最終更新日:2025年5月26日
ページID:79560
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司会:
それでは、5月2回目の定例会見を始めさせていただきます。
市長、よろしくお願いします。
久元市長:
よろしくお願いいたします。
今日お話を申し上げたい案件は3件です。神戸空港が国際化をして一月が経過いたしましたのでその状況、もう1つは、いわゆるトランプ関税についての不安が高まっているということで、神戸市として取りあえずの経済対策の、言わば第1弾ということで、補正予算を編成することといたしました。それから、3番目は、新たなレジャーコンテンツ、それから森林保全という両方の目的を持った施策として、六甲山系にマウンテンバイクコースを整備したい、この3件につきましてお話を申し上げたいと思います。
1件目ですけれども、4月18日に第2ターミナルがオープンし、国際チャーター便が運航を開始いたしました。約1か月余りがたったわけですけれども、5月17日までの1か月の状況につきまして御説明を申し上げたいと思います。
現在運行しているエアラインは、大韓航空、吉祥航空、スターラックス航空、エバー航空ということですけれども、この1か月、4月18日から5月17日までの時点で、ソウルとの間で週14往復、南京との間で週7往復、こういうような形で、1か月で175便の国際チャーター便が定期便に近い形での運航が行われました。それとは別に、ベトナムとはチャーター便として4月30日、5月4日のゴールデンウィーク中での運航がなされました。この1か月で175便が運航され、搭乗率は約82%ということになっております。たくさんの方に御利用をいただいているということを感じておりまして、大変ありがたいことだと思っております。
空港の運営は、関西エアポート神戸株式会社が行っていただいているわけですが、全体として、大きなトラブルもなく、おかげさまで順調に神戸空港の国際化をスタートできたというふうに考えております。各種の手続もおおむね20分ほどということで、非常にスムーズに出入国が完了しているというふうに思います。
空港サービスですけれども、1つは、4月18日に免税店がオープンをいたしました。ここでは、神戸のスイーツあるいは日本酒などの土産品のほか、化粧品、たばこなどを販売しておりまして、非常に好調だというふうに承知をしております。
それから、手荷物預かり、それから配送サービス、これはぜひ、スムーズな空港からの移動ということから考えたときに、手ぶらで神戸を楽しんでいただきたいというような願いも込めましてスタートをいたしました。現在の状況が物すごく利用されているということではないと思いますけれども、4月18日からこれは5月18日までの実績ですが、神戸空港からの宅配は45件、神戸空港での引渡しが26件、手荷物の預かりが59件というふうになっております。手荷物預かりサービスについては、今後さらに周知を図っていく、より多く利用していただきたいというふうに考えております。
神戸空港のアクセス数ですけれども、改めて説明をさせていただきますと、まず、このマリンエアシャトルについては2つのルートがありまして、新神戸からの神戸空港への直行便です。もう1つは、新神戸、それから三宮からポートアイランドに行って、北埠頭、中埠頭、港湾短大前を停車し、そして神戸空港、そして第2ターミナルに、こういう便です。三宮から神戸空港までのアクセスは約22分、それから、新神戸駅からの直通ルート、これは約21分ということで、20分超ぐらいで神戸空港にバスでアクセスができます。ポートライナーのラッシュの緩和ということもこのバスの運行の大きな目的でして、このラッシュ時には、ここは7時半から8時半まで10便を運行しておりまして、ラッシュ時には5分から10分間隔で運行をされております。この便はトランクルームも利用可能でして、リムジンタイプのシートで快適に移動することができるということですね。新神戸駅から神戸空港への運賃が340円ということで、ポートライナーよりも低価格で御利用いただけます。
