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科学的データに基づく健康施策のより一層の推進に取り組みます  ~WHO神戸センター・JAGES・神戸市~ コロナによる健康二次被害の評価と施策につなぐプロジェクト開始

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記者資料提供(2023年10月11日)
健康局健康企画課
 神戸市では、2020年度より医療・介護のレセプトデータや健診データを連結・匿名化した「ヘルスケアデータ連携システム」を整備し、科学的データに基づく健康施策の推進を図ってきました。学術機関による研究の支援を行い、複数の研究が進められていますが、研究期間が長期であるため、現時点では直接市民へフィードバックされるような成果は出ていないという課題がありました。
 今後は市としての重点課題を学術機関に提示し、市民還元の可能性が高い提案に対してのみデータ提供を行うこととしました。そのうえで、定期的に研究状況の報告を受け、そのつど施策に反映させるとともに、研究成果を市民にわかりやすく公表するなど、迅速に市民へ還元できる仕組みに変更しました。その第一弾として、下記のプロジェクトを実施します。

プロジェクト概要

新型コロナウイルス感染症の流行により、日常の生活様式の変化が余儀なくされ、外出機会の減少等による健康二次被害が明らかになりつつあります。本プロジェクトでは、「ヘルスケアデータ連携システム」のデータと、「市民の健康とくらしに関する調査」(※)の結果を活用し、コロナにおける生活様式の変化と、その変化が健康に与えた影響を明らかにするための分析を行います。分析結果は迅速に健康相談・健康教育などの保健事業に活用するとともに、市民の健康リスク低減に向けた施策の実施を目指します。

※「市民の健康とくらしに関する調査」(2018年に引き続き実施)
・対象者:市内在住の20歳以上65歳未満の方の中から抽出した15,000人
・内 容:生活習慣や医療受診・社会経済状況、健康状態や健康の社会的決定要因等
・開始時期:2023年10月下旬頃
(詳細は市ホームページをご覧ください。)

実施体制

調査・分析を行うにあたっては、WHO神戸センターの協力のもと、神戸市とJAGES機構が協同で調査を行うほか、神戸市が保有する市民の医療・健康データを活用し、JAGES機構がデータ分析を行います。

分析内容

  • 生活習慣や健康行動の変化
  • 健康状態の変化
  • 人と人のつながりへの影響
  • 健診受診や予防接種状況等の変化
  • 新規要介護認定状況の推移と関連要因 等

実施期間

2023年10月~2025年12月(予定)

参考1 WHO神戸センター・JAGES機構

  • WHO健康開発総合研究センター(WHO神戸センター)

WHO本部直轄のグローバルな研究機関として、人口高齢化を踏まえながら、すべての人が適切な保健医療サービスを支払い可能な費用で受けられる「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ」を推進するための政策研究、および災害・健康危機に関する研究の実施と情報提供をしています。
【WHO神戸センターHP】https://extranet.who.int/kobe_centre/ja 

  • 一般社団法人日本老年学的評価研究(JAGES)機構 

JAGESは、健康長寿社会を目指す学術研究プロジェクトとして活動してきました。その成果を基に、学術的視点から健康長寿社会に貢献する目的で(一社)日本老年学的評価研究機構(JAGES機構)が設立されました。JAGES機構は、誰もが地域で共生できる、ソーシャルキャピタルが豊かな健康長寿社会の実現を目指しています。
【JAGES機構HP】https://www.jages.net/kenkyukikou/ 

参考2 神戸市から提供する市民の医療・健康データ

JAGES機構が行う研究へのデータ提供については、神戸市保健事業に係る研究倫理審査会の承認を得た上で、氏名や住所等の個人を特定できる情報を削除し提供します。研究概要および神戸市から提供するデータの詳細は情報公開文書をご覧ください。

参考3 関連URL

  • ヘルスケアデータ連携システム及び、市民の医療・健康データの提供に関する個人情報保護
 
 
  • 市民の健康とくらしに関する調査
 
 
  • 本プロジェクトで実施する研究に関する情報公開文書
 
 
  • ​​​​神戸市保健事業に係る研究倫理審査委員会