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最終更新日:2021年10月5日
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市長会見の模様をお届けします。
・神戸市、西日本旅客鉄道株式会社、独立行政法人都市再生機構の三者連携による協定締結
~JR三ノ宮新駅ビル及び三宮周辺地区再整備の推進にかかる連携・協力~
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・神戸市、西日本旅客鉄道株式会社、独立行政法人都市再生機構の三者連携による協定締結
~JR三ノ宮新駅ビル及び三宮周辺地区再整備の推進にかかる連携・協力~
・質疑応答
司会:
それでは、ただいまより、JR三ノ宮新駅ビル及び三宮周辺地区再整備の推進にかかる連携・協力に関する協定の締結につきまして、共同会見を始めます。
本日の会見者を御紹介いたします。
西日本旅客鉄道株式会社代表取締役社長、長谷川一明様です。
長谷川代表取締役社長:
長谷川でございます。よろしくお願いします。
司会:
独立行政法人都市再生機構理事で西日本支社長の田中伸和様です。
田中理事:
田中でございます。よろしくお願いします。
司会:
久元喜造神戸市長です。
久元市長:
お世話になります。
司会:
本日の流れですが、初めに久元市長より三宮整備の再整備の状況と協定締結の趣旨について、続いて、JR西日本長谷川社長様よりJR三ノ宮新駅ビルの計画の概要につきまして、最後に、都市再生機構田中支社長様より事業パートナーとして参画する意義等についてお話しいただきます。
それでは、久元市長、よろしくお願いいたします。
久元市長:
今日はお集まりいただきましてありがとうございます。今日は三宮のJRさんの新しいビルと周辺の再整備に関する連携協定につきまして、御説明を申し上げたいと思います。
今日はJR西日本の長谷川一明社長さん、そしてUR都市機構の田中伸和社長さんにお越しいただいております。どうもありがとうございます。
この連携・協力に関する協定は、三宮周辺地区の再整備は神戸市が行う、そしてJR三ノ宮の駅ビルの再開発はJR西日本さんが行う、そして、UR都市機構さんにこれらの事業のコーディネーターの役割を果たしていただく、そういう役割分担の下に事業を進めるということで、協定を締結させていただくことになりました。
都心の三宮の再整備は、計画は大体もう固めているわけですが、これを順次進めることになっております。ピンク色の部分、この場所とその周辺が連携協定の対象の地域です。
神戸の都心はこれから大きく変わっていきます。北は新幹線の新神戸駅、そして北野、そして三宮、旧居留地、元町、ウォーターフロントエリア、ハーバーランド、そしてJRの神戸駅、これらの広いエリア、神戸の都心を大きな視点で、そしてグランドデザインをもって再整備をしていこう、再生させていこうというのが神戸市の方針です。そしてその中で、神戸の玄関口であるJR三ノ宮駅とその周辺地区は、このエリア全体で中核的な役割を果たす非常に重要なエリアです。
既に三宮の周辺再整備は姿を現しつつあります。今年の4月26日には神戸三宮阪急ビルがオープンをいたしました。そして、サンキタ通りを歩行者中心の道路として、神戸阪急ビルと一体的に再整備をするということにいたしました。そして、この土曜日10月2日にさんきたアモーレ広場の供用を開始するということになりました。これらによりまして、三宮再整備が、公共空間と沿道の建築物が一体となった、にぎわいのある魅力的な空間が姿を現しつつあるということです。
三宮の再整備の中で大きな役割を果たすのが、新しいバスターミナルです。現在、中央区役所や勤労会館、サンパルがある雲井通周辺では、西日本で最大級の中距離バスターミナルの整備が進められております。この事業は、去年の4月に国の直轄道路事業として事業化されました。このプロジェクトは、バスターミナルだけではなくて、ホールや図書館、ホテル、オフィスなどの用途を含む複合ビルとして整備をすることにしております。
再開発の1期事業につきましては、2022年に工事に着手し、2026年度頃に完成を予定すると、こういうスケジュールで進めます。さらに、駅とまちをつなぐ歩行者の回遊性の向上を目的とした歩行者デッキを整備することとしておりまして、えき≈まち空間が目指す空間像を実現し、主役となる周辺施設や三宮クロススクエアを緩やかに統合し、良質で洗練された空間にする、そのような計画にふさわしいデッキを建設することとしております。歩行者デッキにつきましては、2021年5月に決定いたしました設計コンペの最優秀案を基に、現在設計が進められております。
こういうような様々な事業が進む中で、いよいよ中核的な事業でありますJR三ノ宮駅南側のエリアの再整備が動き出すことになりました。このエリアの中核であるJR三ノ宮新駅ビル開発につきまして、JR西日本さんによる検討が進められてきました。後ほど長谷川社長さんから計画の内容についてお話をいただくことになりますが、この場所での事業が動き出すことによりまして、各鉄道駅間の乗換えが円滑になり、駅とまちの回遊性の向上、にぎわいの創出が図られる、そして、神戸の玄関口にふさわしい風格と魅力を備えた空間の創出が可能になるというふうに考えております。
現在、三宮クロススクエアの整備として、先ほど申し上げました歩行者デッキの整備の計画をつくっているところでありますが、御覧いただいているパースは、三宮クロススクエアの空間イメージ、三宮クロススクエアと歩行者デッキのイメージです。三宮クロススクエアは、東側から段階的に整備することにしております。おととし2019年7月に交通社会実験を実施いたしまして、この実験を基に対策工事を進めるとともに、JR三ノ宮駅ビルと一体となった広場空間のデザインを検討中です。
この三宮クロススクエア東側の将来イメージですけれども、JR三ノ宮新駅ビルの低層部と一体となったにぎわいをつくる。高質な花のしつらえや潤いをもたらすような緑陰を創造する。いろいろなアクティビティに対応した空間を創出する。こういうようなコンセプトで、現在デザインを検討中です。整備をされたときには継続的な利活用が図られるように、周辺地権者の方々とエリアマネジメントの組織づくりも検討中です。こういうようなハードとソフトの両面の取組によりまして、人が主役の居心地の良いまちを目指していくことにしております。
