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最終更新日:2022年9月6日
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目次
今年(令和4年度)もコロナ禍の夏となります。コロナ禍では、マスク着用により熱がこもりやすくなるなど、熱中症のリスクが高まります。感染症予防と合わせて、熱中症対策を行うことが大切です。
《コロナ禍の熱中症予防ポイントのおさらい》
暑い環境の中で、体内の水分や塩分バランスが崩れたり、体温の調整機能がうまく働かないことにより発症します。症状が重くなると生命へ危険が及ぶこともあります。特に高齢者、乳幼児、高温下での労働、運動時に発症しやすく注意が必要です。
熱中症は、例年梅雨入り前の5月頃から発生し、梅雨明けの7月下旬から8月上旬に多発する傾向があります。
令和3年中(4月下旬から10月まで)は神戸市内で529名の方が熱中症により救急搬送されました。
【熱中症の症状】
軽度 | めまい、立ちくらみ、筋肉痛、汗が止まらない |
中度 | 頭痛、吐き気、体がだるい、虚脱感 |
重度 | 意識がない、けいれん、体温が高い、まっすぐに歩けない、走れない |
【熱中症が疑われた時の対応】
【熱中症になりやすい人】
高齢者、乳幼児、肥満の人、体調の悪い人、暑さに慣れていない人、など
熱中症は予防が可能です!
節電を意識しすぎるあまり、冷房を我慢するなどして健康を害することのないようにご注意ください。
一人ひとりが、周囲の人に気を配り、熱中症の予防を呼びかけ合うことで、熱中症の発生を防ぐことができます。特に高齢者、障がいのある人や子どもについては、熱中症にかかりやすいため、特に注意しましょう。
1:こまめな水分補給 |
のどの渇きを感じていなくてもこまめに水分を補給しましょう。 就寝前・起床時には、コップ1杯の水を飲みましょう。 たくさん汗をかいた時は、経口補水液*1、スポーツ飲料などが効果的です。 *1:水に食塩とブドウ糖を溶かしたもの。注意:水分及び電解質の補給を目的として調製された清涼飲料水を、健康な方が脱水予防等のためとして短時間に大量に摂取した場合、ナトリウム過剰摂取等による健康リスクが生じるおそれがありますので気をつけましょう。 注意:炭酸飲料や乳酸菌飲料、果汁飲料、スポーツ飲料等の酸性の飲み物を、水筒・やかんなどの金属製の容器に長時間保管することにより、金属が液体中に溶出し、食中毒の原因となる場合がありますので気をつけましょう。 |
2:涼しい服装を心がける |
通気性が良い、吸湿・速乾素材の衣服の利用も効果的です。 えり元など詰まった衣服は熱や汗が逃げにくくなります。えり元を広げたり、上着のすそを出すなどして、衣服をゆるめると効果的です。 |
3:暑さを避ける |
エアコンの設定温度に頼りすぎず、室内の温度や湿度を測りましょう。室温の目安は28℃です。冷房時の外気温や立地や建物の状況によって室温は変化しますので注意しましょう。 室温が低くすぎても(24℃を下回る)、外気温と室温の差が大きいと部屋に出入りする際に体の負担になりますので、気をつけましょう。 窓から入る太陽光は日射遮断フィルムやカーテン等で遮断し、扇風機を一緒に使いながらエアコンを効果的に使い温度調節をしましょう。 |
4:その他の注意 |
外出時には、日傘・帽子使用しましょう。 白色系を選ぶと、輻射熱を吸収しにくくなり効果的です。 天気のよい日は、昼下がりの外出はできるだけ控えましょう。 栄養や睡眠を十分にとり、体調の悪い時は無理をしないよう注意しましょう。 |
5:小さお子さんの注意点 |
子どもは体温調節機能が十分に発達していないため、熱中症のリスクが高まります。
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6:高齢の方の注意点 |
高齢の方は暑さを感じにくくなり体温調整機能が低下するため、室内にいても熱中症の危険があります。
