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神戸医療産業都市進出企業のジーワン株式会社が神戸低侵襲がん医療センターとサイバネティック・アバター®活用の実証実験を開始

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記者資料提供(2023年3月1日)
企画調整局医療・新産業本部医療産業都市部誘致課

◆趣 旨◆

 神戸医療産業都市に拠点を構えるジーワン株式会社は、医療法人社団 神戸低侵襲がん医療センターと共に、2023年3月より、医療現場でサイバネティック・アバター®※1(遠隔自走型分身ロボット)を活用した実証実験を開始します。

 今回の実証実験は、ジーワンが提供するサイバネティック・アバター®とシステム・アプリ・ウェブサイト開発技術を活用し、新たなコミュニケーション手段を通じて患者さんの心のケアやストレスを軽減し、QOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上を目指すものです。

サイバネティックアバター
 

図:サイバネティック・アバター®実機

※1 サイバネティック・アバター(Cybernetic Avatar)とは:
身代わりとしてのロボットや映像等を示すアバターに加えて、人の身体的能力、認知能力及び知覚能力を拡張するICT 技術やロボット技術を含む概念です。遠隔操作でき自分の体と同じように感覚を共有できる「身代わりロボット」のおかげでどこへでも行けたり、身体・認知・知覚能力を拡張することで衰えた能力を補って社会参加ができるようになることを目指しています。なお、サイバネティック・アバターは科学技術振興機構の登録商標(登録商標第6523764号)です。

◆背 景◆

 現在、医療現場では2つの課題があります。ひとつは、入院中の患者さんはコロナ等の感染リスクからリアルな面会の機会が制限され、家族との面会が叶いにくいという課題です。また、もうひとつは、国内の高齢者数が増加する一方で、医療現場の担い手が不足しているという課題です。この2つの課題に対して、サイバネティック・アバター®の活用によって解決を目指します。

 ジーワン株式会社は、製薬・医療・ヘルスケア領域において、マーケティング、コミュニケーション、プロダクト開発、新規事業立ち上げなどの様々なビジネス課題をコンサルティングとテクノロジー、デザインの技術で解決に導く事業を実施しています。
 神戸低侵襲がん医療センターは、「小さく見つけてやさしく治す」を基本理念とした、患者さんに低侵襲で最良のがん医療を提供する「低侵襲がん医療」に特化した専門病院です。からだへの負担(侵襲)が小さい低侵襲医療の提供、患者さんの身体的・精神的・経済的・社会的といった生活の質をできるだけ維持しながら自分らしく生活を送るQOL(クオリティ・オブ・ライフ)の向上を目指しています。
 2021年にジーワンが神戸医療産業都市に拠点を構えたことを契機として、神戸低侵襲がん医療センターとの連携の機会を得て、この度、患者のQOL向上と院内業務効率化の実現に向けた実証実験の開始に至りました。

 また、今回の実証実験は、ムーンショット型研究開発事業※2における研究開発プロジェクト「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」で組織されたアバター共生社会企業コンソーシアム※3の会員であるジーワン、および神戸低侵襲がん医療センターが、同コンソーシアム・ヘルスケア分科会の活動の一環として実施するものです。

※2 ムーンショット型研究開発事業とは:
超高齢化社会や地球温暖化問題など重要な社会課題に対し、人々を魅了する野心的な目標(ムーンショット目標)を国が設定し、挑戦的な研究開発を推進する事業です。本発表は、ムーンショット目標1「2050年までに、人が身体、脳、空間、時間の制約から解放された社会を実現」における研究開発プロジェクト「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」の一環として実施されているアバター共生社会企業コンソーシアムに関連するものです。
 関連ホームページ:https://www8.cao.go.jp/cstp/moonshot/sub1.html(外部リンク)
          https://avatar-ss.org(外部リンク)

※3 アバター共生社会企業コンソーシアムとは:
ムーンショット目標1研究開発プロジェクト「誰もが自在に活躍できるアバター共生社会の実現」の一環として、アバター市場創出とプロジェクト参画研究者らとの共同研究の促進を目的に2021年8月に設立された企業コンソーシアムです(会員法人数:100(2023年2月現在))。
 関連ホームページ: https://avatar-ss-c-cas2.iroobo.jp(外部リンク)

 

◆実証実験の内容◆

 神戸低侵襲がん医療センターに入院中の患者さんとその家族に、サイバネティック・アバター®を活用して新たなコミュニケーションを体験していただくことで、患者さんやその家族の心のケアやストレスの軽減に寄与することができたかを評価・検証します。院内を自律移動し、病室へ訪問するサイバネティック・アバター®を用いて「離れた人がまるでそこにいるかのように感じながら会話することができる」コミュニケーションを実現します。場所を問わずに心豊かな温度感のある遠隔コミュニケーションを体験することによって、医療現場における課題解決を目指します。

 また、更には、サイバネティック・アバター®を活用した医療現場の担い手不足の解消についても評価・検証を行います。サイバネティック・アバター®を用いて、医師と看護師間のコミュニケーション、軽量な物や書類の配送、見回りに加え、案内業務や患者さんとのコミュニケーションの活用などを行い、院内業務の効率化実現への効果を評価・検証します。

サイバネティック・アバターを活用した院内業務効率化

◆実証実験説明会◆

 2023年3月6日(月)、実証実験説明会・デモンストレーションを開催致します。ジーワンが参画しているアバター共生社会企業コンソーシアム(ムーンショット)ヘルスケア分科会ではヘルスケア関連の現場で、サイバネティック・アバター®技術をどのように役立てられるかを議論し、社会実装に向けて検討・実証しています。今回の神戸低侵襲がん医療センターでの実証実験に際して、アバター共創社会についてご理解を深めていただくことを目的に開催いたします。
 ※関係者及び招待者のみ参加可

 ジーワンウェブページでのニュースリリース
 https://www.g-1.ne.jp/news/post-2632/(外部リンク)

◆企業情報◆

≪企業概要≫
・ジーワン株式会社
・所  在  地: 東京都渋谷区桜丘町14-1 Hatchery SHIBUYA 3F
・設  立: 平成11(1999)年11月
・資  本  金: 5,715万円
・代  表: 代表取締役CEO 森 啓悟
・事業内容: 医療・製薬企業向けのアプリケーションや認知症予防デバイス等の開発・製造
・従  業  員: 22名(令和5年2月末時点)

≪ポートアイランドにおける事業概要≫
・進  出  先: 神戸市中央区港島南町1丁目6番5号 国際医療開発センター(IMDA)
・事業内容: デジタル医薬品の許認可取得を目指したデータ取集・解析・研究開発

◆問い合わせ先◆

≪ジーワン株式会社≫
担当者:メディカルヘルスコンテンツ事業部 宮廻大輔
TEL:03-6416-9230
E-MAIL:info[at]g-1.ne.jp ※メール送信時には、[at]を@に変更してください。

≪神戸低侵襲がん医療センター≫
担当者:地域連携室 室長 小田耕平
TEL:078-304-4100