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定例会見 2021年(令和3年)6月10日

最終更新日:2021年6月24日

ここから本文です。

市長定例会見の模様をお届けします。



新型コロナワクチン接種について
神戸駅前広場の再整備 ~神戸駅を見違える空間に~

会見資料はこちら(PDF:9,071KB)

・新型コロナワクチン接種について
・神戸駅前広場の再整備 ~神戸駅を見違える空間に~
・質疑応答(発表項目)
・質疑応答(その他)
 

 新型コロナワクチン接種について

司会:

 それでは、お時間になりましたので、6月1回目の定例会見を始めます。

 市長、よろしくお願いします。

 

久元市長:

 よろしくお願いいたします。

 今日、私からお話を申し上げたい案件は2件です。コロナウイルス、特にワクチン接種への対応、それから、全く新しいテーマといたしまして、神戸駅前広場の再整備につきまして、お話を申し上げたいと思います。

 

 最近の感染者は、数字としては減少の傾向にあります。今日が19件、昨日が24件、おとといが19件だったでしょうか、確実には減少してきております。直近の入院・入所患者などの数字を見ましても、入院患者が192件、第4波の276人と比べて減少しておりますし、宿泊施設入所者の数、自宅療養者の数、それから、特に非常に大きな問題になっておりました入院調整中の方96人ということで、第4波のピーク、1,509人から比べれば、かなり大きく減少してきていると。これが感染の状況です。

 

 もちろん今後の推移を注意深く見守っていかなければなりませんが、当然のことながら、コロナの感染を終息させるためにはワクチン接種を安全かつスピーディーに進める必要があるわけです。

 

 おかげさまで、神戸市の高齢者、65歳以上のワクチン接種を進めてきたわけですけれども、順調に進んでいるというふうに思います。神戸市の65歳以上の高齢者の方、43万3,000人余りですが、6月8日現在で15万7,000回余りということで、接種者の割合は36.4%ということになっています。

 

 予約の状況ですが、65歳以上の高齢者の方は65%が完了しておりまして、順調に予約、特にインターネットでの予約が進んでいるのは、神戸市の独自の取組であります学生の皆さんのお助け隊の予約、これが、20%がお助け隊の予約で、かなりお助け隊の皆さんに頑張っていただいているということ、大変ありがたく思っております。

 

 午前中にも、このお助け隊の学生の皆さん、お二人の方からお話を聞かせていただきましたけれども、なかなか電話がつながらないということで怒鳴られたりすることもあるようで、本当に申し訳なく思っておりますけれども、それぞれ独自に工夫をしていただきながら頑張っていただいていることに感謝をしたいと思います。

 

 高齢者入所施設の接種も順調に進んでおりまして、これも確実に進めることができているのではないかと思います。

 

 ワクチン接種を円滑に進める上で、頻繁ではありませんが、市民の皆さんのワクチン接種に関する考え方を把握するということも重要ではないかと考えてきました。前回、2月にネットモニターの皆さんに対するアンケートを行ったわけですが、この6月にも2回目のアンケートを行いました。これは2月と6月と比較をしていただければと思いますが、今回は12%の方が接種済み、そして受けようと思っている方が62%、受けたくないが9%で未定が17%、これを2月の時点での数字と比べてみますと、2月の時点では受けようと思っている方が58%でしたから、今回はこれが、接種済みの方は当然受けたいと思って接種したわけですから、74%の方が受けた、あるいは受けようと思っているということで、増えている。受けたくない方は30%から9%に減っている。未定の方も30%から17%に減っているということです。

 

 そして、アンケートに答えていただいた方の割合も、今回はモニターの方がちょっと減っているんですけれども、2月の場合には回答率が57.6%だったものが、今回は72.2%ということで、回答率も増えている。こういうことを考えれば、ワクチンに関する関心はかなり高まっていて、ワクチンを受けたいと思う方の割合が増えているということではないかというふうに、このネットモニターのアンケートからは言えるのではないかと思います。

 

 神戸では65歳以上の方の接種が順調に進んでいるということで、65歳未満の接種券を明日11日から発送いたします。そして、65歳未満の方については、あした11日からは60歳以上65歳未満の方、基礎疾患のある方などを先行して接種をしていただくことになり、6月30日からは保育所、幼稚園、特別支援学校の保育士、教職員の方を対象として優先し、7月5日以降、それぞれ順次予約が可能となり、接種をしていただくということになります。7月20日以降は16歳以上の全市民が予約可能になると、こういうスケジュールで進めていきたいと思っております。

 

 接種をスピーディーに行うということが必要ですが、それぞれ市民の皆さんが接種との関連において置かれている状況には様々な違いがあります。接種を進めていく上で配慮が必要な方がいらっしゃいます。大きく分けて4つのカテゴリーにまずは分けられるのではないかと考えておりまして、1つは障害のある方への対応、2番目に接種会場での接種が難しい方、3番目にいろいろな事情で接種券が届かない方、4番目に外国人の方への対応です。それぞれにつきまして、当面の考え方、対応方針をまとめましたので、順次御説明を申し上げます。

 

 まず、障害のある方への対応です。この障害をお持ちの方は、施設に入所しておられる方がいらっしゃいます。106か所2,300人の方がいらっしゃいまして、大きく分けますと障害者支援施設が25か所1,500人、グループホームが11か所800人と、こういう方々がいらっしゃいます。こういう方々につきましては、7月1日から順次接種を開始したいというふうに考えておりまして、この施設では嘱託医の方に接種をしていただく。嘱託医がいない施設につきましては、近隣の医療機関などに相談の上、協力していただく医師の方を確保するということになります。そして大規模集団接種会場に行っていただける方については、タブレットを活用いたしました手話通訳システムを導入したいというふうに考えております。接種会場での接種が難しい、施設に入っておられない方で、この大規模や集団接種会場にはなかなか行くのが難しいという方については、特別の接種会場を開設いたします。

 