協定の対象エリアは、三ノ宮新駅ビルの開発とその周辺のエリアです。先ほど申し上げましたように、各駅間の乗換えや駅とまちとのつながりを円滑にする、駅前広場を整備する、公共空間と沿道建築物が一体となったにぎわいを創出する、老朽化した周辺街区の機能更新などを図ることにしております。これに当たりましては、新駅ビルの開発主体であるJR西日本さん、そしてこれまで交通拠点での大規模な市街地整備や公共空間の利活用の知見、ノウハウを有しておられますUR都市機構さんと神戸市、3者が連携・協力を行いながら進めていきたいと考えております。
神戸市は、新駅ビルと周辺整備の推進に必要な行政手続、そして三宮クロススクエアなど公共空間の整備を行います。JR西日本さんは、JR三ノ宮新駅ビルの開発計画の実施に当たっていただきます。UR都市機構さんは、神戸市、JR西日本のプロジェクトに対するコーディネーター役になっていただきまして、事業推進をする。この3者の連携によりまして、JR三ノ宮新駅ビルと三宮周辺地区の再整備を着実に進めていきたいと考えております。
私からは以上です。
司会:
続きまして、長谷川社長、よろしくお願いいたします。
長谷川代表取締役社長:
ただいま御紹介いただきました、JR西日本の長谷川でございます。ただいま久元市長様より御説明いただきましたとおり、今後、三宮地区の再整備が大きく進んでいくという中でございます。弊社といたしましても、その趣旨をしっかりと踏まえまして、JR三ノ宮駅、新駅ビルの取組を通じまして、神戸三宮のまちづくりに少しでもお役立ちができればというふうに考えているところでございます。座って説明をさせていただきます。
JRの三ノ宮駅は、今から147年前の1874年に現在の元町駅の場所に開業いたしたところでございまして、その後、1931年に現在の場所に移転した後も、戦災、それから震災など多くの苦難を乗り越え、たくさんのお客様に御愛顧いただいている、当社におきましても有数のターミナル駅でございます。また、神戸ポートピア博が開催されました1981年には三宮ターミナルビルを開業いたしましたけれども、耐震の問題から、2018年に皆様方から惜しまれつつも閉館、解体させていただいておるわけでございます。現在、その跡地は神戸市さんのお力もお借りしながら、期間限定のにぎわいづくりとしてStreet Table 三ノ宮というものを展開いたしております。
当社にとりまして三ノ宮駅は、神戸の玄関口となる要の駅でございます。大阪、京都とともに当社の最重要拠点でございます。また、神戸は進取の気性を持った開放的なまちで、多様な文化を取り入れながら独自の発展を遂げてこられたまちでございます。また、阪神・淡路大震災を乗り越え、BE KOBEというシビックプライドメッセージにもございますように、市民の方々にとっても愛着の深い、人がまちの主役となるようなまちでございます。
そうした中、三ノ宮周辺においては駅からまちへの通路、公共交通機関の動線の分かりにくさや、まちの玄関口としても待合空間やイベント空間の不足といったハード面、そして、神戸の魅力の発信力の不足といったソフト面、それぞれに課題があるものと私どもとして考えておるわけでございます。さらに、コロナ禍によりまして、社会変容を見据えたニーズの変化を捉えて、多様化するお客様の価値観や意識変化への対応に加えまして、DXなど新しい潮流にも向き合う必要があると考えているところでございます。これらのまちの課題に向き合い、神戸の玄関口として社会変容を見据えた駅ビルが担う役割は何かということについて、改めて検討をしてまいりました。
その結果、目指す姿として次の4点、乗換え動線の改善・駅とまちの回遊性の向上、2つ目に、神戸の玄関口にふさわしい待合・イベント空間の充実、3点目として、神戸の魅力発信基地、4点目といたしまして、リアルな体験を通して心身の豊かさを体験できる場所という、この4点を目指す姿として掲げて、その実現に向けて、豊かな自然など神戸ならではの魅力を体感する空間としての滞在機能、様々な働き方を提案する空間としての事務所機能、多様な文化など、神戸の魅力を体感できる空間としてのにぎわい機能、この3つの機能を基軸として計画を推進してまいります。
では、新駅ビルの概要について御説明をさせていただきます。先ほど申し上げました三ノ宮駅周辺のハード面の課題解決を図るべく、周辺施設との接続、公共交通機関の乗換え動線の整備による駅と街との回遊性の向上、多くの人に滞留いただけるにぎわい空間の整備を検討しており、これらにより、神戸市様の神戸三宮「えき≈まち空間」基本計画の一翼を担ってまいりたいと考えております。
建物の構成といたしましては、にぎわい機能として、下層階に多様な文化等、神戸の魅力をリアルに体感する空間を。そして、事務所機能として、中層階に様々な働き方を提案する快適な空間を。そして、滞在機能として、上層階に豊かな自然等、神戸ならではの魅力を体感する滞在空間を整備する考えでございます。
新駅ビルの規模は、神戸の玄関口にふさわしい規模として、延べ床面積10万平米、高さは当社が主体となった開発では最も高いビルとなります約160メートルのビルを検討いたしております。
スケジュールは、現時点での想定でございますけれども、2022年度に事業着手、2023年度に着工、そして2029年度内の開業を目指したいと考えております。
その上で、冒頭、市長様からお話がございましたとおり、三宮周辺地区の再整備を進めるに当たり、公共報道機関の乗換え動線の整備による駅と街との回遊性の向上に向けて、東京・渋谷などで都市再生事業を手がけられ、大規模な市街地整備の知見、ノウハウをお持ちのUR様のお力を借りたいと考えているところでございます。
今後、神戸市様及びUR様の御支援、御協力をいただきながら、乗換え動線や回遊性の向上、そして、エリアマネジメントの活動等、周辺の皆様との連携の形を一層深めまして、三宮地区の価値向上に向けて計画を推進し、都心三宮のまちづくり、センターピンとしての役割を果たしてまいりたいと考えております。
私からは以上でございます。よろしくお願いいたします。
司会:
ありがとうございました。
続きまして、田中支社長、よろしくお願いいたします。
田中理事:
UR都市機構の田中でございます。
