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スマホアプリを使った神戸の生きもの調査結果発表!

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記者資料提供(2024年2月6日)
環境局自然環境課
 神戸市は大都市である一方で、都市近郊に里山が広がっている自然豊かな都市です。神戸が目指すべき里山を実現するための方策を明らかにし、一人ひとりが里山の豊かな恵みを持続的に享受することを目的として、「KOBE里山SDGs戦略」を2023年1月に策定しています。
 2023年度においては、AIにより動植物を判定するスマホアプリ「Biome」を活用し、市民参加型の生物調査を実施しました。調査の目的としては、①日本在来の「里地里山の生きもの」を調査することで市内の豊かな自然がどこに残っているのか把握し、保全活動につなげること、②「外来の生きもの」の生息域を調べ、その侵入状況を把握し、今後の防除対策につなげることの2つを掲げました。

「Biome」を活用した市民参加型の生物調査(夏休み生きものクエスト~神戸で夏の生きものさがし)

(1)調査期間
2023年6月1日(木曜)~8月31日(木曜)

(2)調査対象種
トノサマガエル、キイトトンボ、ハグロトンボなどの里地里山の生きものに加え、特定外来生物であるツヤハダゴマダラカミキリ、クビアカツヤカミキリ、条件付特定外来生物のアメリカザリガニ、アカミミガメなどの外来の生きものを含めた15種類の生きものを対象としました。

(3)調査結果
今年度の調査では372人の参加の下、568件の情報が集まりました。今回の結果については、保全や防除の計画策定に役立てていきます。また、対策の効果を検証するために継続した調査の実施や駆除等の対策を実施していきます。

①里地里山の生きもの
里地里山とは、田んぼや畑などの農地、ため池や雑木林といった人の営みと自然が関わり合うことで生み出された自然環境のことです。多様な環境が集まる里地里山には希少な生きものも多く生息しています。
神戸市では、「KOBE里山SDGs戦略」を策定し、里地里山を保全し、生物多様性を守り育てる取り組みを行っています。
今回はトノサマガエル、ハグロトンボ、キイトトンボといった生きものがこのような豊かな環境で確認されました。

②外来の生きもの
外来生物は他の地域から人間の活動によって持ち込まれた生きもののことです。在来の生きものに影響を与えたり、農業被害をもたらすものも存在します。そのため、分布状況を注視する必要があります。
特にツヤハダゴマダラカミキリは昨年度から調査・対策を継続しており、2023年度も生息域が六甲アイランド内に限定されていることが確認されています。これ以上の分布拡大を食い止めるため、カミキリポスト(次章参照)を設置するなどし、集中的な対策を行っています。

詳細は別添の資料(夏休み!生きものクエスト結果発表)をご覧ください。

カミキリポストの設置について

地元団体の協力を得て、六甲アイランド情報交流センターにカミキリポストを2023年6月1日~8月31日の間設置し、市民が採集したツヤハダゴマダラカミキリを神戸市が回収・駆除しました。
今年度は、六甲アイランド内でツヤハダゴマダラカキリ132匹(オス58匹、メス74匹)が捕獲され、全て神戸市が回収し、駆除しました。

スマートフォンアプリ「Biome」とは

株式会社バイオームが開発・運営している無料のスマートフォンアプリです。生きものの写真を撮影することにより、独自のAIが種を判定します。生きものに詳しくない方でも気軽に生物を調べることができます。図鑑機能もあり、撮影した生きものの情報をその場で調べることも可能です。
「Biome」にはクエストというイベント機能があり、今回このクエストを活用し、神戸市全域を対象とした調査を実施したところ、たくさんの投稿をいただきました。
バイオームのイメージ
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