ホーム > 文化・スポーツ > 文化財・民俗芸能 > 神戸の土木遺産と歴史 > 神戸市内の土木遺産の紹介 > 奥平野浄水場(旧)急速ろ過場(おくひらのじょうすいじょう(きゅう)きゅうそくろかじょう)
最終更新日:2025年8月15日
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『京都の蹴上浄水場に次ぐ日本で最初期の急速ろ過施設。』
竣工 | 大正6年(1917年) |
所在地 | 神戸市兵庫区 |
用途 | 急速ろ過施設 |
登録 (登録年) |
神戸市建築文化賞 建築再生賞 BELCA賞 ベストリフォーム・ビルディング部門(1996) 国登録有形文化財(1998) 神戸市景観形成重要建築物 |
奥平野浄水場(旧)急速ろ過場は、京都の蹴上浄水場に次ぐ日本で最初期の急速ろ過施設です。
建屋は煉瓦造のタイル張で、屋根は天然スレート葺となっています。
半円アーチの窓が連続する2階部分は、大正中期らしいデザインであり、両脇を固める半円ドーム付の円塔は、神戸の異人館を思わせる、いかにも西洋的なデザインです。
奥平野浄水場は、奥平野村の東端千鳥ヶ滝を中にはさむ区域で濾水池、配水池、量水池、集合井等を備えます。
23万5000人に対する給水能力をもたせるのが当面の計画であり、さらに将来33万人まで拡張の余地があるように準備されました。
水源を布引谷と烏原谷とにとり、市街地低区全般に対する給水の基地として整備されました。その後浄水場は増強され、大正になって急速ろ過場と浄水池を整備し設備を整えました。
奥平野浄水場(旧)急速ろ過場は、日本建築学会によって、特に保存すべき重要な近代建築物としてリストアップされています。
設計は、神戸地方裁判所などの設計を手がけた建築家・河合浩蔵です。