神戸市内の事業につきましては、公団時代からニュータウンの整備、それから住宅団地の整備、震災復興による住宅整備等々を行ってきておりまして、現在65団地、3万戸を管理しております。
一方で、私ども、独立行政法人でありましてから、3本柱ということで事業をやっておりまして、1つ目は先ほど御紹介いたしました賃貸住宅の管理、それから震災復興ということで、東日本の震災復興なんかもやらせていただいておりますが、もう1つの柱が都市再生でございます。この都市再生というのは、実はこの都市再生の中にも2つございまして、大都市の都市機能の更新と地方都市の再生、この2本柱になっておると。今回の三宮のクロススクエアにつきましては、大都市の機能更新というカテゴリーのプロジェクトということになります。
特に、大阪のうめきたなどでは、コーディネート業務から区画整理事業を実施いたしまして、1期を終了いたしまして、今、2期を実行中というようなことをやっておりますし、大和川の左岸というところではスーパー堤防を造ったりしております。実事業としてはそういうところでやっておるわけですが、コーディネート業務としては、まちづくりに御協力するということで、地方公共団体の皆様方の御要望に合わせて、計画づくりから事業の計画素案、そして民間事業者様とのマッチング、そんなことをやらせていっていただいています。
今回も、JR西日本様より、神戸市様との共同の事業推進について、接着剤ということだと思いますが、コーディネート業務を賜ったということでございます。事業の中身を構築することはもちろんでございますが、今後の管理運営、特にエリアマネジメントみたいなことにつきましては、周辺の皆様方との協業といいますか、一緒にやっていただくというようなことの仕掛けづくり、そんなこともやってまいりたいと思っております。東京では虎ノ門エリアだとかでエリアマネジメントに参画させていただいておりまして、そういうことを活用させていただければというふうに考えております。
今後、事業実施に向けては、いろんな課題につきまして、関係者の皆様方と調整を積極的に執り行い、事業の実施を円滑に進めてまいりたいと思っておりますので、今後ともよろしくお願いいたします。
記者:
よろしくお願いいたします。
まず、長谷川社長にちょっとお伺いしたいんですけども、新型コロナもありまして、鉄道事業は特に、経営環境といいますか、かなり激変をしたのではないかと思います。一方で、このたびのこの事業もそうですけども、まちづくりですとか、都市再生ですとか、平たく言えば不動産ということになるのかもしれないですけども、今後こういった事業にどのような期待をされているかという点をまず、ちょっとお伺いできますでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
私ども、今御案内のように、このコロナ禍によりまして、大変事業的には厳しい状況にございますけども、やはり私ども、持続的に地域の発展とともに鉄道事業を中心とした事業として御利用いただくお客様方に価値を提供していくということは私どもの本分であろうかと思っております。
そういった中で、この神戸三宮の開発ということにつきましては、単に不動産事業としてやるということではございませんで、まず街におけるにぎわいづくりの一翼を担わせていただく。そして、そのことによって市民の皆様、そしてさらには他のエリアからも神戸へ御来訪いただく方々が増えていくと、街のにぎわい、輝きが増すことによってお客様がたくさん神戸の地を訪れていただく。そのことは私ども鉄道事業の活性化にもつながっていくといった意味で、このまちづくりは私どもの事業そのものの成長のためにも必要な事業ということで取組をさせていただくということでございます。
記者:
同じく長谷川社長にお伺いしたほうがいいと思うんですけれども、新しいビルの床のうち、オフィス機能はどれくらいで商業機能はどれくらいという概算がもしありましたら、お伺いしたいと思います。
長谷川代表取締役社長:
ありがとうございます。実はこれからUR様のいろいろとアドバイスもいただきながら、単に駅ビルということでなくて、この中にいわゆる動線、市長もおっしゃっておられました、街の機能向上のための回遊性の機能、それから他の交通事業者様との結節機能、そういったものをどのようにこのビルの中にもつくり上げていくかということが必要でございます。そういうことによって、いわゆる公共空間をこのビルの中にどのようにつくり上げるかということが具体的にこれからやってまいらなくちゃいけないということでございまして、そのことによって実は床面積なんかも、事業用に使える事業面積なども少し変わってくるということでございますので、今日も例示させていただいていますそれぞれの3つの機能について、具体的に何平米ということにはなかなかまだならないんですけれども、なるべくその辺も併せまして計画を具体的に推進いたしまして、整理をさせていただきたいと思っているところでございます。
記者:
ありがとうございます。あと、下層階に多様な機能をと伺ったんですけれども、具体的に、例えばカフェですとか、何か店舗が入るような。
長谷川代表取締役社長:
そうですね。基本的には商業機能を想定しているところでございます。
記者:
そして、上層部の自然を使った滞在空間というのは、何か公園のような。
長谷川代表取締役社長:
そうですね。そういった市民の皆さんが訪れていただけるところも意識しないといけませんけれども、ホテルとかそういったものも念頭に置いておるということでございます。
記者:
ありがとうございます。
記者:
長谷川社長にお伺いします。
新駅ビルの費用であるとか、工事着工、開業時期について具体的にしっかりお伺いしたいと思います。まずやはり去年、1年度前ですか、業種業態も含めてゼロから検証すると述べられておりまして、実際、その辺の会見以前と比べて費用面の変化であったり、開業時期、着工時期に変化があったのか、それも含めてちょっとお聞きしたいと思っております。
長谷川代表取締役社長:
最終的に、先ほど申し上げましたビルの全体の公共空間の設け方等にもよりましてビルの建設費は変わってまいりますので、具体的にここで今どれぐらいということは申し上げられませんけれども、今後そういった計画の精査と併せて工事費についても精査をしていくということでございます。
