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最終更新日:2020年9月18日

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大都市行財政制度に関する特別委員会行政調査報告(平成28年)

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1.日程

平成28年2月1日(月曜日)~2月2日(火曜日)

2.調査項目

  • (1)大田区国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業(民泊事業)について(大田区)
  • (2)訪日外国人旅行者の受入施策について(大田区)
  • (3)移住・定住施策について(静岡県)
  • (4)富士山保全協力金について(静岡県)

3.委員長所見

(1)大田区国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業(民泊事業)について

大田区での調査の様子1大田区は,田園調布を区内に持ち,住宅街であり,銭湯も多い。「下町ロケット」のモデルにもなった中小企業の集積した町でもある。外国人の受け入れ人数が,25年は9万人,26年が13万人,27年は20万人を超えており,ホテル稼働率は91%を超えている。今後,東京オリンピック・パラリンピックなど大型イベントが予定されており,ますます需要は増大する。羽田空港のお膝元で観光に力を入れる大田区の方針と民泊がマッチしたことが事業実施の背景にあるとのことであった。
外国人の滞在に適した施設の確保と広がりつつある民泊サービスに行政が関与することで安全・安心面の不安解消を目指すために,国家戦略特別区域法の旅館業法の特例を活用した「大田区国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業(特区民泊)」を実施するため,「大田区国家戦略特別区域外国人滞在施設経営事業に関する条例(民泊条例)」案を昨年の第4回区議会定例会に提出,賛成多数で可決され,平成28年1月29日に施行された。説明会には200人を超える参加があったとの事である。
民泊条例のポイントは,最低限の宿泊期間を7日以上としていること,区長が職員に事務所や滞在施設に立ち入り質問させる事が出来る規定を設けていること,民泊事業に使用されるものであることについて事前に近隣住民に対し適切に周知しなければならないとの規定を設けていることである。
民泊を広げるには住民の理解が不可欠であり,安全・安心のため多少厳しめでもしっかりとした施設運営をしてもらい実績を作っていきたいとのことであった。また,チェックイン・アウトにおける対面確認を民泊オーナーではなくノウハウや施設を持つ既存のホテル等に委託して行うことでホテル等にも手数料が入るWinWinの関係が期待されるとのことであった。
民泊自体が,法律上,グレーゾーン(旅館業法等)で法に抵触する恐れがある。しかし,ニーズや社会の変化に対応し,海外からの外国人旅行者を受け入れる一つの手段として,民泊事業を神戸市でも行えるよう,早急に検討する必要があると感じた。

(2)訪日外国人旅行者の受入施策について(大田区)

大田区での調査の様子2蒲田は,観光庁の訪日外国人旅行者の受入環境整備の外客受入戦略拠点に選ばれ,京急蒲田駅商業施設内に外国人旅行者のベースとなる「大田区観光情報センター」を昨年12月にオープン。英語対応可能な職員が常駐し,観光情報の提供,地元名産品の販売や日本文化の体験(折り紙,日本語,日本のマナー,茶道,華道,着付け,書道体験や銭湯,居酒屋,グルメ店巡りなど)の実施などを行い,外国人旅行者の誘致を図り,「国際都市おおた」の観光拠点にしていかれるとの事であった。また,羽田空港が近い立地特性を生かした施設の案内や地域の温泉(銭湯),商店街等を生かした外国人向けコースの設定等,空港利用者のニーズに応じた受け入れ環境の整備を行っているとのことであった。
神戸市も観光庁から外客受入戦略拠点に選定されており,このように地域の商店街や施設とタイアップして,神戸空港から市内に人が流れる工夫をすればもう少し市外に流れる外国人旅行者の流れを変えることができるのではと感じた。
公衆無線LAN(Wi-Fi)の環境の整備にも力を入れておられ,区内の主要駅(JR大森駅・蒲田駅,京急蒲田駅)周辺,大田区役所本庁舎を始め,今後,増加する来訪者が利用する主な区の施設(区内15ヶ所)など,駅周辺に止まらない広域的な整備を実施し,観光情報や防災情報等の発信を行い来訪者の安全・安心を支援していかれるとのことである。
また,日本語,英語,韓国語,中国語(繁体字),中国語(簡体字),タイ語の6か国語に対応した多言語版大田区公式観光サイトを開設し,海外に発信しているとの事である。
「HANEDA⇔OTAエンジョイプログラム」として「ちょっと足をのばして,3時間以内のおすすめ情報食&銭湯特集」と題した銭湯の入り方やグルメ店の案内等を掲載した3か国語の冊子(各2万部)を視察を行った2月1日から提供するとのことであった。
大田区では,区民の皆さんの身近な生活を見ていただくことで外国人を誘致し,リピーターを増やそうと官民一体となって取り組んでいる。神戸市でも,このように市民の身近な暮らしぶりを見ていただくことが,海外の皆さんの興味を引くと思われるで,大田区の取り組みなども参考にさせていただき神戸観光の集客力アップ等に生かしていきたい。