もう1つは、ポートアイランド行きの路線バスですけれども、さらなる利便向上を図るために、社会実験としての運行バスの停留所、阪急神戸三宮駅のところに停留所があったわけですけれども、これを4月からミントの前に移動することといたしました。これで乗換えがスムーズにできるようになったわけです。6時半から9時までの間には、中央市民病院行き、こども病院行き、コンテナターミナル行きの乗り場を移設いたしました。ここの18便が三宮駅ターミナル前からポートアイランドのほうに運行するということができるようになっております。あわせて、定期所有者の方への共通乗車証も発行をいたしまして、定期を持っている方が、このバスを運行してポートアイランドのほうにということができるようになっております。
このバスの利用はおかげさまで広がっておりまして、先ほど申し上げましたけど、マリンエアシャトル、これは新神戸、三宮、神戸空港に行く乗車率、これは国際化前の43%から50%に上昇しております。先ほど申し上げましたポートアイランド行きの路線バスの社会実験、これは56%から70%に上昇しているということで、バスの利用も進んできているというふうに考えております。
今後とも、ポートライナーのラッシュの緩和のために、ポートライナーは、これまでも申し上げておりますように、全体としては輸送力が足りているわけですけれども、ラッシュ時の対応が非常に重要で、引き続きこのバスの利用をしていただくための対応を進めていきたいというふうに考えております。1点目は以上のとおりです。
2点目が、経済対策に係る5月補正予算ですけれども、米国の関税措置、いわゆるトランプ関税について、神戸市としても対応しようということで、事業者の皆さんからの相談を受けるために、神戸市と商工会議所で総合相談窓口を設置いたしました。現時点での相談事例というのはほとんどありません。具体的にどういうことを相談しようかということについての数字(売上利益の減少、顧客数の減少など)がまだないのではないかというふうに思いますが、しかし、広く報道されておりますように、業績予想を下方修正する企業も出てきておりまして、神戸経済に対する影響ということはやはり我々としてもしっかりと考えていかなければいけないと考えております。
このトランプ関税については当然政府の対策がございます。政府としてどういう対応をされるのかということは、しっかりこれはウォッチし、情報収集し、経済対策が取られる場合には、これを取り込む形での対策ということが重要ですが、まだその内容は、方向性も明らかではありません。そういうことで、神戸市は今後の国の対応の想定をまだできないわけですけれども、対策を取られるであろうという前提の下に、今現時点で考えられる対応をする必要があるのではないか。それは、やはりどういう状況が起きるのかということは分かりませんが、経営環境が悪化する可能性もありますから、それに対する備え、言わばセーフティネットを整えるということが重要ではないかという観点からの補正予算です。
そこで、まず考えられるのは、やはり小規模事業者に対する措置ですね。小規模事業者への資金繰り支援を7月から拡充いたします。中小企業融資制度、これは県市協調で設けておりまして、県のほうの対応も検討されているというふうに思いますが、神戸市が独自に行っている「こうべおうえん」という制度融資があります。これを拡充いたします。貸付け限度額400万円を1,000万円に拡大する。信用保証協会の保証がつくわけですけれども、信用保証協会に対して保証料を支払う必要があります。この保証料の補助を現在2分の1ということで行っているわけですけれども、これを神戸市としては全額保証料を補助するということで、保証料の負担をなくすという対応をします。この5月の補正予算については、1億円の措置を、1億円を計上するということにさせていただきたいと考えております。さらに、この米国の関税措置による影響というものがどういうような影響が出てくるのかということをタイムリーに把握するための調査費の予算も、500万円ですけれども、計上をしていきたいと思っております。2点目は以上です。
3点目は、この六甲山系に新たなマウンテンバイクをつくっていこうと考えております。神戸で登山を楽しんでいただく、神戸で山歩きを楽しんでいただくというこの取組を進めてきました。もともと神戸は登山文化が、神戸が開港してから欧米人がもたらしたという説もありますけれども、根づいてきたわけです。この神戸っ子の登山というのは今でも盛んです。この登山という観光が根づいている神戸で、登山にもっと親しんでいただく。そして、インバウンドの方も含めて、神戸での登山をもっともっと楽しんでいただくことができれば神戸の観光振興にも資するのではないかということで、神戸登山プロジェクトを進めてきました。