それから、コロナ禍ということで、今後の需要がやっぱり社会変容とともに変わってくるということで、ゼロベースで見直すということを以前私どもも申し上げましたけれども、やはりそういった中で、今申し上げましたような滞在機能、事務所機能、にぎわい機能並びに、ビジュアルにも示しておりますような神戸の魅力の発信基地の機能であったり、待合・イベント空間の充実だとか、リアル体験を通じて心や体の豊かさを体験できるような場所、そういったものをビルの中につくり上げていくといったことがこのウィズコロナ、ポストコロナの時代におけるこのエリアの在り方としても、ビルの機能としても大事なんじゃないかなということでございます。今後、具体的な内容を詰めていきまして、ビルの整備計画とともに、2022年度、来年度の半ばまでにはそういったものがしっかりと公表できるような形に神戸市さんやURさんとの協議を進めさせていただきまして、できればなと思っているところでございます。
記者:
費用のところでは具体的に申し上げられないということとはいえ、やはり大きな事業になると思います。少なくとも何億円規模になるとか、その辺りのところをもう少し情報が分かればなと思うんですが。
長谷川代表取締役社長:
まだ何とも申し上げられませんけれども、少なくとも3桁の億の規模になってくることは間違いございません。
記者:
非常に幅がありますけども、少なく100億円を超える、もっと大きいとは思うんですけれども、もう少し上のほうの金額。
長谷川代表取締役社長:
今日のところはそれで御勘弁をいただきたいと思います。
記者:
重ねてになってしまうんですが、あと時期ですけれども、やはり当時から遅れが出るのではないかという指摘があったかと思います。実際これは遅れが出たということになるのか、いや、もともと開業時期は不明確だったところもあったと思います。その点は実際、いかがというふうに考えていますでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
私どもとして様々に検討してまいりましたけれども、専属機能だとか回遊機能だとか、そういったものをいろいろとしっかりつくり上げていくということの検討がこのまちにとって非常に大事なポイントになりますので、一駅ビルということではないという認識を持ってございますので、その辺はしっかりと神戸市様とも御相談申し上げる。そして今回、より専門的な見地からUR様のアドバイスも頂戴しながら、よりよいものを、後世に残るものを私どもとしても造らせていただきたいということでございます。
具体的には2029年度中の開業を目指すということにさせていただきますけれども、やはり実はこの駅ビルの工事場所を皆さんも御覧のように、これから工事してまいりましても非常に狭隘な空間でやっていくということ、駅前広場との関係がございまして、切替え等も工事中に発生していくということがございます。それから、さらにこの神戸の三宮のまちは地下街が発達してございますので、そちらのところとの接続、近隣性もございまして、非常に慎重に工事を進めていく必要があるということで、通常の駅ビル工事よりは、我々がこれまで大阪や京都でやってきております工事よりも、2年ぐらいはやはりどうしてもその部分に条件的にかかってくることでございまして、私どもとしてもなるべく早く完成させていきたいということでございますけども、現在における計画としましては、29年度中の開業を目指してこれから鋭意進めてまいるということでございます。
記者:
ありがとうございます。
記者:
久元市長に伺います。パートナーとしてURを選ばれたというのは、先ほど御説明ありましたけども、実績があるということでだと思うんですが、今後エリアマネジメントも含めていろいろ助言を求めていくということで、今回このピンクのエリアだけの協定ですけども、このエリアを広い形で見て、今後さらに助言を求めていくというようなことになるんでしょうか。
久元市長:
URさんは、先ほど田中支社長からもお話がありましたように、長いお付き合いがあるんですよね。市内の団地もかなり管理していただいて、賃貸住宅も含めてありますし、ハーバーランドの開発でも、これも非常に大きな役割を果たしていただきました。もともと神戸での再開発事業も含めて長い間お世話になってきて、非常にお付き合いがあるということに加えて、やはり渋谷の再開発、私も東京に行きましたときに、渋谷の再開発、相当出来上がってきてます。これを見に行くんですけど、そこにも参画された。こういう都心のリニューアルについて、先端的な知識、経験を持っておられるということ。これでJR西日本さんとも相談して、入っていただくのがいいのではないかというふうに考えたわけです。
そしてこの対象ですけれども、もちろん新しいビルだけではなくて、クロススクエアも含めた、このパワポの資料で言えば8ページのエリアを対象として考えていますので、この全体のリニューアルについて、いろいろな御助言も頂ければありがたいというふうに思っています。
記者:
ありがとうございます。
もう1点なんですが、これは長谷川社長にも伺いたいんですけども、神戸市としては、三ノ宮の名称、「ノ」が入るのかどうかということで、かなり前に要望を出されていたかと思うんですが、2029年にこれは決まることだと思うので、まだまだ先の話ではあると思うんですが、考え方としては、新たな駅ビルと同時に名称変更というのは、可能性はあるんでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
国鉄のときから伝統的に使ってきた駅名称でございまして、全国に行政のいわゆる地名なりと駅名が、文字も含めて違うところというのが幾つかございます。私どもとして、それまでの経緯の中から伝統的に使ってきておるというのが今、三ノ宮でございますけども、そういったお声があるというのも私どもは承知しております。こういったビルの再開発ということも含めて、その辺については、市民の皆様から頂いておる宿題だというふうには今日の時点ではお聞きしておきたいと思います。
記者:
市長はいかがでしょうか。
久元市長:
基本的には、JRさんの駅ですので、JRさんにお考えいただければというふうに思いますが、私自身は、駅の名前が違っている、阪急は神戸三宮といって「ノ」がないんですよね。違うことは結構あるんですよ。四ツ谷も「ツ」が入っていたり、それは地名でいうと「ツ」が入ってなかったりするのがすぐ思い浮かびますけれども、これを統一しなければいけないというふうには私自身は感じておりません。ただ、これはまた、以前論争がありましたので、市民の皆さんの御意見も踏まえながら、お願いするところが出てくる可能性は否定はしません。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