 主として対象となるのは、療育手帳を保持している知的障害者の方、それから精神障害者1級の方、それから認知症の方で接種会場での接種が難しい方と、その介護をされている方です。これらの方々に対しましては東横イン神戸三ノ宮1、これは感染された方の療養施設として現在使っております。これが感染者の方の減少によりまして、東横イン神戸三ノ宮が、これが民間療養施設としては使う必要がなくなるということで、これを障害のある方や認知症の方への接種会場として転用をするということです。これを7月1日木曜日から開設したいと考えておりまして、これらの方々に、これはそれぞれホテルですから、個室の中に入っていただいて、そして安心して接種をしていただくと、そういうふうにしたいと考えております。

 

 予約方法ですけれども、ウェブの予約をお願いしているわけですが、そういう対応もなかなか難しいと思いますので、専用コールセンターを開設いたします。認知症の方につきましては、ケアマネジャーを通じて予約をしていただきたいと考えております。これが1つです。

 

 もう1つは、高齢者の方、認知症の方などで、会場まで行けない方とその介護者、同居者につきましては、別の方法といたしまして巡回接種チームを派遣することにしたいと考えております。御自宅で接種をしていただくということです。医師、看護師、それぞれ1名から構成される巡回接種チームを組みまして接種をするということですが、手続といたしましてはケアマネジャーの方に、個別に対象となる方の意向を確認していただきまして、ケアマネジャーが神戸市に報告し、こういう方がいらっしゃるということの報告を受けまして、神戸市がスケジュールを調整し、接種チームを派遣すると、こういう形にしたいと考えております。そしてこのチームは最大8チームを目標にチームを組むことにし、1日当たり25件程度の自宅での接種を目標にしたいというふうに考えております。

 

 もう1つは、やむを得ない事情により接種券が届かない方への対応です。接種券は住民票が登録されている住所にお送りをするわけですが、DVの被害を受けて避難されている方などはそこにおられないわけですから、接種券は届きません。そこで、この接種券がそういう方にも届くようにするということです。どういう方法でするのかというと、神戸市のホームページの中に入力フォームを作りまして、そこに申請をしていただく。そして、このフォームの中には氏名、生年月日、住民票の住所と、ここに送ってくださいよという送付先の住所を記入していただきまして、そこにお送りをするということです。これらの方の受付も、専用電話を開設したいというふうに考えております。こういう形で予約をしていただきまして、神戸市内で接種をしていただく方、それから今おられる神戸市外の方もいらっしゃいますし、神戸市外で住民登録がなされていて、神戸に今、滞在をしておられる方もいらっしゃいますが、いずれの方につきましてもそれぞれの場所で接種ができるようにしたいというふうに考えております。神戸市外におられる方につきましては、その自治体で改めて接種の方法についてはお問合せをしていただきたいと考えております。

 

 4番目が、外国人の方々に対する対応です。外国人の方々に対しましては、多言語で対応するということを従来からも説明をしておりますが、そもそも郵便ボックスの中に何が届いたのか分からなければ、実際に資料を見るというところまでいきませんから、外国人専用封筒を作って、そこに必要な資料を入れたいと考えております。

 

 やさしい日本語と7種類の言語で記述をいたします。外国人への特設ページも6月24日に神戸市のホームページの中に開設をいたしまして、このホームページでは、予約マニュアルなどを掲載するとともに、動画で分かりやすく説明をしたいと考えております。予約手続につきましては、神戸国際コミュニティセンターで電話相談も実施いたしますが、これは11か国語で対応をいたします。実際に接種会場に出向いていただいた場合にも多言語での対応が必要になりますので、映像通訳システムを用意いたします。これは13言語で対応できるようにいたします。ハーバーランドの大規模接種会場では英語、中国語、ベトナム語に対応できる医療通訳者も配置をしたいと考えております。

 

 こういう形で、大分接種が進んできましたので、65歳未満の方の段階になれば、それぞれ置かれている状況に応じて、きめ細かい対応をしていきたいと考えております。安全かつ丁寧にワクチンを接種していただけるように、全力で取り組んでいきたいと考えております。

 神戸駅前広場の再整備 ~神戸駅を見違える空間に~

 2番目のテーマが、神戸駅前広場の再生です。神戸は戦前から鉄道網が発達をした、公共交通が使いやすい便利な街です。この駅前というのが非常に大事な場所であると、駅前を便利で、快適で、にぎやかな公共交通空間にしていくということが非常に重要なテーマだということは従来から申し上げてきました。三宮の駅前の再整備につきましても既に目に見える形で進んできておりますし、これに続く形で名谷、垂水、西神中央につきまして、再整備の考え方を取りまとめた活性化プランも既に公表しておりまして、かなり具体化が進められてきております。名谷につきましては、今年の3月に名谷図書館がオープンしたり、新しい保育園の供用開始などがあるということです。着実に進められているところです。

 

 この3つの駅以外についても、新神戸駅の再整備については令和3年度予算でも発表をいたしましたし、再開発のありようなどが懸案となってきました新長田駅前については既に合同庁舎がオープンをし、駅地下の空間についてもかなりリニューアルが進み、さらに、新長田駅の駅前のロータリーの整備も公表をするとともに、兵庫県の総合衛生学院の移転も決まっていると。さらに、これに加えて、先般は若松公園に西市民病院の移転をするという構想も発表いたしました。こういう形で、新長田の駅前もこれから大きく変わっていくことになります。

 

 そういう中で、これまで再整備の考え方をお示ししてこなかったのが神戸駅です。JRの神戸駅ですね。この神戸駅は、神戸にとって重要な駅であるとともに、我が国の近代化の中で、全国の中でも極めて重要な鉄道駅でありました。神戸が開港したのは1868年のことですが、その6年後、1874年に、明治7年に我が国で2番目の鉄道である大阪-神戸駅の路線が開業をいたしました。そして、1889年、山陽本線ですね。当時の山陽鉄道との接続に伴いまして、2代目の神戸駅が開業をしたわけです。そして、鉄道の高架化が進められまして、1930年、昭和5年に3代目の駅舎が開業をいたしました。そしてこれが、改修なども行われながら、今日まで使われているということです。

 

