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定例会見 2025年7月29日

最終更新日:2025年7月29日

ページID:80593

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会見資料はこちら(PDF:7,853KB)

ノエビアスタジアム神戸 観客席の空調改善に着手

司会:

 それでは、7月2回目の市長定例会見を始めたいと思います。

 市長、よろしくお願いいたします。

久元市長:

 よろしくお願いいたします。今日、私がお話を申し上げたい案件は3件です。1つはノエビアスタジアムの観客席、空調の改善に着手をします。2番目に地下鉄海岸線の各駅をまるごとミュージアムに、そういうコンセプトで、KOBE SUBWAY MUSEUM PROJECT、これをスタートさせます。3番目に、北神急行を市営化したのが2020年の6月1日ですが、そこから5年がたちましたので、この成果、あるいは今後に向けてのさらなる取組につきまして、この3点をお話し申し上げたいと思います。

 まず、ノエビアスタジアム神戸ですけれども、2001年11月にオープンをいたしまして、約3万人が収用するスタジアムです。自動開閉式の屋根が、これは全国でもそんなに多くはありません。自動開閉式の屋根がある全天候型のスタジアムです。そしてスタンドとピッチの距離が近いという特徴もあります。オープン以来、スポーツ・文化交流などで幅広く利用をされてきました。直近では、この7月12日にラグビーの国際親善試合、日本代表とウェールズの試合が開催をされておりました。それから、7月27日、おとといの日曜日、ヴィッセル神戸とFCバルセロナのフレンドリーマッチが開催をされました。私も観戦をさせていただきました。窓を開いた状態で試合が行われまして、もう耐えられないほど暑いということではなかったわけですけれども、やっぱり暑いことは暑いというふうに感じました。特に、もうここ近年、真夏の気温が相当上昇をしてきておりますから、やはり暑い夏でももう少し快適に楽しんでいただけるスタジアムにするということが必要ではないだろうかということで、次のスライドですが、これを改修いたします。2段階に分けて行いたいというふうに思っております。

 まず、第1段階は、この椅子の下に使われていない空調の設備があるんです。これは、オープンしたときにこれをつくったわけですけども、大分老朽化して、現在は使われていないんです。これを改修いたしまして、この空調機を取り替える作業、これにまず取り組みます。これは、今年の夏には残念ながら間に合わないわけで、来年の7月の供用を目指して、これから工事を進めます。これが第1段階です。

 第2段階といたしましては、もっとこれを抜本的にやり替える。空調のシステムの規模を大幅に拡大いたしまして、今のこの空調設備を全面的にやり替える、更新をいたします。そして、規模の拡大に伴いまして、現在はガスを使っているわけですけど、これを電気方式に変更する。これはヴィッセル神戸さんとも相談をしながら、また技術的な見地から庁内でも検討を加えた結果、こちらのほうがいいのではないか。電気方式に変更いたしまして、充電設備の規模を大幅に拡大いたしまして、空調の機能を大幅にアップいたします。これは2028年7月までに完了させる。

 いずれにいたしましても、第1期の改修、第2期の改修も真夏のシーズンが到来する前にこれを完成させる。こういうことで、ノエビアスタジアム、大変活用をされていますので、こういう空調を改修して、ヴィッセル神戸のホームグラウンドとして使われているわけですけれども、こういう改修をいたしまして、例えば大規模コンサートということをもっと誘致をするということ、これもヴィッセル神戸さん側といろいろと調整をしているところです。そして、こういう形でノエビアスタジアムがより有効活用されることになれば、地下鉄海岸線の活性化にもつながるのではないというふうに期待をしておりまして、この空調設備の改修、これから進めていきたいというふうに考えております。

KOBE SUBWAY MUSEUM PROJECT ~海岸線がまるごとミュージアムに!~

 2点目はこの地下鉄海岸線の活性化ということでは、話がつながる、共通するわけですけれども、地下鉄海岸線の各駅、これをミュージアムに見立てた取組をしたいと考えております。地下鉄海岸線に限らず、神戸市はまちなかアート、まちの中でアートを楽しむ、まちの中で様々なアートシーンをつくっていく。そこに神戸市に在住しているアーティストの皆さん、あるいは神戸に来られるアーティストの皆さんに参画をしていただいて、神戸をより盛り上げていただこうと、こういう取組を進めてきました。

 今年はKOBE国際音楽祭、国際フルートコンクールとを一緒に行う音楽祭を予定しておりますけども、まちなかコンサートの実施をすることにしております。それから、KOBEまちなかパフォーマンス、これは三宮プラッツなどでこれも頻繁に行われていますし、恐らくこれは日本では最大ではないかと思うんですが、ストリートピアノ、これは34か所ありまして、時々このストリートピアノを見に行くんですけれども、本当にプロのような方がピアノを弾いたり、それから小さな子供さんがお母さんと一緒にこの鍵盤を押して音の響きを楽しんでいる、そういう光景にも出会います。民間の皆さんのプロジェクトも進められておりまして、下町芸術祭、これはまさに海岸線の沿線です。それから、元町の高架下でのMOTOKOLOGY、それから六甲山上でのミーツ・アートといったいろんな形でこのまちなかでのアートが進められております。