トレイルステーション神戸ですね。新神戸駅。これもよく利用されておりますし、登山サポート店も設けて、ちょっとここへ荷物を置いたり、一息つくという場所ですね。あと、登山休憩キャビン、これも2か所を整備いたしました。企業から様々な協賛もいただいたり、あるいは企業の皆さんが実際に活動をしていただいたりするという協力もいただきながら、登山道や案内板の整備も行ってきたわけです。それから、山沿いの老朽家屋、大変廃墟化した建物、これを除去するという取組も行ってきました。それから、登山用GPS地図アプリなどの活用も進めてきたわけです。
こういう取組によりまして神戸の登山プロジェクトが進められてきたわけですけれども、併せて、六甲山系ではアクティビティーが盛んです。盛んにこのアクティビティーが行われているところで、神戸市としても、そういう山の中でのアクティビティーをさらに盛んにする上で、例えば神戸市立の少年自然の家のリニューアル、あるいは六甲山牧場やアスレチックパークといった、そういう整備、あるいは整備の支援を行って、このアクティビティーをさらに盛んにしようという、そういう取組を進めてきたわけです。
そして、この新しいアクティビティーとして今注目されているのがマウンテンバイクです。このマウンテンバイクは、レジャーのコンテンツでもあり、併せて森林保全にもつなげていこうという両方の狙いを持って、マウンテンバイクの普及というものをこれから進めていきたいと考えております。
実はこれはモデルがありまして、それは海外の事例、バンクーバーです。バンクーバーは、港町で山が海に近いという神戸と割と近い雰囲気があります。このバンクーバーは、マウンテンバイクの1つのモデルというふうに関係者の間では考えられてきました。地元のマウンテンバイクNPOがあり、コースの整備だとか維持管理が進められています。バンクーバーの特徴は、単にマウンテンバイクを楽しむということだけではなくて、自分たちがこのマウンテンバイクのコースを整備する、そして、併せて、この周辺の森を手入れして光が差すようにする、明るい森にする、そういう森林保全の取組をしているということですね。周辺の木々を間伐したり、草を刈り取るということで、健全な樹木の生育を図っていくと。森林の保全もつなげていくということ、そういうことが行われております。企業からも、あるいは市民からも盛んに寄附が行われている。そして、ハイカーとマウンテンバイクの愛好家との間での共存も図られている。これを参考にしながら、神戸市としては、このマウンテンバイクを親しんでいただく取組を、まずスタートさせよう、始動させようというふうに考えました。
そこで、まず第1弾として整備をするのが、森林植物園の中にある学習の森に、マウンテンバイクのコースをつくるということです。これを、整備を完了いたしまして、そして、5月31日にこれをオープンする。Mountain Bike Forest KOBE、略称をモビコというふうに、取りあえず名前をつけましたけれども、これを、整備が終わりまして、これをオープンするというふうにいたします。この整備、そして管理も、ここは森林植物園ですけれども、このコースについては、神戸エリアマウンテンバイク協会というNPOが自ら管理を行うということで、この森林植物園の指定管理者である神戸市の公園緑化協会から委託を受ける形で、このコースの管理を行っていただきます。今回のコースについては、企業からも寄附を、協賛をいただくことができたということもありがたく感じています。コースは9時から、前のページですけれども、9時から17時まで、5月31日にオープン式典を行いまして、その後利用していただけるようになるわけですが、利用料は無料です。
学習の森のトレイルは、この整備の内容ですが、駐車場と、それから、こういうイメージのステーションを整備いたしまして、そして、この初級コースは、この辺りのエリアに整備をいたしました。内容としては、気軽にマウンテンバイクを楽しんでいただけるような内容で、まずはこの初級コースの425メートルですね。これを整備いたします。そして、これをまず皮切りにいたしまして、今後はよりレベルが高い中級コースをその西側に整備し、さらにこの上級コースを整備します。こういうふうに計画的にマウンテンバイクのコースの整備を図っていきたいと考えております。
