ホーム > 市政情報 > 記者発表資料 > 記者発表2022年11月 > 六甲ライナーの輸送障害に対する原因調査結果及び再発防止対策についての報告
最終更新日:2022年11月4日
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記者資料提供(2022年11月4日)
令和4年7月4日から5日にかけて発生しました六甲ライナー輸送障害に関しまして、ご利用の皆様には多大なご不便とご迷惑をおかけしましたことを深くお詫びいたします。
この度、輸送障害の原因が判明いたしましたので、再発防止対策と併せ下記のとおりご報告いたします。
令和4年7月5日付記者提供資料により発表いたしました「神戸新交通六甲アイランド線における輸送障害の状況報告」(第一報・第二報)において、自動運転にかかる伝送不良(車両故障)が発生し、運休及び運行遅延が発生した件につきまして、その後メーカー等による調査の結果、走行タイヤ内にある樹脂製の中子(なかご)と呼ばれる装置が破損したことでタイヤ内面が傷つき、マリンパーク駅出発時にエア漏れにより走行タイヤがパンクしたことによるものと判明しました。
走行タイヤのパンクに加えて中子が破損していたことにより車体が傾き、六甲ライナーのステアリングを行う装置である案内輪と分岐輪が下降したため、分岐部の走行路に分岐輪が接触しました。これにより自動運転にかかる通信線が断線し、アイランドセンター駅では自動で扉が開閉できなくなり、また案内横ハリが曲がったことでカーブの走行が不可能となりました。
神戸新交通株式会社(以下、新交通)とメーカーは中子を再利用する際の使用年数や交換を判断する具体的な取決めを行っておらず、車両寿命相当まで問題なく使用できるものとしておりました。
メーカーからの調査結果は以下のとおりです。
新交通といたしましては、車両寿命相当まで問題なく使用できるものとしておりましたが、以下の再発防止を行います。
(※中子は樹脂製とアルミ製の2種類があり、今回破損したものは樹脂製)
(1)新型(3000形)車両は全てアルミ製中子を使用していますが、現在、旧型(1000形)車両の3編成のうち樹脂製中子を使用する2編成については、アルミ製中子への交換を行います。
(2)現在、アルミ製の中子を調達中(納期7ヵ月要)であり、令和5年4月末時点で樹脂製の中子を全廃し、アルミ製中子へ交換します。
種別 |
現在 |
令和5年4月 |
令和5年6月 |
3000形(アルミ製中子) |
9 |
10 |
11 |
1000形(アルミ製中子) |
1 |
2 |
1 |
1000形(樹脂製中子) |
2 |
0 |
0 |
合計 |
12 |
12 |
12 |
(3)旧型(1000形)樹脂製中子の車両については、営業運転には使用しません。ただし、車両故障等により使用列車数が不足し、やむを得ず使用する場合は以下のことを徹底し、中子の安全性を確認後、営業運転に使用します。
事前に構内試運転を行い異音の発生有無等を確認
車両課員による出庫時及び入庫時に異音の発生有無等を確認
運輸課員による出庫点検時及び入庫点検時に異音の発生有無等を確認
運輸課員の移動添乗時に異音の発生有無等を確認
車両課員または運転免許有資格者が添乗し異音の発生有無等を確認
(4)アルミ製中子についても信頼性確認のため、タイヤ交換時に中子に歪みが生じていないことを確認します。
走行タイヤについては、六甲ライナー開業以来パンクの実績はありませんでしたが、新交通といたしましては、引き続き十分な点検に取り組んでいくとともに、これまで以上に安全意識の向上に努め、安全・安心運行の使命を果たしてまいります。