記者:
長谷川社長にお伺いしたいんですけれども、1年前にコロナの影響も踏まえて見直すというような発表がありまして、それを受けて盛り込まれているのは、社会変容による新たなニーズというところだと思うんですけれども、リアルな体験を通じて心身の豊かさを体感できる場所という部分をもう少し詳しくお伺いできればと思うんですが。
長谷川代表取締役社長:
単に商業空間というようなことだけではなくて、いろんな実体感ができるようなところだとか、あるいは参加型の様々なイベントが行われたりだとか、そういったものをこれから、いわゆるソフト面になると思いますけれども、空間でのにぎやかさ、それから一人一人のお越しいただく方々の楽しみだとか心の豊かさ、そういったものを実感していただけるような、そういったいろんなものを組み込んでいければなというふうに思っております。これまたいろいろと社外の方々の知見も頂きながら、そういう部分が充実していく必要があるかと思います。
記者:
ありがとうございます。
あと、これはどなたに伺うのがよいか分からないんですが、阪急のビルが誕生してもうすぐ半年となりますけれども、今回のJRの駅ビルというのはそこの差別化を図るのか、あるいはある程度調和を図ったつくりにしていくのか、どのような計画を考えているんでしょうか。どなたがよろしいですか。
久元市長:
これはJRさんのビルですので、JRさんのほうでURさんのアドバイスも頂きながらお考えになると思いますし、私どもとしましては、公共空間をどういうふうに取っていただくのかという観点からも含めて御意見を申し上げてきました。これ、随分長い間、コロナの前から公共空間、公共利用の部分をどうするのか、それから地下街への接続、それから三宮クロススクエアと一体的にこれを設計すると、こういうことについては相当長く協議をしてきましたので、大きな方向性についてはそんなに違いはありませんが、当然のことながら、一般論で言うと、神戸を代表する建物になりますから、一定の主張というのもあるでしょうし、同時に、全体のまちの中との景観の中でどう調和するのかということをお考えになりながら、設計をこれから進められるのではないかなというふうに思います。
長谷川代表取締役社長:
建物的にはやはり駅前でございますので、神戸のまちにふさわしいような具体化が必要であるというふうに思っております。
また、中でどのような事業を展開していくかということにつきましては、その他の阪急さんもございますし、これからバスターミナル整備事業の中で様々な事業も関連でこれから出てまいりますので、その辺、お互いに個性的であると同時に、協調しながら、この神戸のまちに多くの方々がお越しいただく、そして、市民の方に楽しくこのまちを回遊していただくというようなことに資するような、そういった機能を持っていくということが必要かと思いますので、その辺を認識した上で、具体的なものを詰めてまいりたいなというふうに思います。
記者:
田中支社長、お願いします。
田中理事:
先ほど市長のほうからも御案内あったとおり、渋谷なんかはやはりいろんな方がいろんなビルをお建てになっていますが、公共空間としては統一的にいろんな共通事項を持ってやっているということですので、並びとしては同じような並びになっていくのかなと。やはり公共空間あるいは準公共空間、ビルの中にあっても公共的に使われるような通路、その他もろもろ、こういうようなものは、独自性というよりは、やっぱり分かりやすさとか共通性みたいなのが重要視されるのではないかと思いますし、特にサイン計画とか、そういうようなものについては留意する必要があるかと思います。
記者:
ありがとうございます。
あと、最後1点、これは久元市長にお伺いしたいんですが、JRさんが2029年度開業というスケジュール感を示されまして、これによってこの三宮再整備へのスケジュールの影響というのは、例えばクロススクエアとかというのは何かやられているものはあるんでしょうか。
久元市長:
今回お示しいただきましたスケジュール、これを前提といたしまして、これと歩調を取る形で、三宮のクロススクエアを整備していくということになります。既にバスターミナルとの関連も踏まえながら、デッキの整備も既に計画は作り終えていますし、最優秀の案も出てきていますから、手戻りにならないように、そして齟齬が生じないように、スピード感を持って一体的にこの三宮の周辺整備を進めていくという方針です。
記者:
今だと、クロススクエアで言うと、第1段階が2025年頃で、第2段階が30年頃というスケジュール感を示されてると思うんですが、ここは変化は出そうな感じですか。
久元市長:
基本的にはこのスケジュールで、ある程度幅を持ったスケジュールを想定しています。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
記者:
まず、久元市長にお伺いしたいんですけども、今回の計画の発表によって、いわゆる再開発の、特に駅周辺の全体像が、おぼろげながら全体が見えてきたのかなという、そういう今回ちょっと節目に当たるのかなというふうに思っているんですけども、ようやく今回JRのビルを発表することができたという意義について改めてお伺いしたいです。
久元市長:
まずは、やはりこのコロナで非常に難しい局面にJR西日本さんは直面されたというふうに思います。非常に大きな御苦労もこの間おありになったと思いますが、今回、こういう形で2029年開業という明確なスケジュールもお示しをしていただいた上で、今日、長谷川社長さんにお越しをいただき、この計画を発表していただいたということ、大変これはありがたく、感謝しております。
これは、三宮の再整備につきましては、全体の計画はほぼ従来から決定されているというふうに理解をしておりますので、今回、JRさんのビルのスケジュールが明確になったということも含めて、これからバスターミナル、それから三宮のクロススクエア、これらを、歩行者デッキも含めて、計画的に進めることができるというふうに考えております。その計画がより明確になり、スケジュールも明確になり、どのようなまちの姿になるのかということがおぼろげながら見えてきた、そして必ず三宮が大きく変わるという確信を持つことができたのが今日の会見の意義であるというふうに考えております。