スケジュールですが、5月31日にこの初級コースをオープンし、秋頃には、先ほどのステーションでレンタルバイクサービスを開始する。そして、2026年春頃には、先ほど申し上げた中級コース、そして、さらにその翌年、2027年度に上級コース、さらには、この練習場の整備を図っていきたいと思っています。
まず、この森林植物園の中でこういうのを整備いたしまして、将来的には、例えば民有林でも、土地所有者の方の了解が得られるのであれば、こういうコースの整備も構想できるのではないだろうかというふうに思います。このマウンテンバイクは大変地球環境にも優しいレジャーでして、併せて先ほど、つい先日、森の未来都市推進本部をつくりまして、幅広い見地からの森林の保全、活用、そして緑を増やす、土地の緑を増やすというふうな方向性をお示しいたしましたけれども、そういう方向性にもこのマウンテンバイクは資する。森林保全の取組に多くの方々に参画をしていただいて、残念ながら鬱蒼とし、暗い森になっているこの神戸の森を、より光が、太陽が地表まで届くような明るい森、かつてあったような姿に再生をしていくと。そういう一助にもできればというふうに考えております。
最後に動画を作りましたので、初級コースにおけるデモ走行、また、著名ライダーでいらっしゃいます末政実緒さんによるデモ走行などをご覧いただけたらと思います。
(動画上映)
記者:
神戸空港国際化1か月につきまして、3点お伺いできたらと考えております。まず1点目は、先ほどまさに冒頭のところで利用状況、この1か月の利用状況を御紹介いただきましたけれども、改めまして、この利用状況に対する市長の評価についてお聞かせいただけますでしょうか。
久元市長:
順調にスタートができたというふうに思っています。とにかく神戸にとりましては、これは設置主体であります神戸市にとりましても、それから、運営をお願いしております関西エアポート神戸さんにいたしましても、また、様々な入出国の手続を行っていただいている国の行政機関にとりましても、神戸では初めての経験でしたので、やはり緊張感を持ってこれをスタートさせようという思いを持っておりましたけれども、おかげさまでこの1か月を見たところでは、まず、スムーズに運航されていると。そして、かなりたくさんの方に利用をいただいていると。搭乗率82%ということでありますから、かなり多くの方に利用されました。まずは全体として、神戸空港の国際化は順調なスタートということができたのではないかというふうに考えています。
記者:
2点目なんですけれども、国際化と同時に第2ターミナルビルが開業されました。もともとスポットのチャーターを当初は想定されていたということもあって、それが先ほど、今日市長からもありましたけど、定期便に近い形の運用がなされているということで、実際どうでしょう、この第2ターミナルの開業1か月を迎えたわけですけれども、現状をどのように評価されているのかというところと、あと、利便性であるとか快適性を高めるために、さらなる、例えば投資であるとか、そういった必要性について、どのように認識されていますでしょうか。
久元市長:
当初想定した以上の成果と申し上げていいかもしれませんが、定期便に近いような形でのプログラム・チャーター便の運航がスタートし、これが順調に運航されているということですが、もともとのこのチャーター便であるプライベートジェットの利用も、もちろんその利用もありまして、これもよく利用されているというふうに思います。第2ターミナルについては割合に明るい、外から光が差し込む。そして、そんなに長い時間帯在していただくわけではありませんが、快適に時間を過ごしていただくということで免税店も整備をするということですね。ターミナルの利用ということから見ても順調だというふうに思います。今すぐ何か新たな投資を考えているわけではありません。むしろ、我々がやらないといけないのは、次は、こういうふうに国際チャーター便は順調にスタートいたしましたから、2030年の国際定期便の就航に向けた新たなターミナルの検討ということ。これに今年度は入っていかなければいけないというふうに思います。
記者:
分かりました。最後1点、先ほどバスの利用が広がっているという御紹介をいただきましたけれども、これはもう念のため確認なんですけれども、こういう形で空港アクセスバス、ポートアイランド行路線バスともに乗車率が上がっているということですので、当初懸念されたポートライナーの混雑の悪化というか、激化というのは、特に現時点では見られていないという理解でよろしいでしょうか。