 神戸市は、この周辺でハーバーランドの開発なども行ってきましたし、湊川神社、中央図書館なども立地をしております。このJR神戸駅の乗車人員は、令和元年度で2,654万1,000人ということで、市内の駅では、JR三ノ宮駅に次いで2番目に多くなっております。ところが、残念ながら、このJRの神戸駅については、神戸の中心地としての活気やにぎわいに乏しいという指摘がなされてきました。改めてこのJRの神戸駅、これは東西南北の回遊の拠点となり得る場所でありますので、この神戸駅を再整備することで、周辺エリアへの波及効果を生み出し、地域全体の価値、魅力をさらに高め、活性化につなげていきたいというふうに考えた次第です。単に広場を整備するということだけではなくて、この広場の再整備を起爆剤に、神戸駅周辺エリアの全体への波及効果を生み出そうというものです。

 

 今回の整備に当たりましては、前提といたしまして、おおむね2030年以降の姿を想定し、JR神戸駅前広場を対象として整備をする、人が主役の空間に。そして、JRの神戸駅舎は現状のままを前提といたしまして、周辺の活性化についての施策を適宜実施していくということを前提といたします。

 

 神戸駅前広場については、いろいろな問題があります。にぎわいがない、まちとのつながりが悪い、放置自転車が多い、湊川神社という神戸を代表する神社があるわけですが、これの見通しが悪い、非常に優れたデザインの、歴史のある神戸駅の駅舎が景観に生かされていないという問題もあります。

 

 そこで、この再整備に当たっては、コンセプトをつくりました。このJR神戸駅の周辺は、神戸の都心の一部を形成いたします。周辺には湊川神社、大倉山、新開地、元町、ハーバーランドという街の舞台とも言える場所があります。全体を1つの劇場と見立てた場合には、神戸駅は劇場への玄関という位置づけになりますし、駅前広場は劇場のホワイエのような位置づけかもしれません。街全体を舞台というふうに考えれば、そういうような舞台をより楽しく生き生きとしたものにするという観点からの駅前整備をするというような考え方。暮らす人、訪れる人、集まる人、誰もが主役の駅前広場をつくりたいというふうに考えております。いわば、この駅前広場が人と街をつなぐ神戸“湊”劇場のような空間を創出する場所として駅前を整備したいと考えております。

 

 ちなみに、この「湊」という漢字には「集まる」という意味もありまして、かつて戦前は、この神戸駅には湊東区、湊の東の区という区が置かれました。この湊川から東、神戸駅のエリアが湊東区、湊の東の区で、湊川から西が湊西区、湊の西の区が置かれていたわけです。ちなみに北側には湊区が設置されました。終戦の年、1945年に湊東区は廃止されまして、旧生田区と兵庫区に編入され、そして今、この地は中央区ということになっているわけです。

 

 こういう歴史のある地域ですから、目指すべき方向としては、高質で風格のある景観を整備する。当然のことながら多くの人々が使うわけですから、スムーズで安全安心な交通機能を整備する。周辺地域への回遊拠点としての整備をする。“人”中心の広場の運営管理を行うということで、整備イメージといたしましては、1つは北側のロータリーの再編によりまして、まとまった人の空間をつくる。南側においては、あまり使われていない広場を憩う場として居心地のよい空間にしていくということです。

 

 少し写真などで御覧いただきたいと思います。まず、駅の中央口から北側の駅前の広場を御覧いただきますと、残念ながらにぎわいがあるとは言えません。神戸という名前を冠した駅としてふさわしい状況とはなかなか言えないわけです。その大きな原因は、バスロータリーの存在です。このバスロータリーに遮られて、なかなか行きたい方向に歩いていけない、動線が分かりにくいという問題があります。そこで、このバスロータリーを移転、集約いたしましてコンパクト化する。人のための広場空間を整備いたしまして、華やかで美しい広場空間を演出したいというふうに考えております。

 

 そして、北側の駅前の広場ですけれども、駅のほうを見ますと、設備機器などでせっかくの駅舎の景観が遮られているという状況にありますので、駅舎がもっと浮き出るようなイメージで、風格のある広場空間に刷新をしたいというふうに考えております。

 

 もう一度北側を御覧いただきますと、せっかく駅のすぐそばに湊川神社があるのに、バス停の屋根が完全に邪魔をしています。湊川神社を意識した広場にもなっていません。そこで、これを撤去いたしまして、広場から広場と湊川神社、さらに湊川神社の森の背景には神戸の山並みが見えるわけですから、こういう借景も意識した景観を形成したいというふうに考えております。

 

 南側の広場は市民の間では認知されていないというアンケート結果もあります。ほとんど利用されていないわけです。この空間を居心地のよいしつらえに整えることで、憩いの場として再整備したいと考えております。

 

 もう1つ、ハーバーランドへの動線も分かりにくいということで、より案内サインなども整備し、ハーバーランドにも楽しみながら歩いて行けるような整備を考えております。

 

 こういう内容を含んだ整備素案を作成いたしまして、7月中にパブリックコメントを募集し、10月頃には基本計画を策定し、来年の1月から設計に入っていきたい。これは実際に使われている広場ですから、一気に整備をするということにもなかなか課題がありますから、駐輪場の整備、ロータリーの再編などを段階的に整備し、順次供用を開始いたしまして、2030年、令和12年頃に全面リニューアルを果たしたいと考えております。ちなみにこの2030年は、今の3代目の駅舎が開業して100年になります。この時期を見据えて整備を進めていきたいと考えております。

 私からは以上です。

 質疑応答

記者:

 巡回接種チームの派遣についてですけれども、1チーム当たり医師と看護師が2人体制で最大8チームということは、最大で16名と思うんですけれども、この医師と看護師の方はどこから確保される御予定でしょうか。

 

職員:

 医師、看護師につきましては、神戸市が募集をしてございます。その人材募集しております医師、看護師でお願いするということでございます。

 

記者:

 6月22日から、最大8チームということなので、毎日8チームじゃないと思うんですけれども、毎日やられるのか、それとも土日限定とかでやっていくのか。

 

職員:

 訪問先の状況につきましては、ケアマネジャーができるだけ状況を把握する、できるだけ訪問先の御要望にお答えする形で調整をしていきたいと考えております。

 

