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「新型コロナウイルス感染症対策における神戸市の対応方針」第13弾(2021年3月30日改定)

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2021年3月30日

新型コロナウイルス感染症について、「新型インフルエンザ等対策特別措置法」(以下、「法」という。)」に基づく緊急事態措置を実施すべき区域から兵庫県が除外されて以降、感染再拡大(リバウンド)防止対策に取り組んできた。
1日あたりの新規感染者数は2月22日から28日までは一桁台に減少したが、その後再び増加し、現状、本市においては1日あたり20人から30人程度の新規感染者が発生しており、病床使用率は増加傾向にあり、入院調整は厳しさを増しており、医療提供体制は予断を許さない状況となってきている。
感染者増加による感染再拡大(リバウンド)が危惧される状況となっているため、卒業・花見などの行事や、多くの人の移動を伴う年度末を控えて、改めて必要な感染防止対策を再徹底する必要がある。
このため、政府の「新型コロナウイルス感染症対策の基本的対処方針」及び「新型コロナウイルス感染症に係る兵庫県対処方針」を踏まえ、3月1日に決定した対応方針を、以下のとおり改定する。

医療提供体制の確保

1日あたりの新規感染者数は、現在20人から30人程度となっているが、日々の新規感染者について濃厚接触者の割合は少なく、全くの新規の割合が高くなっている。そのため、有症状で入院となる方が多いことから、一時は50%を切った病床使用率も3月18日時点で75%となり、再びステージ4(病床使用率50%以上)となっている。特に重症患者は過去最大の18人となっている。
また、介護を要する高齢者の感染者も多く、入院時に多くのスタッフが必要となっている。そのため、入院調整は厳しさを増しており、医療提供体制は予断を許さない状況となってきている。
これ以上に感染者数が増加し、もし病床がひっ迫した場合に備えて、市民病院機構に対して、市民病院における「通常医療の制限による更なるコロナ病床確保」の準備の要請をした。
このような状況を踏まえて、年度末を控えて、感染拡大防止のために、市民・事業者に対して、改めて感染防止対策の徹底を行う。
また、新型コロナウイルスが疑われる場合の相談・診療体制のために、神戸市医師会と連携の上、診療を行う医療機関(診療所・病院)を確保(3月18日現在、247医療機関)し、市民が適切に相談・診療を受けることができる医療提供体制を引き続き確保する。
さらに、感染者、その家族や、医療従事者に対する不当な偏見や差別を防止するための啓発を進めるとともに、心のケアの相談体制を継続する。また、偏見や差別を生む主な理由として、間違った認識によるものが多いことから、ホームページなどで引き続き発信を行うとともに新たに動画作成を行い、新型コロナウイルス感染症やワクチンについての正しい情報を市民に伝えていく。

検査体制の確保、積極的検査の実施

市が実施する検査に加え、官民連携による検査機関や市医師会による検査センターの活用等により、一日最大682検体のPCR検査体制を確保している。 
また、症状がある者や濃厚接触者に加え、医療機関、福祉施設並びに学校園等においては、感染拡大防止の観点から、積極的にPCR検査を行える体制を構築しており、今後も継続する。
加えて、新たにプール方式を活用することにより、サーベイランス検査体制を強化する。

積極的検査の実施

  • 特別養護老人ホーム、介護付き有料老人ホーム、障害児・者入所施設の直接介護等を行う職員に対してPCR検査を実施(2020年11月25日から)。更に、プール方式の活用により、対象施設を拡大するとともに、検査期間を短縮し、1)クラスター化の防止による医療提供体制の安定的確保、2)変異株を含めたサーベイランス検査体制の強化による感染拡大防止を図る。

  • 高齢者・障害児・者入所施設において、陽性患者が発生した場合、当該施設の入所者及び直接処遇従事者の全員に対してPCR検査を実施(2020年12月1日から)。

  • 地域クラスターに拡大する可能性をより早期に積極的に防止していくため、酒類を提供する飲食店に対するPCR検査を実施(2020年8月20日から)。

変異株検査

変異株のサーベイランス・拡大防止を行うため、保健所による積極的な検体収集、環境保健研究所における高度なゲノム解析を引き続き実施する。また、変異株の状況について、市民に定期的に正確な情報発信を行う。