 海岸線では、この海岸線の独特の魅力に引かれて、海岸線の沿線に移り住むアーティストの皆さんも増えています。神戸市も空き家活用などの支援を行いながら、こういう取組が進むように進めております。去年、新長田の震災復興事業、再開発事業が終結をいたしました。再開発事業が行われている東西のエリア周辺には、下町の雰囲気が残っておりまして、商店街、あるいは路地、そこには銭湯があったり、お好み屋さんがあったり、町中華のお店があったり、昔ながらの雰囲気が残っています。そういう中で、空き家も増えていますから、神戸市はこの空き家を活用して新しくビジネスを始めるという支援、シタマチスタートアップの事業も進めていまして、丸五Spice upが1つの例なんですけれども、新しいそういう交流の風景が生まれている。そういう中で、アーティストの皆さんも活動をしていただくということに、機会が増えています。

 そこで、この駒ヶ林、新長田を起点とする地下鉄海岸線の全部の駅をミュージアムに見立てて、そして若手アーティストの皆さんに作品をここで展示をしていただくと、こういう取組をスタートさせます。展示をするだけではなくて、この若手アーティストの皆さんの作品をここを通りがかった方が購入をするという取組、オンライン販売サイトを設けまして、ここで購入をすることができるようにいたします。新しいアートとの出会いということを考えたときには、定期的に作品を新しく入れ替える、おおむね2か月ぐらいの入替えをするということを予定しております。同じテーマで駅ごとに異なる作家の作品を展示したり、あるいはアートの愛好家の層をさらに広げるということを考えたときには、何らかのテーマ、猫、猫がいいかどうか分かりませんが、猫のようなテーマを設定して、猫という共通のテーマで作品を作っていただいて展示をするということがあるかもしれません。

 これが展示のイメージですけれども、海岸線のシンボルカラーのブルーをテーマにした展示ケースを設けまして、ここの中に、若手アーティストの皆さんの作品を展示して、展示作品の横にこの二次元のコードを置きまして、これを読み取っていただければ、作品の購入サイトにアクセスができる、こういう仕掛けです。販売価格帯は、大体10万円以下ぐらいがお手頃ではないかということで、その価格帯を中心に販売をする予定です。この若手アーティストの皆さんへの応援ということも兼ねたということです。

 これの整備スケジュールですが、8月1日にまずハーバーランド駅でスタートをいたします。そして、9月中に三宮・花時計前駅、旧居留地・大丸前駅、中央市場前、そして新長田、これを9月中にこの4駅、2025年度にハーバーランドも入れると5駅です。5駅に今年度中にこの展示スペースを整備いたします。そして、来年度は残りの5駅を整備いたしまして、2026年度に海岸線全部の駅に、このミュージアムの設置を行います。海岸線には、全ての駅にストリートピアノが入っております。今度は全ての駅にこういうミュージアムスペースができるということになります。

 作品を出品、展示をしていただくアーティストの皆さんは、神戸でこれから活躍を期待されるアーティストを選定いたします。アーティストの選定は、神戸市が委託をする神戸芸術振興協会にお願いをいたします。神戸芸術振興協会は、これまで様々なアートの取組を行っていただいておりまして、アーティストの皆さんにも幅広い人脈があるわけですから、この協会にお願いをしたいと思っておりますが、神戸や兵庫にゆかりのある若手アーティスト、主に40歳以下の皆さんを中心に選定していただいたらどうかというふうに考えております。例えば、先ほど申し上げた下町芸術祭、あるいは神戸アートマルシェという試みも最近行いましたが、こういうところで出展経験があるような若手アーティストさんを想定したいというふうに考えております。このアーティストの皆さんの作品の例を今、表示をさせていただきました。

 こういう形で、海岸線全駅からアートの魅力を発信いたしまして、若手アーティストを支える文化を神戸で育む。そして、海岸線の沿線の活性化。これはアートという視点で、海岸線の活性化に取り組んでいきたいというふうに考えております。

北神急行市営化5周年 ~ゆとりのある住環境を活かしたまちへ~

 3点目が、北神急行の市営化から5年余りがたちました。どういう成果が上がっているのか。市営化によって、神戸市は神戸市の北部の活性化を目的としてこのプロジェクトを実施したわけですけれども、この先に何があるのか、どういう方向で、どういう考え方で、神戸市北部地域の、特に神戸電鉄沿線の活性化を行おうとしているのかということを、方向性につきまして、この機会にお話をさせていただきたいと思います。

 神戸市の北部地域ですね。神戸市の北部地域と市街地を結ぶ。道路のネットワークも整備されておりますが、重要なのは地下鉄、そして電鉄ですね。具体的には神戸電鉄、そして、神戸電鉄と連結をする形で北神急行電鉄があり、そして、市営地下鉄西神・山手線とつながっていたわけです。そしてこれを、相当これは実は悩むところもありましたけれども、市営化をいたしました。その目的は、神戸の北部の地域の活性化につなげていきたい、そういう願いからでした。