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人間の熱バランスに影響の大きい「気温、湿度、輻射熱」の3つの要素を取り入れた温度の指標です。同じ気温でも湿度などにより暑さ指数が高い日の方が熱中症の症状が出やすくなることがわかっています。
※令和3年度は、下記リンクより、中央区三宮町1丁目(三宮プラッツから京町筋交差点を撮影)における、リアルタイムの熱画像と暑さ指数を公開していました。
公開WEBサイト「神戸市高専/神戸市 屋外公共空間での異常高温対策」(外部リンク)
環境省と気象庁が連携し、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された日の前日夕方又は当日早朝に都道府県ごとに発表されます。発表されている日には、熱中症にかかる危険性がとても高いので、いつも以上に積極的に熱中症予防につとめましょう。
【発表の基準と方法】
発表には熱中症との相関が高い「暑さ指数」を用います。暑さ指数の値が33以上と予測された場合、気象庁の府県予報区等を単位として発表します。また、発表内容には、暑さ指数の予測値や予想最高気温の値だけでなく、具体的に取るべき熱中症予防行動も含まれていることが特徴です。
環境省「熱中症予防情報サイト」において暑さ指数の予測値・実況値や、熱中症警戒アラート発表状況について知ることができます。また、メール配信サービスやLINE通知などで確認することも可能です。
熱中症アラートリーフレット(PDF:1,541KB)
環境省熱中症予防情報サイト:パソコン(外部リンク)
環境省熱中症予防情報サイト:携帯(外部リンク)
熱中症は梅雨の合間に突然気温が上がった日や、梅雨明け後に急に蒸し暑くなった日にもよく起こります。このような時、体はまだ暑さに慣れていないので、熱中症が起こりやすいのです。暑い日が続くと、体がしだいに暑さに慣れて(暑熱順化)、暑さに強くなります。この慣れは、発汗量や皮膚血流量の増加、汗に含まれる塩分濃度の低下、血液量の増加、心拍数の減少等として現れますが、こうした暑さに対する体の適応は気候の変化より遅れて起こります。
暑熱順化は「やや暑い環境」において「ややきつい」と感じる強度で、毎日30分程度の運動(ウォーキング等)を継続することで獲得できます。実験的には暑熱順化は運動開始数日後から起こり、2週間程度で完成するといわれています。そのため、日頃からウォーキング等で汗をかく習慣を身につけて暑熱順化していれば、夏の暑さにも対抗しやすくなり、熱中症にもかかりにくくなります。じっとしていれば、汗をかかないような季節からでも、少し早足でウォーキングし、汗をかく機会を増やしていれば、夏の暑さに負けない体をより早く準備できることになります。また生活習慣病の予防効果も期待できます。(出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル2018」)
【暑熱順化を実施する際は以下の点に注意しましょう】
(注意)暑熱順化のための運動はあくまでも本格的に暑くなる前の熱中症予防です。
運動直後30分以内に糖質とタンパク質を含んだ食品(例えば牛乳1~2杯)を補給することで、血液量を増加し、熱放散能力を改善することが報告されています。(出典:環境省「熱中症環境保健マニュアル2018」)
暑熱順化をより効果的にするために、本格的な暑さになるまで、1日1回汗をかく運動をして、運動後に牛乳を飲みましょう。過去10年の熱中症搬送件数
月別救急搬送状況
年齢別救急搬送状況
傷病程度別救急搬送状況
屋内・屋外別救急搬送状況
チラシ「今年の夏の熱中症予防 マスク必要ない時は外して」(PDF:1,700KB)
新型コロナウイルス感染症予防とあわせて夏の熱中症予防を!(こども向け)(ちらし)(PDF:117KB)
リーフレット「熱中症のことしっていますか?(高齢者向け)」(PDF:850KB)
リーフレット「熱中症のことをしっていますか?(こども向け)」(PDF:830KB)
熱中症啓発ポスター(全12種)(PDF:11,865KB)