(3)移住・定住施策について(静岡県)

静岡県での調査の様子1静岡県は,東京まで1時間,名古屋まで1時間と地理的に大都会に近いこともあり,県民の転出超過が平成26年度マイナス7,240人で,全国で北海道に次いでワースト2位であった。ちなみに兵庫県は,マイナス7,092人で4位。静岡県では特に15歳から24歳までの男女の転出超過が,平成26年度でマイナス3,727人と大きく,就職,進学で転出超過となっていた。その中でも20歳から24歳の女性の転出超過が,マイナス1,539人と大きく,ここに対策が必要だと考えているとのことであった。
「うつくしい“ふじのくに”まち・ひと・しごと創生総合戦略」では,平成27年度から平成31年度の4年間の目指すべき将来の方向として(1)若い世代の子どもを2人以上持ちたいという希望をかなえる,(2)静岡県で働き,住みたいという希望をかなえることを掲げ,戦略1「安全・安心」,戦略2「しごと」,戦略3「くらし」,戦略4「子育て」,戦略5「地域づくり」の「くらし」の中の柱の1つとして移住・定住の促進を掲げている。そして(1)「住み帰る」→ふるさとの静岡県に帰る,(2)「住み替える」→静岡県で新たな生活を始める,(3)「栖得る」→静岡県に住居を得る,という3つの「住みかえる」を提案し,移住・定住の促進を図っている。
県,市町,民間団体で構成される「ふじのくにに住みかえる推進本部」を平成27年4月に設置し,移住・定住の促進に向け,官民一体の取り組みを推進するとともに,東京都の有楽町に静岡県移住相談センターを開設し,首都圏からの移住者希望者に向けた情報発信,相談受付を行っている。4月から9か月で,419件の相談を受け付け,20代から40代までの子育て世代の方の相談が54%あった。また,ふじのくにに住みかえるセミナーを県下市町等と共催でセンターで開催するとともに,県下市町の担当者がセンターに出張して行う出張移住相談会を実施した。センターでは各市町の情報も提供し,ある程度は説明ができるが,詳しい話は直接市町の担当者に聞いてもらえるよう,普段からセンターの窓口と各市町の窓口をつなぐ体制を作ろうとしている。その他にも,全国フェア,イベントへの出展,交流会,移住体験ツアー,お試し移住施設の開設など様々な取組を試行錯誤しながら行っているとのことであった。
このような各種施策を行った結果,平成27年度の転出超過数が,静岡県はマイナス6,206人で前年より1,000人マイナスとなり,全国5位に下がった。ちなみに兵庫県は7,409人で,200人増加し全国2位になった。
静岡県下の市町村が,一体となって取り組んでいる様子がよく分かった。特に若い女性の引き留め策が功を奏しているように感じた。地元静岡県を愛し,Uターン,Iターンなどあらゆる手段を駆使して移住を促進しておられる静岡県の取組みを県下の市町村も理解し取り組んでいるのが良く分かった。
兵庫県は,転出超過数ワースト2位と言う不名誉なことになっている。このことも含めて,兵庫県下の自治体が一丸となって取り組み,静岡県に追いつき追い越さねばと今回の調査で感じた。

(4)富士山保全協力金について(静岡県)

静岡県での調査の様子2富士山保全協力金は,平成25年の試行実施を経て平成26年から静岡県,山梨県で本格実施されている。富士山の普遍的価値(信仰の対象,芸術の源泉など)を広く後世へ継承するための意識醸成を理念としており,登山者の抑制や財源の確保を目的としたものではないとのことであった。
協力金は寄付であるが,出来る限り対象者全員から協力を得られることを目指しており,1,000円を基本に,5合目から山頂を目指す登山者を対象に協力をお願いしている。現地徴収のほかインターネットやコンビニでの支払いも可能となっている。得られた協力金は,両県で協議し,富士山の環境保全や安全対策等の事業に充てられるとのことであった。
26年度は登山者数106,547人のうち43,555人(協力率40.9%)から44,021,208円の協力金が集まり,27年度は登山者数93,761人のうち43,792人(協力率46.7%)から43,455,701円が集まった。
来夏に向けた協力率向上の取組方針として,受付時間を拡大するなど受け付け体制の見直しやホームページなどによる制度・使途についての情報提供,ツアー会社訪問による協力要請など,登山の計画段階で知ってもらうように広報の強化を図ることが確認されている。また,協力率が思いのほか低く,公平性が担保できないと考えられることから,強制徴収に向けた課題(理念,目的,制度,内容等)の整理を含め今後のあり方について検討を行うとのことである。強制徴収の方法としては法定外目的税が考えられるが,徴収方法など検討課題も多いとのことであった。
登山者の方々の理解が得られるにはまだまだ議論の余地がある富士山保全協力金であると感じた。今回の行政調査でお聞きした静岡県の取組について,六甲山を国立公園として持つ神戸市としても今後の六甲山の自然を守るための方策として参考にしていきたい。

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