 このエリアは、都心から非常に近いということで、それぞれの区域があり、そして、ゆとりのある住宅環境もあるし、有馬温泉という観光地もあるし、そして、田園・里山の風景が広がっている。非常に多面的な魅力があるエリアですね。このエリアの活性化をさらに進めるということで、5年前に北神急行を市営化したわけです。

 昔ありました北神急行電鉄の資産、債務を阪急電鉄グループから神戸市が譲受けをいたしました。198億で神戸市が譲受けをする一方で、約650億の残債のほうは引き継がない。これは神戸市にとりましては非常に大きな決断でありましたが、同時に阪急電鉄グループさんにとっても、非常に大きな決断であったと思います。この決断に当たっては、先日大変残念でしたけれどもお亡くなりになりました角和夫元会長に、大変な御決断をしていただきましたことを思い起こします。

 これによりまして、初乗り運賃がなくなりましたので、三宮から谷上まで、約11分の時間と距離で550円かかった。日本一高い運賃だと言われておりましたけれども、これが280円になったわけでございます。これが実現いたしましてから、5年余りが経過をいたしました。

 乗客数がどうなったのかというところです。この数字は、北神急行電鉄が神戸市営地下鉄北神線になりました。谷上と新神戸の間が北神線ですね。北神線の乗客数を見ますと、2020年6月、ちょうどコロナが始まって間もない時期で、ある意味で非常に厳しい状況の中での船出であったわけですけれども、その前の年の、ここに該当する、おったんですね。つまり、北神急行の乗車人数、これが1日で約2万4,000人でした。これがコロナの期間中も回復をいたしまして、2024年度、昨年度は3万5,000人ということで、5割増加をしております。全体の鉄道路線がコロナの影響から大分回復をしてきているという状況にある中で、北神線もかなり、5割増加をしてきているというのが、数字として表れています。

 コロナの影響というものもありますから、市営化による乗客数への影響ということを正確に把握するということは難しいわけですけれども、いわゆる運賃が下がったということで、こういうふうに乗客人員が増えているということは、1つは谷上駅から乗られる方ですね。谷上から乗られる方が増えています。つまり、今までバスあるいは自家用車で通勤をして、通学をしていた方が北神急行に乗り換えるようになったということ。それから、沿線の駅の乗降客、これは僅かですけれども増えております。

 そういうことで、神戸電鉄の乗降客も増えている面、それから、もう1つは、今まで谷上から南の沿線、箕谷とか山の街とか北鈴蘭台ですね。ここの利用客は今まで湊川、新開地経由で乗っていた方が、こちらのほうに振り替られたという面もあります。ですから、ここは神戸電鉄の利用客にとっては、若干の減少になっていると。こういう影響が出てきているというふうに思います。

 市営地下鉄化というものは、それ自体が目的ではなくて、神戸電鉄沿線の活性化ということ、これが目的でありましたので、当然のことながら、この市営化の前から、あるいはこの市営化の後も、沿線の活性化ということに取り組んできました。

 1つは駅前の再整備ですね。これも今まで既にある資産、施設、建物、これを有効に活用するという考え方で、岡場の駅前の再整備をしました。谷上の中には中高生の学習スペース(としても利用されているレンタルスペース)というものもつくったりいたしました。子ども食堂などでも使われております。

 あわせて、この沿線は良好な住宅環境があるわけですけれども、特に北鈴蘭台の駅前の再整備、老朽化した市営住宅を集約するとともに民間の住宅開発を行っていたり、それから、ぽつぽつと地域の交流スペースなどもできておりまして、有馬口では、使われなくなった建築廃材の中で、使われるものを、これを流通する。建築古材、古い材料、古材の加工販売を行う、あるいはワークショップを行う。こういう施設もできております。人口減少時代ですから、できるだけ既存のインフラ・ストックを活用する取組ということが行われているわけです。

 もともとこの市営地下鉄化、北神急行電鉄の市営地下鉄化というものも、運賃が高いために乗客数がずっと長年低下してきたこの状況の中で、既にある既存社会インフラを賢く使おうという趣旨でもありましたので、そういう考え方で一貫した取組を行ってきたところです。また、暮らしの質の向上、自然を生かした交流人口の増ということで、これはごく最近始めた坂のまちエリアリノベーション、坂道の魅力というのをもっと高めていこうと。それから、先ほど申し上げた鈴蘭台駅地区の土地区画整理事業、あるいは新しい建設事務所の整備も進めておりますし、鈴蘭台の駅前には新しい文化センター、図書館の整備ということで、行政としての施設整備ということなどを、ソフトも含めてやっていこうと。