 

久元市長:

 基本的には、土日に限定するということはありませんね。大体ほぼ毎日行くというふうに考えていいわけですね。

 

職員:

 はい。

 

記者:

 障害のある方や認知症の方に、東横インのもともと宿泊療養施設だった場所を転換して接種会場にされるということで、神戸市の想定としては、こういった知的障害者の方であったり精神障害者の方、並びに認知症の方々、その介護者の方々、合わせて何人ぐらいいると想定されているんでしょうか。

 

職員:

 認知症の方につきましては、国のほうからの推計数字等で、神戸市の高齢者の中で言えば、対象の認知症の方で大体6万5,000人の方がおられますし、知的障害の方で療育手帳の所持者であれば1万人ぐらい。それと、精神1級の手帳の所持者は1,300人。これは数値なんですが、この中で、かかりつけ医の方の接種もしくは接種会場に行けない方を絞り込みといいますか、そういう方を対象にいたします。ですから、先ほど、例えば認知症の方はケアマネジャーが御相談に応じてというふうにしておりますので、数は結構絞られてくるのかなと。既に今、高齢者の方は、かかりつけ医の方の接種また往診で接種いただいてますし、また接種会場に行かれている方もございますが、中には、ちょっと集団のところに行きにくいとか、マスクをしてないので、そういうところに行っては本当に周りの方に御迷惑をかけるんじゃないかという家族の方のそういったこともありますので、そういうこともケアマネジャーが声を聞きまして、絞り込んでいって対象者を確定していく、そういうふうな流れになってございます。

 

記者:

 最後に、この各個室での接種というのがすごく気になるというか、どういった流れで個室の中で接種が行われるのか、伺ってもよろしいでしょうか。

 

職員:

 もともとホテルですので、イメージでいいますと、普通の診療所で行われるのと同じようなスタイルです。ですので、予診票を持ってきていただいて、ドクターが看護師の補助の下、問診し、予診して、その日の体調に問題がなければ接種して、別の部屋に移っていただいて、しばらく健康観察をさせていただくというようなことになります。

 

職員:

 今の障害の方のところで追加でお伺いしたいんですけれども、これ、個室である必要性が、どうして個室が必要だというところの説明がいまいち分かりづらかったので、お願いできればと思います。

 

久元市長:

 今、福祉局から説明がありましたように、認知症の方などは、その方に責任があるというわけではないわけですけれども、やはり周りに対して迷惑をかけるのではないかという心配を家族の方とか、あるいは介護されている方とか、あるいは認知症の方に同行される方がお持ちなんです。これは、既にそういう声も聞いています。ですから、いろんなケースがありますし、そういうことも分かった上で治療していただいているかかりつけ医の先生方もいらっしゃいますから、むしろ、そういう方の方が多いわけですけれども、残念ながら、そういうかかりつけ医がいらっしゃらないような方は、周りにたくさんの方がおられる集団接種会場よりも、落ち着いた環境の中で接種していただく個室の方がふさわしいと。必ずふさわしいというわけではありませんよ。そういうふさわしいケースもかなりあるということも事実ですから、新規感染者が減って大分空きが出てきた民間療養施設を転用して使うということが、これはいいのではないかというふうに考えたわけです。

 

記者:

 今、宿泊療養施設として使っているものを転用するということですけれども、今後、例えば緊急事態宣言が解除されて、また感染者が増えるという可能性も十分あるかと思うんですが、その場合はどうするかみたいな部分はいかがでしょう。

 

 

久元市長:

 これはやはりしかるべき準備をした上で、もう1回民間療養施設として使うということになります。もともと民間療養施設として契約をしておりますので。ただ、それも、これまでの例では、民間療養施設が必要となるまでは一定の時間的な経過もありましたから、そこは、ある日突然、物すごく爆発的に感染が増えるという可能性もゼロではないかもしれませんが、これまでの1年数か月の経験では、少しずつ感染が増えていって、感染者が急激に増えるというような場面もありますから、そこは状況に応じて対応していくということができるのではないかというふうに思います。

 

記者:

 あと、その下の巡回接種チームの関係なんですが、これはどういう形で把握、ケアマネジャーさんの報告というところがベースになってくるんでしょうか。

 

職員:

 今現在、市内のケアマネジャーの方に高齢、御担当の要介護の方、在宅の方に対して、接種の支援というのをしていただいています。また、予約の支援でありますとか、また集団接種会場までの同行支援といったところのお願いをしておりまして、その中でやはり、そこに行けない、また、もしくは往診で先生に接種してもらえないという方々をお聞きして、そこで我々のほうで、接種チームのほうのスケジュール管理をしながら、接種を在宅に行ってさせていただくというところで、本当に個別のケースの対応ということで、中にも今、数件御相談を伺っておりますので、そういった方々を接種チームで行っていただこうというふうに考えてございます。

 

記者:

 現状、対象者というのは何人、何世帯ぐらいいらっしゃる。


職員:

 なかなかそれは難しいですけども、実際に在宅で寝たきりでなかなか行けないという方は、ケアマネジャーがお一人で大体1ケース担当しているかどうか。市内に大体ケアマネジャーでいえば1,000人ぐらいおられるんですけども、その中で、往診でしていただいている方もおられますので、結構絞られてくるというふうに思いますけども、MAXで今1,000と申しましたけども、それまではいかないと思いますけども、その中でまた御事情を聞いて決めていきたいというふうに思っております。

 

記者:

 あと、接種の実績で、念のための確認というところなんですが、二、三日前に伺った際に、今15万何千人という数字ですけれども、これ、大規模会場の数がまだ入力が追いついてなくて反映されてないというふうに伺ったんですが、今はどういう状況でしょうか。

 

職員:

 御指摘の通りだったんですけれども、今日の時点ではきちんと把握しまして、この数字を出しております。

 

記者:

 予約状況は、これはサイトだけでの予約ですか。

 

職員:

 電話も含めてです。

 

記者:

 神戸市といえば、中学生ですとか中学、高校での集団接種も検討されているというようなお話があったと思うんですけれど、その後、そちらの対象についてはどのようなお考えになりましたでしょうか。

 

久元市長:

 特別の検討をしたということではなくて、厚生労働省のほうから、対象を12歳まで拡大しますよと。12歳まで拡大するについては、かなり細かく、例えば保護者の同意をどうするとか、非常に細かく示されましたので、我々としては、これは当然接種を進めないといけないので、いろいろな可能性を検討していたわけです。

 その中の1つの選択肢として、集団接種ということも、学校での接種ということもあり、1つの選択肢としてあるかもしれないという、庁内での検討をしていたということで、別に集団接種のほうを本格的に検討していたということではありません。それ以外にもいろんな方法が恐らくあるだろうということでした。

 

 ただ、これについては非常に驚いたんですけれども、文部科学大臣のほうで、果たして12歳の子供に接種していいのだろうかと、高齢者の基礎疾患を持っている人のほうが先ではないかとかいう見解も示されて、有識者の意見も聞くということを示されましたので、この検討はやはりストップしないといけないと。検討をストップするというのは、集団接種の検討をストップするということではなくて、15歳以下、15歳から12歳までの検討をとても自治体としてやれるような状況ではないと。国の方針が極めて混乱していると。厚生労働省のほうは自治体がちゃんと進めてほしいという数値を出して、その一方で文部科学省のほうはこれにブレーキをかけるということで、アクセルを踏んでいるのかブレーキをかけているのか非常に分からないので、正直、大変当惑しています。検討はしばらくストップしたいというふうに思います。

 

記者:

 一般接種の対象者としても、取りあえず12歳以上については一旦ストップ、対象としても一旦ストップということですね。

 

久元市長:

 そうです。16歳以上の方の接種券の送付は明日からしますが、それ以下の方については未定です。

 

記者:

 全国的に見ますと、そういった、特に中学生に打つということについては、結構反対の声も上がったりしているというようなニュースをよく耳にするんですけども、神戸市のほうではそのような声はあったんでしょうか。

 

久元市長:

 少しこの報道が、我々がやっていることの報道が少し実態と違っていた。これは率直に言いまして報道が先行したのではないかというふうに思っておりまして、そういうことから、かなりこれに対して反対の電話なども多数寄せられました。ただ、そういう声があるということよりも、一般的にワクチンに対する心配というのは当然あるわけです。特に子供たちに対する心配というのは当然あると思うんですが、やはりそういう検討をストップすることにしたのは、国の方針の混乱です。

 このワクチン接種は、これは国の役割を自治体が誠実に担うという種類の仕事ですから、国のほうではっきりとした方針を示されない、示していただかないと、私たちは仕事ができないということです。

 

記者:

 市民の方からはどのような声が上がったか聞かせていただけますか。

 

久元市長:

 総じて、子供に学校で集団接種という形でワクチンを接種するのは、これはやるべきではないという声が寄せられて、そういう意見が多かったと思います。

 その一方で、やはり子供にワクチンをぜひ打ってほしいという声もあるということも聞いております。だから、意見は分かれていると思うんですよね。意見が分かれているならば、これは国としてどうするのかということの方針をきちんと示していただかないと困ります。

 

記者:

 国の方針次第でまた検討を進めることもあるということですか。

 

久元市長:

 そうです。

 

記者:

 今のワクチンの接種に関連してなんですけれども、この前、ワクチンの担当部署に伺ったところ、一応、24日までに12歳以上の市民にも発送予定という話もされていたんですけれども、一旦それは全部キャンセル、ストップということでよろしいでしょうか。

 

 

久元市長:

 私はそういう相談を受けてはおりませんでした。

 

記者:

 ということは、今の市長の考えとしては、12歳から15歳の子供たちには送る予定はない。

 

久元市長:

 今のところ、送る予定はありません。

 

記者:

 神戸駅のほうに話が変わっていいでしょうか。神戸駅のほうについては、これは、先ほど神戸駅の広場の再整備をきっかけに周辺の地域の活性化も狙っていきますよというようなお話であったかと思いますが、実際の、今、神戸駅の特に北側の広場のバスターミナルというのは、兵庫区であるとか長田区であるとか、JRの山側の住宅地の玄関口として機能しているかと思います。この広場の雰囲気がよくなるということは、あるいは神戸のそういったところに住む理由を1つつくるということにもなるのではないかと思うのですが、そういったことも狙っていると思っていいんでしょうか。

 

久元市長:

 バス路線は、今のバス路線を前提にして、それぞれの路線ごとのダイヤを前提としたときに、今のバスターミナルほどの規模は要らないということなんですね。もっと集約できるということです。そこで集約をして、さっき少しパースでお示ししたように、バスターミナルの屋根も撤去をいたしまして、湊川神社、それから、その背景の山々もすっきりと見えるような、そういう魅力ある空間にしたいということです。

 駅前の魅力が向上すれば、これまでの例でも、周辺の再開発の機運も高まるし、居住人口の増加にもつながるというふうに思います。

 

記者:

 つまり、もうちょっと遠くへの、ここからバスに乗っていく住宅地への居住人口の増加みたいなところまでは想定していないということですか。

 

久元市長:

 そうなってくれればいいわけですけど、この駅前を整備したからといって、例えば、ここのバス路線が走っている兵庫区の北部とか長田区の北部とかがすぐに魅力のある空間、居住条件が向上するかどうかについては議論があるところではないでしょうか。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 それと、安全で美しい広場ということになると、特に神戸駅の場合は自転車の対策ということがやっぱり大きな課題になるんじゃないかと思いますが、例えばどのぐらいの規模の自転車置場、駐輪場が必要かといったような想定みたいなのがもしあるのであればお伺いしたいです。

 

久元市長:

 これはまだ素のプランですから、駐輪場を何台整備するとかということはこれから詰めていきますが、少なくとも平面だけでは、自転車だけであふれかえってしまいますから、地下の駐輪場を整備すると、地下の駐輪場は今非常に便利なシステムがありますからね、簡単に地下に入れられる、簡単に引き出せる、こういうものを整備して駐輪場をコンパクトにするということを考えています。

