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記者資料提供(2025年5月28日)
地方独立行政法人神戸市民病院機構
神戸市民病院機構における医療事故の公表に関する指針に該当する事案(医療側に過失が認められるレベルA以上の事案等)は以下のとおりです。
レベル |
件 数 |
態 様 |
A |
1 |
予期しなかった、もしくは予期していたものを上回る濃厚な処置や治療の必要性が生じた場合 |
B |
0 |
予期しなかった、もしくは予期していたものを上回る永続的な障害や後遺症が残り、有意な機能障害を伴う場合 |
C |
0 |
事故が死因となる場合(原疾患の自然経過によるものを除く) |
(1)レベル:A
(2)患者情報:神戸市外在住 80歳代 女性
(3)発生年月:2024年4月
(4)発生場所:神戸市立医療センター中央市民病院
(5)発生状況と経緯:
2024年4月、胸部不快感を主訴に当院紹介受診された。狭心症が疑われたため緊急入院し、左冠動脈に対して緊急カテーテル治療を行った。その際にカテーテルを抜去する器具(エクスチェンジデバイス)を使用した。
退院3日後、再度胸部症状で当院入院。冠動脈造影検査を施行し、血管内エコー等で観察したところ、左冠動脈に異物らしきものが見受けられた。吸引等を行ったが異物は吸引できなかった。患者は慢性腎不全があり長時間治療を行うリスクの方が高いと判断し異物を残したまま治療を終えた。
その後の調査や個別の事例検討会を経て、異物がエクスチェンジデバイスの先端についている鞘の可能性が高いことが分かった。患者へ連絡し再度カテーテル治療で取り出したいと申し出たが、患者自身が短期間にカテーテル治療を繰り返していることにより希望されず経過観察となった。
2024年8月、胸痛を主訴に他院を受診され、緊急カテーテル治療が施行されエクスチェンジデバイスの鞘が回収された。
(6)対応・処置:
担当医師から患者本人・患者家族に対し経緯の説明と謝罪を行った。
(7)今後の対策:
・カテーテルを使用する医師を対象にした使用方法に関する講習会の実施
・カテーテルの使用方法や注意事項の関係者への周知徹底
・PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)への改善要望書の提出
公表に当たっては患者さん及びご家族が特定・識別されないよう、個人情報の保護に最大限の配慮を行いつつ、事案の内容について一定の範囲で公表を行っています。
神戸市民病院機構における医療事故の公表に関する指針は、神戸市民病院機構のホームページをご覧ください。
<公表に関する指針>