 自然を活用した交流人口の増加のために、あいな里山公園の整備、つくはら湖、ここは神出山田自転車道が通っていて、10年近く前にリニューアルいたしましたが、シェアサイクルの基地を置く、あるいはマウンテンバイクもこれからやっていこうと。太陽と緑の道の再編・整備ということで、交流人口の増加にも取り組んでおります。これをさらに進めていきたいと思っております。

 神戸電鉄の沿線の駅前の活性化ということで言うと、花山と大池については既に再整備が終わっておりまして、谷上の駅は一定再整備しましたけれども、さらなる駅前広場の拡張などを行います。今後は有馬口、唐櫃台などを整備することに、岡場も大分、北神区役所の整備や北神図書館の整備、ここにもストリートピアノがありますが、整備を進めましたけれども、さらにバスのロータリーを含めたリニューアルを進めることとしております。

 駅前だけではなくて、駅を中心としたまちの質の向上ということから見ますと、ガードレールあるいは道路の白線などのリニューアル、防犯カメラの設置、これは非常に地道な話ですけれども、地元の皆さんから言うと、坂道が多いまちですから、こういう地道なところをしっかり行っていきたいと思っております。

 先ほど触れましたように、駅前のリニューアルですね。駅前のリニューアルは、花山と大池、これは2023年の3月に行いましたが、今後は唐櫃台、ここは駅舎の建て替えを(予定)。有馬口ですね。この両方は駅舎の建て替えを行って、駅前の広場空間の整備を今検討中で、進めていきたいと思っております。

 神戸電鉄沿線には住宅団地もありまして、この住宅団地、特にURさんの大きな規模の住宅団地。ここは花山にありまして、花山東団地、これは神戸を代表する大規模な団地です。ここに行くために、花山駅から斜行エレベーターがあるんですけど、この美装化、この前の整備なども既に行われています。ここに渡る歩道橋の復旧も終えております。

 ここには若い外国人の皆さんがかなり住んでもらって、外国人の皆さんと一緒にパーティーを行ったり、イベントを行ったり、あるいはまちめぐりを行う。こういう取組もしております。これを、こういうのを進めていきたいと考えております。

 今後力を入れていきたいと思っているのが住宅の供給です。このエリア、駅前を整備すると、民間の住宅投資が行われるかどうかというのは、必ずしも予断は許しません。既に、駅によっては神戸市がリニューアルをすると、そこに民間投資が誘発されるということが分かっています。例えば鈴蘭台の駅前の整備をしまして、北区役所を移転後整備するというふうにしたところ、十数年ぶりに民間のマンションが駅前で建設をされることになりました。

 西神中央とか名谷では、これは駅前の大規模なリニューアルを行ったところ、マンションの建設、これが今まであまり途絶えていたものが、これが次々に行われた。こういう効果が現れています。

 しかし、このエリアは、なかなか自然に民間のマンションが建つということは、場所的にもなかなか、そういうまとまった土地が見つかるかということもありますので、このエリアは規模の小さな低利用地、あるいは未利用地というものがあります。ここを丁寧に、神戸市が持っている土地もありますし、また民間所有の土地もありますから、こういうような規模の小さな土地を、丁寧に開発をして、住宅供給につなげていくという、人口減少時代ですから、規模が大きなマンションを建てるというよりも、木造の一戸建て、あるいは規模の小さなマンション、そういうところにターゲットを置いた住宅供給ということをこれから考えていきたいというふうに思っております。北神急行市営化から5年がたちまして、おかげさまで神戸電鉄、これはずっと谷上でつながる神戸電鉄沿線の活性化というものが少しずつ進みつつありますが、これをさらにスピード感を持って前に進めていくために、ハード整備を交えた施策を、ここのエリアで展開していきたい。バランスの取れたまちづくりということに取り組むというふうに考えております。

 私からは以上になります。

質疑応答(発表項目)

記者:

 ノエビアスタジアムの改修ですけれども、使われていない既存設備を改修・活用ということなんですけれども、この使われていないというのは、故障しているということなのか、もしくはほかの、何かの理由があるのか、そのあたりの経緯と、それをどのように改修・活用されようとしているのか、そのあたりをお願いできたらと思います。

職員:

 このスタジアム、二十数年たっております。先ほど写真にありましたように、椅子の下に小さい通気孔がございます。これ、整備当時からつくったものでございます。老朽化しておるということとか、あと、制御がもう今かなりできないような、故障とまでは言わないんですけども、事実上もう運転が非常にしづらいということ、それから、あとパワーが弱い、弱いといいますか、強くない、そういった状況でございます。Jリーグの試合で言いますと、真夏はもう夜にやっておりますので、もうこの必要性は低いんじゃないか、無理して運転するよりも、もう使わないでよかろうということで、今、ここ数年使っていない、そういう状況でございます。それから、それを回復、今回、一旦この機能を回復させる工事を行うということでございます。

記者:

 その空調機能というのは、当たり前かもしれないですけど、冷暖房設備ということでいいんですかね。

職員:

 冷暖房設備です。

記者:

 第1期と第2期の違いというか、第2期はどんな工事をされようとされているかというのを。

職員:

 先ほど申し上げましたように、非常にパワーも今強くありません。二十数年前につくったものです。その後、やっぱり暑さが増しているということと、サッカー以外のスタジアム利用というのも、これから見込まれます。そういったことから、一応パワーもかなり強くすべきだということです。今の設備ではそういったことができないということで、このシステムの規模を大幅に拡大して、全面的にもう更新する。あるいは、エアコンの心臓部に当たる部分、そこを全面的にやり換えるということで、それに伴いまして、電気設備、これを非常に強力なものにしないといけない。それから、エアコンの機械を回す動力源、それをガスから電気に変更するという、かなり大がかりな工事になる見込みでございます。

記者:

 まだ試算されていないかもしれないんですけど、予算的にはどれぐらいをお考えなんでしょうか。

久元市長:

 第1期のほうは大体3,000万ぐらいを予定しておりまして、第2期のほうはかなり、今、職員からお話がありましたように、ガスから電気に替えるという非常に大がかりな変更になりますので、これからしっかり試算しないといけないと思いますが、大体10億前後は必要になるのではないかというふうに見込んでおります。

記者:

 こういった空調の問題というのは、利用者の方とかから改善の声が上がっていたということなんでしょうか。

久元市長:

 利用者からも上がっておりましたし、やっぱりヴィッセル神戸さんは実際にこの施設を運営されていて、そういう声は聞こえていたというふうに思います。ヴィッセル神戸さんからは、この改修についてはぜひ神戸市で行ってほしいという要望は、従来から聞いております。

記者:

 あと、市長先ほど、例えば大規模コンサートを誘致されるというようなことも言及されましたけれども、これ改修することによって、今後どういう構想を描いていらっしゃるのかというのを、構想段階でも結構ですので、お願いできたらと思うんですけれども。

久元市長:

 まず、やっぱり気温が相当高くなっていますから、夏の、この前行われたようなラグビーやサッカーの試合も含めて、とにかく少しでも快適に気温を下げて、少しでもしのぎやすい環境にしたいということですね。それからもう1つは、コンサートを行うためには、例えば天然芝にできるだけ影響がないような、そういうしつらえというのが要るだろうというふうに思います。現実に、去年夏に非常に大規模なコンサートを行い、物すごくにぎわったわけですけど、そういう経験も参照しながら、できるだけ費用対効果の高い簡便なしつらえをもって、それをすぐに転換をして、ほかの用途にもすぐに転換できるという仕掛けというものを、どんなものがあるのかというのを、これはヴィッセル神戸さんとよく相談をしていきたいと思っております。現実に今、具体的な方策を一緒に検討しております。

記者:

 ノエビアスタジアムの件なんですが、まず、観客の観戦環境というところと、選手のプレー環境の改善というところなんですけど、この1期の工事を見た感じだと、要は観客席の環境改善なのかなと思うんですけども、2期というのは具体的にどうやって選手のプレー環境までリーチできるような工事を、今見込んでおられるんでしょう。

職員:

 今の設備は、椅子の下から冷たい空気が流れてくるということで、やはり観客が中心の設備になっております。これから具体的な検討や設計を行っていく中で、まずは観客席なんですが、やっぱり選手、あるいはスタジアムを使う方々の環境面は大事だと思います。これにかかるコストというのがどれぐらいかかるか、これ、いろんな試算しないといけないと思います。屋根を閉める場合と開けている場合、夏場、昼間行う場合と夜行う場合、今、サッカーの場合ですと夜開けてというのが基本になっております。コンサートの場合でしたら、やっぱり音が出るので閉める、そういったケースになってこようと思います。夜でも。そういったいろんなシミュレーションが、これから発生してくると思います。費用対効果になってくると思います。もちろん観客も、スタジアム、ピッチ内も両方効かすというのがもちろん一番いいんですが、やはりコストとの兼ね合いもなってきますので、その辺も含めて検討していきたいというふうに思っております。

記者:

 あと、市長にお伺いします。先ほどコンサートやスポーツでの会場以外の利用も、ほかの用途も検討していきたいということなんですけども、それはすなわち、これまで以上にノエビアスタジアムの利活用を進めるということなんですけども、このスタジアムの活性化にとどまらず、ちょっと言及も最初にありましたが、神戸市全体として、もうちょっと広いエリアとか、神戸市としてこのノエビアスタジアムが活性化された場合に、どのような効果が期待できるんでしょうか。

久元市長:

 1つは、もう今はヴィッセル神戸のホームとしてたくさんのお客さんに来ていただいていますね。それ以外にも、スポーツイベントも盛んに行われています。それに加えて、やはり考えられるのは、大規模なコンサートですね。あるいは大規模なコンサートに匹敵するようなイベント、具体的なイベントと言うと、すぐに思い浮かばないんですけれども、そういうイベントが開催できるようにする。これを開催するようにするためには、やはりさっき奥野部長から説明がありましたように、できるだけ周りに対する音の影響を小さくするためには、やっぱり屋根を閉める必要があります。閉めると、当然のことながら夏は、これは空調をしっかり効かせなければいけない。ですから、この1期では無理ですけれども、2期は観客席だけではなくて、このピッチの中も涼しくするためには、大規模な空調設備の導入と、大規模な改修ということが不可欠になりますから、それが1つの前提になるということだと思います。