 

記者:

 ちょっと細かい話で恐縮なんですが、神戸駅の近所に置いてある蒸気機関車は計画の中には入っていないのでしょうか。

 

久元市長:

 これも再整備の区域の中には入っていますから、これも再整備のエリアの中に入ってるということですね。ただ、この蒸気機関車というのはむちゃくちゃ愛着を持っている人がいるわけで、そういうファンの方の気持ちも考えながらプランをつくっていくということになります。今は動かすかどうかというのは未定です。

記者:

 うまく使えば何かシンボリックなものになるのではないかと思われるのですが、今のところは特にプランはないということで。

 

久元市長:

 はい。この再整備計画の中で考えていきたいと思います。

 

記者:

 先ほどのワクチンの話に戻るんですけれども、外国人の方とDV被害に遭われてる方というので、それぞれどれぐらいの人数おられるのか把握されていればお伺いしたいんですが。

 

職員:

 DV等のやむを得ない事情の方についての件数ですけども、詳細な件数は持ってはいないんですけども、昨年の特別定額給付金の実績で考えますと500世帯を想定しております。実際にどれぐらい来られるかということは読めない状態でございます。

 

職員:

 外国人のほうですけれども、全体、今4万8,000人ほど外国人がいるんですが、そのうちの特別永住の方は、こちらは外国人といいましても、日本で、在日コリアンの方とかなんですけれども、こういった方は今回の対象とはしておりませんので、その方を除きまして、今は16から64歳でおよそ約2万8,000人を対象と考えております。

 

記者:

 去年の定額給付金のときに、ホームレスの方も結構支援するという話あったと思うんですけれども、その方たちはどういう支援をされるんでしょうか。

 

職員:

 例示としてDV等という表現をさせていただいておりますけども、様々な事情で住民票が居住地に動かせないという方も想定していますので、その方々についても接種券がお渡しできる状況であれば交付をしていきたいと考えております。

記者:

 あと、東横インの話なんですけども、宿泊療養施設として使うのは6月末までということでいいんでしょうか。

 

職員:

 契約は宿泊療養施設として契約更新しておりますが、一旦転用させていただきますというようなことを、ちょっと中身を変更させていただいてということになります。ですので、どちらも使えるような状況にしているということです。

 

記者:

 あと、昨日も国のほうでワクチンの接種後に亡くなられた人とか、アナフィラキシーと判定された方の人数とかを報告されてたみたいなんですけれども、神戸市内でそれぞれ、これまでに何人ずつおられたとかという統計があれば教えていただきたいんですが。

 

職員:

 申し訳ございません。今把握できておりませんので、また後ほど御報告させていただきます。

 

記者:

 1つは接種の実績のところで、現在までのところは順調に進んでいるというお話だったと思うんですけど、昨日国会のほうで、菅首相が国民の接種完了時期として10月から11月の完了を目指したいというようなお話をされてたんですけども、神戸市のほうで完了時期をどれくらいの想定されているのか、もし現状で分かりましたら教えてください。

 

久元市長:

 これは、そういう時期を明示している自治体も少数ながらあるとは思いますが、正直、国の方針が、これは別に国が悪いというわけではありませんよ。しかし、新たな方針が示されますね、例えば職域接種というような考え方は突然示されたわけです。突然示されることが悪いというわけではありません。しかし、新しい要因が加わることによって当然その部分、自治体が、市町村がやらなければいけない接種の体制へ影響を受けます。ですから変動要因というのはいろいろあると思いますし、それから、仮に感染が拡大をするという状況が生じれば、そういう人員も、今ワクチン接種に相当な人員を投入していますが、それをコロナ対応ですね、PCR検査とか、積極的疫学調査とか、入院調整とかという、もう1回振り直さなければいけないかもしれません。そういうことを考えれば、現時点で神戸市としては、明確にいつまでに完了するということを申し上げるのは、神戸市としては難しいというふうに思います。

 やはりそこはきちんと、希望的観測の目標を自治体として言うのではなくて、きちんとした目標、めどを立てて申し上げるべきではないかというふうに思います。

 ただ、国として、総理が10月あるいは11月ということを目標にされるということは、これは大きな与件ですから、その目標を前提として、しっかりと、安全かつ迅速なスケジュールを組んで接種を進めなければいけないと思います。

 

記者:

 おっしゃるようにいろんな要因があるとは思うんですけど、例えば年内には終わりそうだとか、秋頃とか、その辺のめどもなかなか難しいでしょうか。

 

久元市長:

 とにかく我々は目の前の現実と戦っていますから、神戸市として何か目標をつくって、それに向かってとにかくしゃかりきにやっていくという対応がいいのかどうかについては、少し考えなければいけないなというふうに思います。前提としては安全でなければいけないということです。それから今日御説明しましたように、全部が全部、元気にどこでも行けるという方ばかりではありません。いろんな事情を抱えた方がいらっしゃるわけですから、基礎自治体としては、やはりそういういろいろな事情を抱えた方に寄り添った対応をしていくということを私は大事にしたいと思います。

 

記者:

 分かりました。

 あと、神戸駅のほうなんですけども、もろもろ、再開発の内容があったと思うんですけど、目玉としては、やはりその見通しというか、景観を劇的に改善していくというか、その辺りになるんでしょうか。

 

久元市長:

 見違えるようなものにするということでしょうかね、一つは。見違えるようなものにするということが、あの神戸駅を1つの、劇場全体のホワイエというようなイメージで一新して、周りに波及効果を及ぼしていくと、併せて、まだ未定ですけれども周りの再整備ということも考えていく必要があるというふうに思います。

 これはまだ全く未定ですけれども、例えば2030年頃を考えれば、例えば三宮の駅前のバスターミナルも完成していると思いますから、今の文化ホールをどうするのかということも考えなければいけませんし、図書館もかなり老朽化しています。大倉山の再整備ということも、これはまだ全く白紙ですけれど、そういうことも考えなければいけないかもしれませんから、再整備をすることによって南北・東西の再整備ということ、これも可能性として出てくるわけです。