ワクチン接種促進

新型コロナウイルスワクチンは、発症や重症化を予防し、入院者を減少させ医療提供体制を守るための、コロナ対策の切り札である。
 接種体制については、医師会・民間病院協会・薬剤師会と合同で「神戸市新型コロナワクチン接種連携本部」を発足しており、個別接種及び集団接種を迅速かつ円滑に行える体制の構築を進めるとともに、4月12日より高齢者施設から段階的にワクチン接種を開始する。
「神戸市新型コロナワクチン接種コールセンター」を開設(2021年3月1日)し、市民の疑問や不安に幅広く対応していくほか、「ワクチン集中調整センター」の指示のもと、各区役所に設置する「ワクチン供給拠点」から接種先に迅速かつ円滑にワクチンの配送を行う。
迅速なワクチン接種に向け、必要な人員体制等を確保するなど、全庁を挙げて取り組みを進める。

感染再拡大(リバウンド)防止の取り組み

感染再拡大(リバウンド)を防ぐため、改めて年度末及び年度初めの恒例行事での会食等を通じた感染再拡大(リバウンド)を防ぐために、市民・事業者に対して、以下の取組みについての呼びかけ等を実施する。周知・呼びかけにあたっては、若年層にも有効なSNS・YouTubeなどの広報媒体も最大限活用し、市民に対して具体的行動を呼びかける取り組みを一層徹底して行う。

基本的感染防止対策

  • 「大人数での会食は控える」こと。また、「少人数の食事でも会話を控え、距離をとる」こと。
  1. 真正面を避け、斜め向かいに離れて座る。
  2. 横並びや真正面に座る際は、1メートル以上の距離をとる。
  • ​​​​​​​また、国の分科会が提示する提言を踏まえた注意喚起を行う。
  • 年度末年度初めに向けて、卒業旅行、謝恩会、歓送迎会は控え、花見は宴会抜きで行うこと。

  • 市民・事業者に対して、市役所・区役所への申請・届け出・報告等の手続きのオンライン申請の積極的活用を呼びかけること。

  • 日頃から3つの「密」(密閉、密集、密接)が発生する場所を徹底して避けること。

  • 業種毎の感染拡大予防ガイドライン等に基づく感染防止対策(換気、人数制限など)がなされていない施設等への出入りを控えること。

  • 国及び県の方針に基づき、在宅勤務や、ローテーション勤務、時差出勤、自転車通勤等、人との接触を低減する取り組みを継続するほか、職場における健康管理を引き続き徹底いただくこと。

  • 業種や施設の種別ごとの感染拡大予防ガイドラインに基づく感染防止対策を徹底すること。感染対策にあたっては、室内換気にあたっての二酸化炭素濃度の測定等、国の分科会が提示する方法も踏まえ、対応すること。

  • 施設・イベント等での「兵庫県新型コロナ追跡システム」の積極的な登録および市民へのQRコード読み込みの呼びかけを実施するほか、新型コロナウイルス接触確認アプリ「COCOA」の登録を呼びかけること。

5つの場面の注意喚起

上記と合わせ、国の分科会が提示する、感染リスクが高まる「5つの場面」について、注意喚起を行う。

  1. 飲酒を伴う懇親会等
  2. 大人数や長時間におよぶ飲食
  3. マスクなしでの会話
  4. 狭い空間での共同生活
  5. 休憩室、更衣室など、仕事での休憩時間に入った時の居場所の切り替わり

市立学校園

児童生徒等や教職員の登校園前・出勤前の検温および健康観察、手洗い、教室等の換気など、感染拡大防止の取り組みを引き続き徹底するとともに、感染リスクの高い教育活動について、感染症への警戒度を高めた対策を引き続き実施する。
学習活動や学校行事等を工夫しながら教育活動を継続するとともに、感染不安等により登校が困難な児童生徒や、感染者の発生による自宅待機のために登校できない児童生徒等に対して、オンラインによる個別面談・指導や授業ライブ配信等を実施することにより、児童生徒の学びを保障していく。
感染者が発生した学校園においては、濃厚接触者や健康観察対象者に対して自宅待機やPCR検査を実施することなどにより、保健所と連携しながら更なる感染拡大を防止する。

保育所・学童保育施設等

感染経路の遮断(手指消毒、マスク着用、換気の徹底)及び体調不良者について出勤・登園等させないなど、感染拡大防止の取り組みを徹底したうえで運営を継続する。
感染者が発生した施設においては、濃厚接触者や健康観察対象者に対して自宅待機やPCR検査を実施することなどにより、保健所と連携しながら更なる感染拡大を防止する。

