事態宣言が発出されるなど、コロナで危機的な状況もあると思います。今、市長として、三宮がようやく再整備、再開発の一歩をたどるとお考えなのか、それとも、ちょっとこの人の流れ、人流というものがまた集まって懸念されるようなことがあるのか、今のお考え、受け止めをお願いします。

 

久元市長:

 今、目の前のこのコロナという危機を突破するためには緊急事態宣言の発出をお願いしなければいけないような状況ですから、やはり人の、特に繁華街における人の流れというのをできるだけ抑制していくということが必要だろうというふうに思います。そういう観点から言えば、当然オープニングの式典も感染予防に最大限の注意を払った上で行われるだろうというふうに思いますし、これがオープンをした後も、やはり当初予定していたような来場あるいは来客が見込めないということは、そうかもしれません。

 

 しかし、これは三宮の再整備の中で目に見える姿が現れてきたわけで、これは末永くこれが使われることになります。三宮の再整備は基本的には予定どおり進めたいというふうに思いますし、今は厳しい状況ですけれども、きっとこれは神戸の発展、そして、関西全体の発展にもつながる事業ですし、その中での一番最初に目に見える形で市民の前に現れてきたということは、これは非常に厳しい中ではありますけれども喜ばしいことだというふうに思います。

 

 例えば、適当ではないかもしれませんが、まさに阪急三宮の駅は阪急神戸線の始発駅ですね。阪急神戸線が開通したのが1920年のことで、1920年というのはスペイン風邪の真っただ中にありました。スペイン風邪によりまして当時の神戸市民は約7,000人が犠牲になったという、非常に大きなこれは危機であったわけですが、そういう中で阪急神戸線の工事が進められた。スペイン風邪の中で進められて、そして、100年にわたって神戸市民を含む沿線の利用者がこれを使い、神戸を含む阪神間の地域の発展につながっていったわけです。

 

 そういうことを考えれば、やはり今は厳しい状況にあるけれども、交通網も含めたまちづくりをしっかり行っていくということが、きっと将来の神戸の発展や、あるいは市民の利便性につながるというふうに思います。


 

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