久元市長:
悪化はしていないというふうに思います。ただ、これは国際便の就航と関係なく、これまでも混雑していましたので、その混雑状況が、とにかくこの国際化によって悪化させないということ、これを至上命題にしてきましたけど、そういうことから言えば、我々が取っている措置というのは一定の効果はあるというふうに思います。ここは、今後の利用状況、バスの利用状況、それからポートライナーの混雑状況というのをしっかりとモニターして、悪化するようであれば、新たな対応ということも迅速に考えて実行に移していくということが大事というふうに思います。
記者:
補正予算のほうで、関税の影響調査というのがあると思うんですけれど、これ、具体的にどういった対象で、手法など、既に決まっていましたら教えていただけますでしょうか。
職員:
調査の関係でございますけれども、製造の関係(製造業に該当する市内事業者)で調査を予定しております。製造の関係(製造業に該当する市内事業者)1,500社から2,000社の企業さんを対象に調査させていただくと。1,500から2,000ですので、悉皆ではございませんで、抽出の調査でございます。
調査項目としましては、輸出の状況とか関税の措置による影響の見込み等々調査しまして、今後の施策に役立てたいと、このように考えてございます。
記者:
続いて、マウンテンバイクコースのほうなんですけれども、まず、神戸にマウンテンバイクのコースって、ほかにあるんでしょうか。
職員:
初めてです。民間の施設が山上に一時期はございましたけれども、今は閉まっておりますので、現時点では初めてということになります。
記者:
このコースなんですけど、無料ということなんですが、これは、なぜ無料で使えるんでしょうか。
久元市長:
なぜ無料にするか。難しい質問ですね。なぜ有料にするのかという質問はありましたけど。
記者:
一定に料金は取ってもいいのかなとも思ったんですけれども、そこは、あえて無料にされている理由などはあるんでしょうか。
久元市長:
やっぱり、このマウンテンバイクの整備については、とにかくマウンテンバイクをぜひ進めようという熱心な方々が相当汗を流していただいたということと、それから、正直、この維持管理には600万程度の経費がかかるんですけれども、これはやはり先ほど申し上げた、マウンテンバイクを今後普及させていくということ。これは森林保全にもつながるし、市民の健康維持にもつながるし、今までなかなか人が立ち入ることがなかった山の中に人が入るということ。それから、ずっとこれが広がっていけば、インバウンドの集客にもつながると。非常に副次的な、あるいは中長期的な効果も見込まれるので、とにかくマウンテンバイクはそんなに知られているレジャーではありませんから、まずは親しんでいただきたい、知っていただきたい、楽しんでいただきたい。そういう思いで無料にいたしました。
記者:
六甲山、神戸でこういうマウンテンバイクのコースがあるところの魅力、例えば都市から近いとか、そういったのがあるのかなと思うんですけど、改めて。
久元市長:
まさに、市街地からすぐ近いところに六甲山というすばらしい観光地、保養地、また緑があってということなので、ぜひこの六甲山を楽しんでいただく新たな手段、方法ということを今回マウンテンバイクという形で具体化をしたいという思いです。これはやはり、ほかの都市との差別化を図っていくという意味があるのではないかなというふうに思います。京都、大阪、たくさんのインバウンドの方々が来られていますけれども、神戸もすごく最近増えていますね。増えていますけれども、我々の狙いとしては、できるだけ長い期間滞在をしていただく。そういうコンテンツをつくっていくという意味で、マウンテンバイクというのは未知の可能性があるのではないかというふうに期待をしております。
記者:
今のマウンテンバイクの件で追加でお伺いしたいんですけれども、NPOですとか業者による森林保全の活動というところも多分重点を置かれていると思うんですが、そのイメージがあまり具体的につかめなくて、例えば日にちを決めてやるのか、利用した人がその都度やるのか。無料だからこそ、その辺はどういうふうに対応されていくのかなというところが少し気になりました。
久元市長:
それはもうNPOの皆さんの主体的な意思によるというように思いますから、初めから神戸市、行政のほうで1週間に1回とか一月に1回とかということではなくて、それぞれ非常に熱心な皆さんばかりですからね。熱心な皆さんばかりなので、それぞれの発想あるいは判断でこのマウンテンバイクの整備、あるいは、すぐには無理かもしれませんが、マウンテンバイクの整備、ルートの周囲の森林の伐採、活用、下草刈りというようなことを期待しております。
記者:
引き続きマウンテンバイクのコースについてお伺いしたいんですが、神戸で唯一のコースということになるかと思うんですが、近隣の例えば県内であるとか近畿であるとかに競争相手になるようなコースは存在するのでしょうかということなんですけど。
久元市長:
競争相手になるようなところかどうか分かりませんが、例えば近くにあるのはネスタ神戸ですね、あれは三木市ですかね。ネスタ神戸には4キロがあります。しかしこれは利用料が中学生以上は4,390円で、小学生以下も3,290円プラス駐車料金1,500円ということですから、大分高いと言ったら怒られるかもしれませんが、こっちは無料ですので。
それから、箕面とどろみMTBフィールドというのがあって、これも会員制でこれは年に2,000円です。それから、ちょっと離れてますけど養父トレイルというのがあって、ここは400メートルで我がほうと近い距離ですが、ここは1日500円ぐらいです。これは競争相手と言えるかどうかちょっとよく分からないです。あまり競争ということを意識しないで、我々は我々の、たくさん意見をいただいていますから、その発想で地道にしっかりやっていくということかなと思います。
記者:
あとこれ、手ぶらで行っても自転車を借りてとめることができるというような仕組みにするのであれば、例えば、イベントの日には森林公園行きのバスが増発みたいなそういったことがこれから検討されるようなことはあるんでしょうかということです。
久元市長:
今のところはありませんが、それは状況を見てということではないかと思います。一応は駐車場も整備をしますから、車で来ていただく、車だけではなくてやはりバスで来ていただくということもあると思いますから、それは状況を見て考えたいと思います。
記者:
マウンテンバイクコースのことでお伺いしたいと思うんですけども、マウンテンバイクコースのある場所の規模感をお伺いしたいんですけど、例えば、何ヘクタールの土地を利用するとか、そういったことをお願いしたいのと、中級コース、上級コース、現時点でどれぐらいの長さの構想を計画しているのかとか、もしそういうことが現時点でお分かりであればお願いしたいと思います。
職員:
すいません、学習の森自体の何ヘクタールというのは今手持ちに持ち合わせていないので、また、後でちょっと回答させていただきますが、コースについては中級と上級と初級、全て足して最終的には約2キロぐらいのコースを予定しております。最大その延長だけではなくて、コースの中にちょっとアトラクションみたいなものも少しずつつくっていってコンテンツを増やしていこうと思っております。
久元市長:
アトラクションって何ですか。
職員:
コースがあるところの横に山の地形を生かしながら、ここだったらジャンプできそうだなというようなところがあれば、ジャンプ台みたいなものを設けて、というのをつくっていこうと。初級コースの横にも1個実はつくっておりまして、ぜひ見に来ていただけたらと思っています。
記者:
あとすいません、ちょっと使い方のことなんですけど、秋頃にレンタルバイクサービスを開始するということなんですが、今月末にオープンするときは持参しないといけないということになるのか、この秋頃からは手ぶらで来ても借りられることになるのかとか、そういった中級、上級も含めて、使い方の面をどうしていかれる予定なのかというのをお願いしたいと思います。
職員:
まずはコースがオープンしたということで、秋頃にレンタルバイクと、それからヘルメットとか防護器具、それをレンタルする体制を整えますので、そこからは手ぶらで来ていただいてもお遊びいただけるという体制を整えると。まずはコースだけがあって、もう既にマウンテンバイクを持っておられるユーザーの方は現地に行けば、そこでコースを楽しんでいただけると、そういうような形になります。
久元市長:
あれ車の後ろに簡単に積んでいる人いますよね。
職員:
そうですね、大きなバンであれば中に積んだり。車の上にアタッチをつけてマウンテンバイクを置いたりですとかというようなものもありますので。
記者:
引き続きマウンテンバイクの件で、最初が森林植物園の学習の森というポイントを選ばれた地理的な理由とか、何かこだわりございましたら教えてください。
久元市長:
実はマウンテンバイクを私もあんまり知らなかったんですけれども、2年ぐらい前ですかね、実際に森林植物園に行きまして、マウンテンバイクを私も借りて自分で乗ったことがあるんですけれど、やはり関係者や行政も、それからそういう民間の方や企業の方が一緒に集まる場所として、まず、森林植物園は神戸市が持つ公園ですから、1番まず、いろんな一種の試乗会みたいなものをやるにもやりやすかったということでスタートしまして、そこでここの森林植物園にいろいろとそのときも、私が行ったのは1回だけですけども、森林植物園でスタートするのが1番整備の面、神戸市がこれは管理しますからね、整備の面。そしてこれを整備して、これを管理していくという意味でもやりやすいのではないだろうかということで、それから、六甲山上とは違いましてちょっと離れているので、そんなに登山客というか、ハイカーの方がそんなに多いわけではありませんから、マウンテンバイクを楽しむ方と登山客との間の一種の共存というものも、森林植物園ということではやりやすいのではないかと私は思っていますけど、もしピントが外れてたら、いいですか。
職員:
市長のおっしゃったほぼそのとおりなんですけど、2年前に乗られたのは最初は再度公園。再度公園では既にユーザーがおられて、(登山客と)バッティングしないように朝早く楽しんでおられたと、そういうところがあって、少し近くの学習の森に目をつけまして、ちょっとうっそうとした状況でしたので、うまくここは森林保全に使えるんじゃないかということで学習の森を選定いたしました。
久元市長:
それは失礼いたしました。2年前なんでちょっと混同しておりました。神戸市が管理しているところなので、やりやすいと御理解いただければと思います。
記者:
度重なる質問で恐縮なんですが、まだ6月になってないことは承知ではあるんですが、現時点での市長のこの秋に行われる市長選挙に関するお考え、改めてお伺いさせてください。
久元市長:
まだ私自身が次の市長選挙に出馬するかしないかというのは、自分自身で決めているわけではありませんが、選挙の期日も10月26日と決まりまして、もうあと5か月余りということになったので、やはりしかるべき時期には決めなければいけないと従来から考えてきました。前回も6月までには、6月中には自分としては判断したいというふうに申し上げてきましたけれども、6月議会の日程が固まりまして、完全にこれは正式に決まったわけじゃないのかもしれませんが、今のところは5月26日に会議が開かれ、そして会議としては6月10日に閉会するということが決められています。やはり議員各位が本会議などで、委員会も含めて、ここに集まられるわけですから、やはり市民の皆様の代表である議員各位が集まられるこの期間に自分なりの考え方を、どういう形でお示しするのかは、あるいは表明するのかはまだ未定ですけれども、出馬する、しない、あるいはそれぞれの判断をした理由などについて説明をさせていただくということが適切ではないかというふうに考えています。いずれにいたしましても、6月10日までに自分なりの考え方は明らかにさせていただきたいというふうに思っています。
記者:
それは議会の場でということでしょうか。
久元市長:
それもまだ。いずれにしても、議会との間での相談が必要になりますから、今、私のほうから一方的に議会の場でというふうに申し上げるのは適切ではないのではないかと思います。いずれにしても、議会中に何らかの形で判断をお示ししたいというふうに思います。
記者:
承知いたしました。確認なんですが、出馬する、しないとおっしゃったので、6月10日までに示す考えとしては、立候補するかしないか、要は、する、しない、両方の可能性がまだあるということでよろしいですか。
久元市長:
そうです。まだ最終的に自分でどうするかということは決めてはいません。
記者:
今週の土曜日に神戸市中央区のタワーマンションのほうで初めての取組となります防災訓練があるというふうに伺いました。こういうタワーマンションでの防災訓練ということについて、画期的な取組だなと思うんですけれども、その辺、市長の受け止めのほうをお伺いしたいです。