社会福祉施設等

高齢者・障害者など特に支援が必要な方々にサービスを提供する各施設に対して、以下の感染拡大防止の取り組みを徹底した上での事業実施を要請する。

  • 検温、マスク着用などの健康管理及び衛生対策を徹底し、感染が疑われる事案の発生時には、速やかに保健所に連絡すること。

  • マスク・消毒液・ガウン・手袋などの衛生資材について、利用の都度交換、廃棄するなど適切な利用を行い、感染予防を徹底することともに、2か月分の使用量を確保すること。

  • 面会についてはオンライン面会等を活用し、直接面会については、緊急の場合を除き中止すること。実施する場合にあっても、回数、人数の制限や感染防止対策を厳重に徹底すること。原則、利用者の外泊、外出を自粛すること。

  • 施設の職員等及び施設等との関わりのある従業員に対して不要不急の外出の自粛等を徹底すること。
    特に、訪問・通所系サービスの提供にあっては、必要不可欠なサービスの継続を維持しつつ、感染拡大を防止するため、サービス提供の必要性を十分考慮すること。
    また、クラスターの防止と医療提供体制の安定的な確保のために、高齢者・障害児・者施設で行っている職員の定期的なPCR検査を拡充し、対象施設を拡大するとともに、検査期間を短縮し、サーベイランス体制を強化する。【再掲】

経済対策

緊急事態宣言の発令に伴う飲食店等への営業時間短縮要請や外出自粛要請等により影響を受け、厳しい経営状況にある市内事業者を幅広く支援するため、各種支援事業を順次進める。また国における各種支援策の動向等を注視しながら、引き続き経済・雇用情勢をふまえた効果的な事業者支援策を実施していく。

(主なもの)
  • 営業時間短縮や外出自粛要請等の影響により、売上が減少している中小事業者を対象に「家賃負担軽減緊急一時金(家賃サポート緊急一時金)」の支援(最大50万円)を実施する。

  • 営業時間短縮の要請に応じた飲食店を対象にした「新型コロナウイルス感染症拡大防止協力金」を県と協調して実施する。

  • 飲食店での消費喚起及び非接触のキャッシュレス決済普及のため、中小規模の飲食店を対象にQRコード®を利用した支払いに対する市独自のポイント還元キャンペーンを実施する。

  • 売上が減少している中小事業者を対象に事業所税の減免(1か月相当分)を実施する。

市有施設等の対応

神戸文化ホール、神戸国際会議場、神戸国際展示場、その他市有施設について、感染拡大予防のための業種別ガイドライン等に則した感染防止策を徹底するなど、感染防止のために必要な措置を講じた上で、4月21日までの間、以下の①及び②の条件を満たすほか、国の事務連絡を踏まえた対応を行う。

①人数上限の目安

  • 収容人数10,000人超の場合、収容人数の50%(最大10,000人)
  • 収容人数10,000人以下の場合、5,000人

②収容率の目安

  • 大声での歓声・声援等がないことを前提としうる場合、収容定員の100%以内
  • 大声での歓声・声援等が想定される場合、収容定員の50%以内

なお、主催者に対して、参加者が1,000人を超えるようなイベントや会議等については、兵庫県に事前に相談するように促す。

イベント等

市主催イベントや会議等については、感染拡大予防のための業種別ガイドライン等に則した感染防止策を徹底するなど、感染防止のために必要な措置を講じた上で、4月21日までの間、10①及び10②の条件を満たすほか、国の事務連絡を踏まえた対応を行う。
なお、主催者に対して、参加者が1,000人を超えるようなイベントについては、兵庫県に事前に相談するように促す。

全庁を挙げた体制整備

コロナ感染症対策を最優先に、医療・検査・相談体制の確保やワクチン接種体制の整備など、全庁横断的に必要な部門への応援体制を引き続き確保する。
また、引き続き、在宅勤務等により出勤者の削減に積極的に取り組むとともに、在宅勤務の利用が困難な場合においては、フレックスタイム制等の活用により接触機会を低減する。発熱がなくともせき等の風邪症状がある場合は出勤を控えるなど、感染予防対策の徹底を図る。

備蓄物資の確保等

感染再拡大や複合災害に適切に対応するため、必要な備蓄物資の在庫数量・必要数量を把握の上確保するとともに、市民への備蓄品の確保を呼びかける。
また、災害時の避難所運営においても、3密を避けた避難スペースの確保をはじめ感染予防の徹底を図る。

お問い合わせ先

危機管理室危機対応担当