 ただ、それだけではなくて、さっきも申し上げましたように、コンサートができるようなしつらえ、これは天然芝、これは大切に管理しておりますので、この天然芝に影響がないような形でコンサートが行われ、コンサート終了後はこれがスムーズに元に戻ると、こういう仕掛けというものを考えないといけないと。これは具体的に今、ヴィッセル神戸側と具体的に協議して、技術的な面も含めて今、調整しているところです。今すぐに具体的にどうするというような方向性までは見いだせていませんが、できるだけ早く、そういうことが可能になるような、具体的なやり方というものを見いだしていきたいというふうに考えています。

記者:

 そして、すいません、もう1点。かなりこれから先の話なので、検討は恐らくこれからかとは思うんですが、そのコンサートという意味であれば、GLION ARENAも先般開業したばかりで、コンサート向き、コンサート会場が、神戸でライブをやりたいアーティストにしてみれば2つあるので、何というか、ある種需要を食い合うことにもつながりかねないのかなと思うんですけども、そこらあたりのすみ分けみたいなのは何か、どういう、何かもしあれば。

久元市長:

 これは、行政がすみ分けを考えるというよりは、コンサートを主催する興行側が選択される問題だというふうに思います。そのことを前提にして考えれば、GLION ARENAはウォーターフロント、270度が海に囲まれたエリア、1万人規模のアリーナですかね。ノエビアスタジアムは3万人収容されますから、規模が全然違います。そこはコンサートの規模などを考えて選択をしていただければいいと思います。

 神戸に強力なコンサート会場が2つあるということは、これは関西全体にとっても意味があるということだと思うんですよ。最近、これは私も興行の世界にそんなに詳しいわけではありませんけれども、大分残念なことに、大規模なコンサート、海外アーティストの公演などが東京、あるいは首都圏にかなり集中するようになってきている。これは残念なことですよね。昔は北海道から沖縄まで、九州、沖縄まで全国遊覧コンサートというのがよく行われておりました。私も、かなり昔の話になりますが、青森に住んでいたときも、金沢に住んでいたときも、もう結構外来アーティストの公演というのがあったんですよね。ところが、それが成り立たなくなってきているということなんですね。

 その1つの理由は、このアリーナやこういうノエビアスタジアムのような施設が、東京、関東周辺に次々にできているけれども、地方にはそれがなかなかない。関西には、そんな東北や九州、四国ほどではありませんが、やはり首都圏から比べればそういうコンサートの開催回数が少ないということは事実のようですね。そういう意味で、関西の各地に、大阪には大阪城ホールがある。神戸にはこの2つの大きなホールがあるということは、神戸だけではなくて神戸近辺の皆さんにコンサートを楽しんでいただく、そういう機会を提供することができるということになりますから、先ほどの御質問にちょっとお答えできなかったんですけれども、お答えするとするならば、このノエビアスタジアムの活性化というのは、単に地下鉄海岸線沿線の活性化にとどまらず、そういう関西全体のコンサートを含む興行関係の向上にも資することになるのではないか。そういう視点も併せ持ちながら、この改修というものをスピード感を持ってしっかり行っていくというふうに思います。

記者:

 KOBE SUBWAY MUSEUM PROJECTについてなんですけれども、これ、なぜ海岸線かというところを改めて詳しく聞かせていただいてもいいでしょうか。

久元市長:

 海岸線を活性化させたいと。海岸線の活性化というのは、神戸市の市政の課題の中でも重要な部分を占めています。海岸線は残念ながら、かなりの赤字が続いておりますね。もう一旦つくった以上は、できるだけたくさんの乗客の皆さんを増やしたい、できるだけ乗っていただきたいと、いろんなことをやってきました。その一環でもあるということなんですね。

 もう1つは、神戸でこれまで取り組んできたのは、やっぱり、一番最初のページですけれども、まちなかのアートシーンを増やしていくということなんです。まちの中に、まちで歩けばどこからか音楽が聞こえてくるとか、楽しそうに何か路上で音楽、イベントをやっているとか、まちの中を歩けば様々なアート作品があるとか。そういう意味で、この前もJR灘の駅前にアート作家の作品を展示するとか、そういう整備も完了しました。こういうふうに、アートシーンをどんどん増やしていくという1つのステージがこの海岸線の各駅。各駅にはそういう展示をするスペースもありますし、そしてさっきも申し上げましたけれども、新長田の南側、駒ヶ林側は、まちの中には神戸を代表するアーティストの言わば集積、集積と言ったら失礼に聞こえますけれども、たくさんの方々が住んだり活動をしていただくようになっている。こういう素地というものがあるので、ぜひこれを生かしていきたい、広げていきたい。そしてそれが海岸線沿線の全体の活性化とまちなかのアートシーンをより豊かなものにする。そういう意図を持ってスタートさせているということです。