記者:
ありがとうございます。
長谷川社長にお伺いしたいんですけども、以前からこの三宮ビル再開発に当たって、梅田のビルのコピーでは決してよくないということを以前からおっしゃっていて、今日のお話に出ていましたけど、神戸らしさというのをどれだけ出すかというところだったんですけど、ちょこちょこ書いてはいただいてるんですけど、改めて神戸らしさというのを今回の再開発ビルにどのように出していくのか、少し具体的に教えていただけるとありがたいです。
長谷川代表取締役社長:
やはり神戸のまちというのは京都とも違いますし、大阪とも違いますし、この関西の中でも独特な、進取の気性のあるまちということかなと思います。そういった中で、様々な産業も、デザイン的なもの、そういったものがこれまでも発展をしてきておるということでございますので、そういったものが感じられるような外観デザインというのも必要かなというふうに思いますし、それから中でのいろんな展開も、単にお店を誘致するということだけではなくて、その中のいろいろなインテリアも含めて、神戸の、そういった街の風情にふさわしいもの、次の神戸を感じさせられるような、そういったものに仕立てていく必要があるかと思います。
今、私ども大阪のほうのプロジェクトも進めておりますけども、大阪のプロジェクトチームと神戸のプロジェクトチームにそれぞれハッパをかけて、それぞれの街らしさを、神戸らしさをどのようにこの場で実現していくか、これは30年、50年残る事業だということで、担当者にハッパをかけているような次第でございます。
記者:
ありがとうございます。概要にあります待合・イベント空間の整備というのは広場のようなイメージでいいんでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
そうですね、これも具体的にはまたUR様の知見なんかもいただきたいなと思っておりますけれども、いわゆる、単なる商業ビルということではございませんで、やはりこの、公共空間を備えた、人々が集う場所ということでございますので、そういったものにふさわしい機能、内容をこのビルの中に措置していく必要があるかというふうに思っております。
記者:
分かりました。
あと1点だけ、今後のスケジュールなんですけど、今年度内に都市計画決定などができるのか、その辺りの今後の流れについて教えていただけますでしょうか。
職員:
都市計画の手続につきましては、これからJRさんのビルの計画が具体化するに合わせて進めていくということになります。今年中の都市計画決定というのは正直難しいと思いますが、今JRさんにお示しいただいたスケジュールを我々もしっかり受け止めて、それに遅れないように調整をさせていただきたいと思っております。
記者:
基本的には来年度中にしようというような意味合いでいいんですかね。
職員:
事業着手までには少なくともやる必要があるだろうと思いますので、そこも含めて、これから細かいテーマをJRさんとよく調整をさせていただきたいと思います。
記者:
分かりました、ありがとうございます。
長谷川代表取締役社長:
私どもも早く、手続を進めていただくためには、我々のほうからしっかりとした具体的なものを出していく必要がございますので、早くなるよう精査いたしまして、協議に臨ませていただきたいと思っております。よろしくお願い申し上げます。
記者:
長谷川社長にお伺いします。コロナ禍で投資については聖域なく見直すとおっしゃっていまして、先日、増資も発表されておりましたけれども、この増資と三宮開発の関連性についてと、あと、苦境にある中でも開発を進めるこの三ノ宮駅の、JRにとっての意義というのをもう一度お願いできますでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
私ども、御指摘のとおり、先般、増資ということでございます。経営状況、大変厳しい中で、財務基盤を早期に整えながら、やはり、次の成長に向けた成長投資もしっかりしていかなくちゃいけないと、この両方の方程式を解く解として増資という判断をしたわけでございます。
そういった中で、今回の三宮の開発ということも、もともと、これまでも、私どもの中期経営計画の中で三大プロジェクトということで位置づけて、今後進めていきたいということでやってまいりましたけども、コロナになりまして、一旦それを、もう一度見直して、再検証した上でということで進めてまいりましたけども、やはり神戸の街の発展と、私ども鉄道事業の発展は密接不可分、それなくして私どもの関西圏における鉄道事業者としての今後の持続的な発展もないと考えておりますので、しっかりと、中核的プロジェクトとして、我が社として取り組ませていただくと、こういう判断をしておるということでございます。
記者:
長谷川社長にお伺いしたいんですけれども、昨秋のですね、ゼロベースでというところからなんですけれども、規模の面だったり、事業費、額面はということですが、事業費の面、規模の面で、何か当初の計画から見直された点はありますでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
まだ、ゼロベースでと申し上げていた時期には具体的な青写真までは行ってない段階でございましたけども、ただ、私どもとして社内でいろいろ議論してきた中では、規模的なもの、そういったものにつきまして、おおむね、当初より考えていたような内容で進めたいということでございます。やはり、神戸の大切な三ノ宮駅の事業でございますので、私どもとしましては、今、大変厳しい状況ですけども、やる以上はしっかりしたものをやらしていただきたいと、こういうことでございます。
記者:
すいません、あと1点、今回の新駅ビルの中で乗換動線の改善というところがありますけれども、この関係で、例えば駅舎に一定手を入れるなど、何か具体的なところを教えていただいてもよろしいでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
併せて、現在の駅部の改良ということですかね。
記者:
はい。
長谷川代表取締役社長:
その辺も併せて、全体としての動線づくりの中で、具体的にまた改良すべきものがあれば改良してまいりますけれども、主には、やはりここで申し上げておりますのは、神戸市さんのほうでいろいろ検討されていますこのデッキの関係、それから阪急さん、阪神さん、それから地下鉄との、この辺の動線、それからそれぞれの地下街との動線、そこら辺のところをどのように、公共空間として機能性の高いものとしてつくっていくかというところが一番大事なポイントかなと、そのためにUR様の御知見をいただきながらということで、しっかりしたものをつくっていきたいということでございます。
記者:
ありがとうございました。
記者:
よろしくお願いします。
久元市長に、このビルが完成する頃に、三宮はどうなっていてほしいですかとか、神戸はどのように変わっていますかというのを、そのイメージみたいなものをお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。
久元市長:
やはり、もう見違えるような街になってほしいと。震災で非常に大きな被害を受けたのがこの三宮で、何とか、元どおりに近いような形での、復旧はできたわけですけれどもね、新しいまちづくりにはなかなか取り組むことができなかった、これを、三宮の再整備構想と、都心の再生のビジョンをつくって計画を具体化させてきたわけですけれども、それがいよいよ計画は決まって、姿を現し始めたのが今です。
このJRさんのビルができる頃には、見違えるような三宮、具体的に言うと、もっと、今まで以上に三宮の商圏が広がって、たくさんの人が神戸にやってきて、神戸でショッピングを楽しむ、グルメを楽しむ、あるいはアートシーンを楽しむ、そういうようなまちになり、さらに商業・業務機能の集積がさらに進む、高層タワーマンションが林立するのではなくて、商業・業務機能が集積をするとともに、やはり、そこにいたら何か面白いシーンがある、面白いものに出会える。大都市の都心は、やはり日常性とともに非日常性というのも必要ではないのかなというふうに、かねがね考えていました。そこで刺激もある、いろいろな、非日常的なシーンに出会える、わくわくするようなまちに、要するにあそこのまちに行ってみたいと思えるような三宮になっていってほしいなと思います。
同時にやはり神戸のまちの特徴というのは山と海が近いということですね。三ノ宮の駅から北を望めば、もうすぐ目の前に、北野坂なんかは典型ですけれども、目の前に神戸のまちがある、市章山もある。すぐ手が届くようなところに山があるわけです。こういうまちは大都市ではほとんどありません。横浜もいいまちですけれども、海から山との距離はかなりあります。やはり海と山がある神戸のまちの魅力というものを生かしながら、三宮の再整備を進めていきたいとかねてから考えてきたところでして、そういう神戸のまちの特性を生かしながら、行ってみたいというようなまちが出現してほしいし、きっとそうなるのではないかと感じています。
記者:
ありがとうございます。
あと、すいません、長谷川社長にもお伺いしたいんですが、神戸らしいビルにするんだということであるかと思うんですが、では今の時点で、個人的なお考えでも結構ですので、神戸らしさってどういうものだと思いますかというのを一言いただければと思うんですが、いかがでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
やはりしゃれた感覚ということなんじゃないでしょうかと思いますけど、それがどんな形かというのは私なんかのような者よりも、そういった道の専門の方々がいろいろと検討して、いいビルをつくっていくということになろうかと思います。
記者:
ありがとうございます。
それと、すいません、先ほどもちらっと出ていたわけですが、駅ビルの費用についてなんですが、先日の増資の資金の使途の中には三宮の話は一切出てこなかったということで、新たな数百億円を上回るような規模のプロジェクトがあるとなると、もう1回増資があるんじゃないのというような思惑が、そういうことを書くアナリストなんかが出てきても不思議じゃないというように思ったりするんですが、そういったことについてはどのようにお答えになるんでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
増資をもう一度やることはございません。
記者:
分かりました。ありがとうございました。
記者:
久元市長にお伺いしたいんですけども、先ほどの質問とかぶってくるところではあるんですけども、4月に阪急さんのビルが建てられてから、およそ半年だと思うんですけども、これまでの開発の受け止めといいますか、お伺いしてもよろしいでしょうか。
久元市長:
神戸三宮阪急ビルの開業は4月ということで、まさにコロナの真っ最中であったわけです。ですから、にぎわいをつくるということが大きな眼目であったと思うんですが、コロナによって非常に大きな制約を受けたことは事実ですね。しかし、緊急事態宣言が解除になり、ちょうど解除のときとタイミングもよく、一応、三宮も「広場」と役所のほうは呼んでいるわけですが、広場のリニューアルもできて、たくさんの方が来ていただきました。にぎわっていました。サンキタ通りも歩行者優先の空間にして、阪急さんのビルとサンキタ通りを一体的に役所と民間が一緒に整備をするという再整備が姿をあらわしたわけです。かなりたくさんの方が来ていただいていると承知をしております。かなり三宮が変わったと、多くの方がそういう印象を持たれたのではないだろうかと思っています。
先日の広場のオープンのときに、阪急電鉄の角会長がお越しいただきまして、御挨拶されていましたけれども、ホテルの稼働率が85%ということで、非常に好調な滑り出しのようですね。これは大変ありがたく感じています。多くの方に来ていただいているということではないかと思います。
記者:
ありがとうございます。
もう1点お伺いしたいんですけども、「人が主役のまち」「居心地の良いまち」をということなんですけども、今日ちょっとまちの人にお話を聞いてきたら、まちがきれいになることに対しては前向きな声が多かったんですけども、例えば、工事をしているのが長くて、その間の景観がちょっとという話だとか、古いものも大切にしていただきたいみたいな話がちらほらあったんですけども、そこについては市長はどう考えていらっしゃいますでしょうか。
久元市長:
特に長く神戸に住んでおられる方は、やはり昔からの神戸を守ってほしいという、それぞれの自分の若いときの日々と青春シーンとまちのたたずまいというのがすごく分かち難く結びついていて、変わってほしくないという願いがやはりあると思うんです。