 

 神戸駅と元町駅の間はそんなに遠くはありません。元町駅の再整備はまだ未定ですが、県庁の再整備と連動しています。県庁の再整備については、新しい知事がどうお考えになるのかということについても、私どもは注目をしています。そういう周辺の開発状況ということも可能性としてにらみながら、この再整備計画を考える。劇場というのは1つのアイデアですけれども、単なる駅前広場を綺麗にするということだけではなくて、周辺地域への波及効果、そして周辺地域における再整備の可能性ということとも連動させながら、神戸駅の再整備を考えていきたいということです。

 

記者:

 細かいところになるんですが、ワクチン接種の外国人支援のところでお伺いしたくて、予約手続の電話相談を受ける神戸国際コミュニティセンターは、ここが代わりに予約をしてくれるということなんでしょうか。

 

職員:

 こちらにつきましては、予約のフォームが日本語で入力しないといけないことになっているんですけども、こういったところの相談を受けて支援をすると。代行手続をするということではなくて、あくまで予約をサポートするということです。

 

記者:

 そこに電話をしてWeb予約の操作方法とか、「このページに行ったらいいよ」みたいなことを教えてもらえるということですか。

 

職員:

 そうです、そのとおりです。それを多言語で相談を受けるということになっています。

 

記者:

 あくまで予約自体は自分でやるということですね。

 

職員:

 そういうことです。

 

記者:

 分かりました。ありがとうございます。

 あともう1点、障害者施設での接種ですけれども、こちらは予約が要るわけではなくて、市と施設が直接やり取りして日を決めるという理解でよろしいでしょうか。

 

職員:

 そのとおりです。

 

記者:

 ワクチンの接種実績のことについて聞きたいですけども、神戸市は36.4%ということですけど、今、官邸のホームページを見たら各県の接種率の競争みたいな、上のほうから下のほうまであるんですけど。この36.4という数字についてはどういう評価をされているんでしょうか。

 

久元市長:

 順調に進んでいると思います。

 

記者:

 分かりました。

 あと、神戸駅前のことでお伺いしたいんですけども、駅前広場というのは全て神戸市の土地であって、神戸市の全て裁量で契約ができるということなのでしょうか。それとも民間のほうも絡んでくるんでしょうか。

 

職員:

 建設局駅前魅力創造課でございます。北側と南側でそれぞれ土地の区分け、分かれております。まず、北側で申しますと、ほぼ神戸市が用地を持っております。駅舎に近い部分だけがJRのほうで持っております。一方、南側に関しましては、ちょうど駅前で折半線が引かれてございまして、駅舎に近い方がJR、都市側、いわゆる道路側に近いほうが神戸市という形で2分の1ずつそれぞれ持っておるような状況でございます。

 

記者:

 ということは計画によってJRとも何かいろいろ話し合っていくということなんでしょうか。

 

職員:

 おっしゃるとおりでございます。今回の整備に当たりましては、JRと密に連携を取りながら整備を進めていくということを考えてございます。

 

記者:

 ワクチンの関係で先ほど職域接種のお話がありましたけれども、方針が出されて、実際、職域接種に取り組まれるという、例えば今日、有馬温泉のほうが発表されたりとか、そういう地域で取り組まれるところもどんどん出てきているんですけど、神戸市としては、自治体として職域接種との連携の取り方ですとか、そういうのが恐らくまた必要になってくるかと思うんですけど、その辺り、これまでの計画もあるところですが、どのようにお考えでしょうか。

 

久元市長:

 職域接種を国のほうで進められるということは、我々としてもありがたいことだと思います。ただ、職域接種についてはそれぞれの府省が窓口をつくって、所管する業界など、あるいは文科省であれば大学との相談も受け付ける。そして具体的には、兵庫県のほうに相談窓口をつくって、兵庫県のほうに申し込むということになっていますから、直接神戸市がこの手続の中に入っているということはありません。

 ただ、やはり職域接種を進めるといいましても、非常にポイントとなるのは、注射のワクチンの打ち手の確保です。こういう点については、建前から言えば、それぞれの企業などが用意をするということですけれども、やはり医療機関との間でのお付き合いがあるのは神戸市ですから、神戸市がいろいろと相談に乗るということはあり得ると思いますし、有馬のほうでかなり規模の大きな接種会場をつくっていただくということも、これは大変素晴らしいことだと思いますが、医療機関などとの調整は神戸市のほうも相談に乗らせていただいたと承知をしております。

 

記者:

 ワクチンの実績のところの関連になるんですが、先ほど質問もあったように官邸のホームページでも数字が出されていて、その数字を見ると兵庫県の数字が全国的に見るとかなり低いと。いろいろと事情がある、VRSのタブレットが届いてないだとか、入力が追いついてないとかいろいろな事情があると思うんですけれども、その数字を根拠に河野大臣が先日「ワクチンが進んでいるところから、優先的に供給します」というような方針を出されていまして、神戸市としては、実態は順調に進んでいるのに入力が追いついていないから、もしかしたら供給が遅れるような可能性がそういう方針だと出てくるかもしれないんですが、その辺りは受け止めいかがでしょうか。

 

久元市長:

 神戸市は順調に接種が進んでいますから、河野大臣の発言に照らしてもワクチンの供給が遅れるということはありませんし、今までもファイザーのワクチンにつきましては、希望どおり供給を受けることができておりますから、今、特段支障を感じていることはありません。

 

記者:

 そうすると国の数字と神戸市の数字と、ちょっと差というか実態にずれがあるんじゃないかなと、見てても感じるんですが、その辺りはどういうふうにご覧になっているんでしょうか。

 

久元市長:

 2つぐらいの原因があると思うんですけど、1つは、兵庫県内の神戸市以外の自治体が遅れているということですね。それからもう1つは、国は都道府県ごとの数字しか発表していないんです。これをきちんと市町村の数字を発表してくれれば、この15万7,000回ということを前提にして国は県の数字を公表しているのか、それが分かるわけですけど、これが示されていないので、正直、よく分かりません。

 