記者:

 今回、若手のアーティストが対象ということですけれども、その背景というのはありますでしょうか。

久元市長:

 若手でないアーティストの皆さんに参画をしていただきたくないということは決してありません。やはり若手のアーティストの皆さんに神戸のまちというのは着目されているということがありますから、ぜひ神戸でさらにその上を目指すチャンスをつかんでいただきたい。現代アートというのは最近、大分注目されていますよね。そういう中で、さらにその上を目指すような機会、チャンスというものを提供することができればというふうに思っています。

 それから、現代アートにもっとたくさんの皆さんに親しんでいただくということを考えれば、不特定の方々が通る地下鉄の通路などでこれを展示するということは、自然に目に入りますから、「これ何?」みたいな感じで鑑賞していただければ、さらにアートに親しんでいただく機会も増えるかもしれない。それが購入の機会につながれば、アーティストの皆さんにとっても、これはよいことだろうと思いますし、いろんな複合的な効果を狙いながら、これは一種の実験でもあるわけですけれども、これをスタートさせようと思っています。

記者:

 実験ということは、今後ももしかしたらより広く展開していく可能性があるということでしょうか。

久元市長:

 これは全く初めての取組ですから、まず、どういう反応になるだろうかということです。まずうまくいくとは思いますけれども、うまくいかせたいと思いますけれども、しかし、初めての経験ですから、どういう成果が、その前にどういう反応があるだろうということを見極めながら。これはもう全駅でやるという方針は確定させていますけれども、ぜひこれを成功させて、同じ取組をまたひょっとしたら違う場所でも行えるかもしれないという期待を抱きながら、この実験に取り組んでいきたいと思います。

記者:

 同じミュージアムの関係で伺いたいんですけれども、この展示、まず確認からですが、常設展という形で展示をされるというイメージでいいんでしょうか。

久元市長:

 このしつらえは、さっき申し上げましたように、ハーバーランド駅を皮切りに、来年度にかけて全域でこれをつくります。設置をします。中の作品については、2か月ごとに取り替えるということです。

記者:

 基本的にはそのスペースの中には、1か所のスペースに1人のアーティストの方の作品が展示されるというイメージなんでしょうか。

職員:

 1つのショーケースに1つの作家というのは特に限ってはなくて、こちらのほうのイメージ写真にもありますように、様々な作品展示とか、その辺を見ながら。先ほど市長も、これを1回実験してみるとどのような反応があるのかとか、その辺は我々もいろいろなやり方を行いながら見極めて、より成功に導いていきたいというふうに思っております。

記者:

 あと、販売の件なんですけれども、これは展示されている絵画なり作品を、レプリカじゃないですけど、を購入できるということなのか、そのアーティストの別の作品も併せて購入することができるようにしてあるのか。ちょっと何かイメージがあればお願いします。

職員:

 こちらの展示作品をまさにそのまま購入できるような形を取っております。また、作者の作品を見て、また別の作品もいいなというのであれば、同じ作者の別の作品もその販売サイトのほうでも販売はする予定にしておりますので、これをきっかけに様々なアートに親しんでいただくような形を取っていければというように考えております。

久元市長:

 その購入サイトに飛べば、ここに展示されている作品も購入できるし、その作家さんの別の作品もその購入サイトの中には展示されているということですね。

職員:

 展示させていただいております。

記者:

 あと、北神急行の関係なんですけれども、伸び率がコロナ前と比べて約5割増ということで、この伸び方というのは、市長がもともと想定されていた数字とかがもしあれば、それと比較していかがな状況なのかということを教えていただけたらと思うんですが、どうでしょうか。

久元市長:

 これは、この数字だけは私が想定した以上です。想定していた以上ですけれども、同時に、ここに、もともとほかの例えば神戸電鉄とかバスの64系統などがそのままでこれが5割増えたのであれば、これは非常にめでたしめでたしなんです。しかし、必ずしもそうなっていなくて、神戸電鉄の谷上の南側、箕谷、それから山の街、北鈴蘭台、鈴蘭台と行くわけですけど、ここの沿線の方々は今まで湊川、新開地に神戸電鉄で行っていた。それで新開地経由で三宮まで行っていた方がこちらのほうに振り替わっている可能性はありますね。全体としては間違いなく増えていると思いますよ。しかし、そういう振り替わっている可能性がある。

 それから、市バスの64系統から若干振り替わっている可能性がありますが、大きく振り替わってないと思うのと、64系統とは別に谷上にタッチする62系統というのをつくったんですけれども、そこにも、これは新しい試みで、意味があると思いますけども、その影響というのがなくはないと思います。