久元市長:
マンションの防災訓練というのは、比較的小規模な中小のマンションでは行われておりますけれども、タワーマンションの防災訓練というのは、やはりなかなか、非常に規模が大きいということとか、タワーマンションの中での管理、あるいは居住者の間のコミュニケーションということから見てなかなか困難なところがあったと思うんですけれども、今回、具体的にどういう訓練をされるのかというのは承知しておりませんけれども、これは大変よいことだなというふうに思いますし、もし可能であれば、私どももその訓練の模様なども差し支えなければお聞かせいただいて、今後のタワーマンションにおける防災対策の在り方に活用させていただきたいというふうに思います。
記者:
そういったマンションのような拠点が防災の拠点とされるような傾向も全国的には見られますが、タワーマンションをはじめとするそういう場所が防災拠点となることについてはどのようにお考えですか。
久元市長:
具体的な事例についての情報を今、私は持ち合わせておりませんので、既に、あるタワーマンションが何らかの形で防災面でタワーマンションの中の居住者の方、今のお話では外の方に対する何らかの想定した対応ということを問われるように思いますけれども、そこは今後そういう動きを注視していきたいというふうに思います。
記者:
市外のお話で恐縮なんですけども、今、物価高騰対策の1つとして国会で議論されている消費税の減税に関して、夏の国政選挙でも争点の1つになると思うんですけども、この消費税の減税に関して市長としてどういった意見を持ちなのかお聞かせください。
久元市長:
消費税の減税は、これは物価高騰対策ということで各党がそれぞれ主張を展開しておられますので、まだ国会開会中ですから、国会の中でしっかりとそこの議論をしていただきたいと思いますが、地方自治体の立場で言うと、やはり、仮に消費税を、税率を下げるとか、あるいは食料品についてゼロにするとかなど、消費税の税率の変更を含めた減税を行う際には、やっぱり財源をしっかりと示していただくということをぜひお願いしたいと思います。消費税については社会保障の重要財源でもありますし、これは地方にも配分されておりますから、私たちといたしましても大変重大な関心があります。財源をしっかり、代替財源をしっかりお示ししていただきたいというのが大きなポイントです。
記者:
東京都のほうで、これも市外のことで恐縮なんですが、今回、水道料金を期間限定で無償化するという発表がありまして、神戸市さんをはじめ多くの自治体が値上げの方向に向かっている中で、市長も以前から、地方都市から見て東京都に財源が一極集中しているということで嘆いておられるようなことをおっしゃっていたように記憶しているんですが、今回の都の施策についてどのように評価されますでしょうか。
久元市長:
評価以前に、本当にお金があり余っているんだなということに尽きます。以上ですが。
記者:
ということは、特にそれを神戸市のほうで取り入れるとか、そういうことは全くなく、むしろ、その状況はおかしいというふうにお考えということですか。
久元市長:
いや、おかしいとは思いませんよ。それは東京都の判断ですから、おかしいとか、正しいとか、そのとおりだとかという立場にはありません。御質問をいただいたので、感想を申し上げるならば、とにかくお金があるんだなということに尽きるということだと思います。神戸市としては、東京都がやったからといって、これを参考にして水道料金の引下げということは今の時点では考えてはいませんし、考えられないというふうに思います。
やはり、今、大事なことは、目の前の状況をどう対応するのかということが大事ですけれども、いわゆる水道管、あるいはそれ以外の水道の施設の老朽化が進んでいます。これは、全ての自治体においてそれが進んでいるわけですね。これについての対応ということをしっかりやっていくということも大事で、私どもとしては、水道の老朽化対策、できるだけ迅速に古くなった水道管を取り替える、こういう対応を着実に、かつスピード感を持って進めていかなければなりませんし、その裏づけとなる財源というものもやはり確保しながら行っていくということが必要だというふうに思います。
―― 了 ――
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