 2つ目の可能性は、今おっしゃるように、国の数値はVRSを基に出していて、それが、神戸、我々が発表している数字は、実際に個別接種会場、集団接種会場、大規模接種会場での接種実績を基に我々は把握しているので、一番実態に近いというか、実態そのものですよね。しかし国には、VRSに基づく数値が神戸市から兵庫県に送られ、兵庫県が国のほうに送っているでしょうから、そこにタイムラグが神戸市の中でも生じ、あるいは送付する過程で生じている可能性がありますね。

 

 一番いいのは、国が市町村ごとの数字を発表してくれることです。そうであれば我々はどこに差異があるのかをはっきりと検証することができるわけですけど、それはよく分かりません。

 その他質疑応答

新型コロナウイルスの変異株について

記者:

 ワクチンではなくて変異株の関係で、神戸市でも新たな変異株が最近ちょこちょこ出されているわけですけども、思えば、最初に変異株が蔓延しかかった3月、ちょうど2度目の緊急事態宣言が解除されるタイミングで、神戸市が全国に先んじて、自治体としては、変異株の流行の懸念が示されているということを独自のゲノム解析をもってアラートを出されていたと。そのときに、リバウンドが懸念されるのではないかと市長がおっしゃっていたと思うんですけども、実際はそのとおりになって今回の緊急事態宣言につながっていると思うんですが、改めて、あの時点で例えばもうちょっと何か対策を取りようがあったのではないかというふうに、我々も、ちょっと今、振り返ってみて思うんです。

 神戸市としては、もうちょっと例えばあの時点でもっとこういう対策を取っていれば、あるいは、神戸市じゃなくて国全体でもっとこういう対策を取っていれば、神戸市が発したアラートをもって何かやりようがあったのではないかなというふうに、市長も内心忸怩たる思いはあるのではないかと思っているんですが、その辺について、今振り返ってみてどう感じられているかというところを聞かせていただければと。

 

久元市長:

 あのときの振り返りというよりも、今もそんなに変わっていないのは、変異株の検査とゲノム解析、本来これは都道府県の仕事で、都道府県の衛生研究所がやる仕事なんですよね。ところが、これが大半の都道府県の衛生研究所で行われていない。これが非常に大きな問題だと思います。この状況はそんなには変わっていないです。どうしてこれを都道府県がやらないのか私は、正直理解できません。

 

 時々発表される、変異株が見つかったというのは、どうもサンプル検査のようです。サンプル検査なんですよ。神戸市は、感染した方のウイルスを、全部ではないわけですけど、感染が広がったときにはその割合が減ることもありますが、そうでないときは6割とか7割とか、感染が広がったときは4割ぐらいに落ちますが、それを全部集約して、全部を対象として、実際に医療機関なりから集約をして、自ら検査をしているものはPCR検査を当然行いますけれど、それで発表しているわけです。ですから、相当、検査とゲノム解析の対象は広いわけです。ところが、それが大半のところが行われていないことが、正直、理解できません。やっぱりそれをやっていただきたいと思うんですよね。

 

 そして、それぞれの、全部の都道府県の衛生研究所が変異株に関するPCR検査とゲノム解析を行い、その情報が国立感染症研究所に集約され、そして、国立感染症研究所が、それぞれの変異株の特性を、危険性とか、感染力の強さとか重症化のリスクとか、あるいはワクチンに対する影響とか、そういうものを国立研究所がきちんと発表して、国民に対してエビデンスに基づくアラームを発するのが本来の変異株に対する対応のあるべき姿ではないかと思うんですけれども、これができていないと。

 

 理解できないのが全国知事会の対応です。国に対して、変異株について、やってくださいと言うだけで、どうして自分でやらないのか理解できません。やっぱりこういうことをきちんとやることが大事ではないかと思います。

 

記者:

 つまり、国の水際対策もあったかとは思うんですが、全国のサーベイランスというか、監視体制が不十分なまま今も続いてしまっていることに問題があるという。

 

久元市長:

 そのとおりです。

職員学歴詐称事案について

記者:

 全然別件の話になるんですけれども、先日、水道局の職員さんが学歴を詐称して懲戒免職処分を受けまして、神戸市としても何年も前に一度問題になって、その後も何度か同様の処分を受けている方がいらっしゃいますが、何年もたってまだこういう方がいらっしゃるというところへの受け止めはいかがでしょうか。

 

久元市長:

 これは、何と言えばいいのかな、入ったときに学歴詐称したことは責められるべきことだと思うんですが、学歴詐称をして勤務実績が悪ければ別ですけど、20年とか30年とか真面目に勤めた人を学歴詐称を理由に懲戒免職にすることは極めて疑問です。しかし、そうせざるを得ないんですよね、こういうばかげたことを始めたら。公平性を確保できないわけですから。だから、こんなことを始めた人事当局というのは何をやり出したのかということですよ。本当にこれはどうしようもなくて、しかし、今さら方針を変えるわけにはいかないので、これは本当に罪が深いです。

 こんなことをやり出したら、今、かつても、いや、あの人は実は大学を出ているみたいでしたよみたいな、そんな陰湿な内部通報みたいなことが当然起こり得ますよね。そんなことがずっと水面下で続いてきたということは、やはり職場に何とも言えない陰湿な空気を蔓延させることになります。現にそういうようなことがあったのではないかと思うんですよね。こんな罪深いことを、よく自治体の人事当局がやり出したなと憤りを感じます。しかしこれを、やり出したからにはやめるわけにいかないんですね。どうしようもありません。

 

記者:

 今おっしゃったように、今回処分された方も、20年ずっと働かれていて、勤務態度に特段問題はなかったというような説明もあったんですが、例えば再雇用するだったり、その辺りの制度を何か検討されている部分はあるんでしょうか。

 

久元市長:

 それはあり得ると思います。今、人事当局にも検討をお願いしているところですが、そういうものが必要だと思いますけれども、どういう方法でやるとか、それから、今までもこれによって辞めた人もたくさんいらっしゃるわけですから、どこまで対象にするのか、実務的にはなかなか難しい課題ですね。ただ、やっぱり何らかの救済措置があることが望ましいと思います。

 

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