ただ、まちというのは成長していかないといけない、それは不可避です。機能更新もしていかないといけない。古くなったものを放置しているというわけにはいかないですから、まちは成長していかなければいけない。そのときに、やはりただ新しくなればいいというものではなくて、それぞれのまちが体現してきた歴史というもの、これも大事にするということが必要ですね。
阪急三宮ビルもその辺はかなり意識されていて、神戸の老舗のバーが閉店したんですけれども、これが復活したというようなお店もありましたね。それから、あそこのサンキタ通りも阪急のビルの1階はかなり新しいスタイル、新しい店舗が入ってきていますが、北側のほうは昔のある意味で昭和レトロの雰囲気も残っている。新旧が調和しているというか、渾然一体となっているというのはありますけれども、やはり同居しているという面がありますね。これも、神戸の昔からの雰囲気を残しながらのまちづくりの1つの例ではないかというふうに思います。
いずれにしても、古くてよいものを残しながら。例えばこれは三宮もそうですけれども、新しいビルができる、阪急さんのビルができる、JRさんのビルができる、バスターミナルもできる。しかし、ちょっとすぐそこには昔ながらの路地裏があって、昔ながらの居酒屋だとかお店があったり、喫茶店があったりするというような、新旧混在した魅力があるというのは、これは都市のにぎわいにとっては必要なことではないかと思いますし、そのような要素というのは、このまちづくりの中で大切にしていきたいと思います。
記者:
ありがとうございました。
記者:
基本構想までは神戸市さんがまとめたと思うんですけど、この段階でURさんが事業にコーディネーターとして関わるという意味と、コーディネーターとしてかかるということは新たに事業契約を結ぶということなんですかね。そうすると、市の事業負担とか今後の負担とかがまた変わってくるんでしょうか。そこら辺を教えていただければと。
田中理事:
私どものコーディネート業務は、最終的には何かの投資、我々の何かの投資をするかどうかの判断をもって開始をするというようなことを考えておりまして、もし投資をしないで、お手伝いだけという場合もございます。神戸市様のほうから費用を頂戴してコーディネート業務を進めるということではなくて、私どもの会社のミッションとして、コーディネート業務からスタートして、都市機能、神戸市の都市再生をやりなさいというのが立てつけになっているということです。
記者:
最初はボランタリーとして参加するみたいなイメージですか。
田中理事:
ボランティアを前提としてというわけではなくて、いずれの日にかどこかで実事業として参画させていただける可能性を探りながら入っていくということでございますし、もしくは、アセット業務だけではなくて、先ほどのソフトな業務としてのエリアマネジメントみたいなものに参画させていただくということも含めて検討させていただく。とにかく、権利者の皆様方あるいは事業者の皆様方といろんな調整を始めないことには、自分たちの立ち位置がないので、そこからスタートさせていただくという意味で、先行投資だというふうに考えていただければいいと思います。
記者:
ありがとうございます。
記者:
長谷川社長さん、先ほどのビルの建物計画、事業計画になりますけど、待合・イベント空間の整備というのが、神戸市さんの整備される案、JR南デッキと同じレベルで、高いレベルで空間を整備されるというようなイメージでよろしいんですか。
長谷川代表取締役社長:
そうですね。デッキとの連続性の中で、どういったところがあるのかなというのは当然考えなければいけないところはあるのかなというふうに思っております。具体的には、その辺も詰めまして、またなるべく早いうちに、できたらその辺を公表させていただければというふうに思っております。
記者:
分かりました。じゃ、普通の地面の広場とかと別で、上の。
長谷川代表取締役社長:
地上階も含めて、どういう形がいいかということも広く検討させていただきたいというふうに思っております。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
記者:
ちょっと細かいところで、今回のこの開発に付随して、ポートライナーの駅舎とかその辺りへの影響というのはないんでしょうか。
職員:
ポートライナーの三宮駅につきましては、今、ホームの混雑を解消するという趣旨で、ホームの延長をするということにつきましては既に事業化をしているところでございます。あわせまして、今回のJRの駅ビルと公共動線の乗換えの改善というのも1つの大きな目的でございますので、そのポートライナーの駅と、そのビルと、それからまちと、そしてその他の駅とが、うまくつながるような形をこれから詳細に検討していきたいというふうに思っておりますので、今よりは明らかに動線とか乗換えの利便性が改善されるような形にはなろうかと思います。
記者:
ポートライナーの駅舎も若干変わっていくようなイメージでいいんですかね。
職員:
ビルの詳細はこれからということでございますので、それに合わせて、必要があればそういうことも考えていけると思います。
記者:
分かりました。
あと1点だけ。当時、計画が始まる頃に、あの辺りから温泉が出てたと思うんですけど、あれはどうなったんでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
そういった可能性も含めて様々なトライアルをしてまいりましたけども、温泉施設については、実際いろいろと検討していきますと、非常にメンテナンスにコストがかかってくるということも判明してきておりまして、なかなか簡単な返事をするというのは難しいのかなというふうに今のところ思っておりまして、具体的にはどういうふうにするかというのはあれなんですけども、なかなか活用を継続的にするというのは難しいかなというふうにちょっと今思っております。
記者:
現時点ではそれを活用するという計画は今のところはないという感じでしょうか。
長谷川代表取締役社長:
そうですね。少しコスト面で、持続的に、更新するということも含めて、厳しいかなというふうに思っております。
記者:
分かりました。ありがとうございます。
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