 しかし、これ、正直分からないんですよね。全体としてコロナで、これは神戸だけではありませんが、バスの乗降客数というのはかなり減っています。ですから、このことによる影響と、コロナによる影響と、それから公共交通であるバスの利用者が減っているということと、これがどう影響しているのかなと正直よく分からないんですけれども、これは私は予想以上に増えていると思いますけれども、それ以外の影響ということもあると思いますから、やはりここの分析というのはかなり難しいところでありますから、大事なことは、これを契機として神戸電鉄沿線の活性化、そしてさらなる定住人口、交流人口の増にどう結びつけていくのかということ。いろんな今までの取組を紹介しましたけど、これを拡大する。それから新しく住宅供給ということも考えていく。こういう取組を行って、市営化の効果を最大限に発現させていくということが我々がやらなければいけない仕事だというふうに思っております。

記者:

 市営化に伴って、一番ビビッドな投資、民間投資なりの動きが出てくるエリアかなと思っていたのが谷上だったんですけれども、そのあたりの変化といいますか、今、市長が気づいておられるところがもしおありでしたら、お願いいたします。

久元市長:

 谷上はもう私は小学校、中学校のときからよく知っておりますし、最近もしょっちゅう駅前を自分の足で歩き回ったり、谷上の駅から歩いて10分ぐらいのところには上谷上の農村舞台があって、そこでは農村歌舞伎が上演されていたりして、このエリアはよく知っていますけれども、このエリアは大規模な住宅を開発する適地はほぼありません。ほぼありませんので、谷上の周辺で住宅開発をするのは初めから無理だというふうに思っておりました。

 ただ、その谷上から少し離れたエリア、エリアというのは神戸電鉄の各沿線の周辺を、川が走っていて、それから山が迫っているというところで、地形的には非常に難しいところだから、だから小さなエリア、あるいは小規模な土地というものを、空いているところは散在しているわけです。空いている、未利用な土地、未活用な土地というのが散在しているので、これは散在しているから今までなかなか目が行かなかったわけで、そこを丁寧に開発して、良質で手頃な住宅を提供することができないかと。こういう取組は今まで行われてこなかったわけですけれども、これを改めてスタートさせていきたいというふうに思っています。

記者:

 また戻るんですが、ノエビアスタジアムなんですけれども、これ、主に冷房についてなんですが、これって1期、2期工事すると、例えばどれぐらい温度が下がるのかとかって、今って何か既に試算されているものってございますでしょうか。

職員:

 これも先ほど申し上げたように全て費用対効果になってきます。できたら目標は28度にしたいなと思います。目標はそれぐらいです。今現時点で例えばサッカーを33度とか34度の中でやっていますので、30度になるだけでも効果はあると思いますし、28度になればよりいいかなという、今、現時点での考えでございます。

記者:

 今既に設置されている座席の下にある空調、こういったものはほかのスタジアムとかでも結構使われているものになるんでしょうか。

職員:

 野球場でしたら、例えば大阪ドームとか完全なドーム、はなから建物の場合は空調は効いております。体育館でも空調は効いております。いわゆるノエビアの場合は閉めることができますが、基本的には屋根がないところに関しまして、我々が知る限りJリーグのチームの中では北海道で1か所、開閉式のところがあるんですが、それ以外はJ1、J2のスタジアムでは、今、空調設備はないと情報を得ております。

記者:

 2期工事でさらに空調設備を入れるということになると、かなり国内では先進的なスタジアム、設備になると考えていいんですか。

久元市長:

 そもそも開閉式のスタジアムというのは全国的に見ても少ないですから、これが先進的かどうかというのは、ちょっとなかなか比較対象が、ほかと比べてどうかというのはなかなかお答えにくい面がありますが、しかし、いずれにしても窓を閉めて、とにかく28度を目指して気温を下げていくという取組をしっかりやる。そこを目標にしながらやっていきたいと思います。

記者:

 ノエビアで最後なんですけど、2期工事はかなり大規模なものになるとおっしゃっていたと思うんですけれども、工事することによって一定期間スタジアムが使えなくなるとか、そういうことの今想定はあるんでしょうか。

職員:

 使えなくなる時期はなしでやりくりできるかなと思います。確かにピッチに関係する工事もあると思いますけど、1年中、365日使っているわけではありませんので、Jリーグのシーズンオフとかそういった期間をうまく活用しながら、かつ室内、スタンド下での工事が中心になりますので、基本的にはスタジアムの営業というか、運営を確保しながらという予定でおります。

記者:

 海岸線のアートについてなんですけども、展示されるのは改札の外になるんですか、駅構内になるんでしょうか。

職員:

 基本的には改札の外、どなたでも行き来ができる場所に設置を予定しております。

記者:

 最終的に、何人ぐらいのアーティストさんが参加する形になる予定でしょうか。

職員:

 何人というのは特に定めてはないんですけれども、できるだけ多くの若手アーティストを登用していきたいとは考えております。

記者:

 展示予定の作品というのは絵になるんですか、それとも陶芸とか絵に限らずでしょうか。

職員:

 特に絵とかだけに限らず、彫刻作品とかそういう立体作品も含めて展示のほうは行っていこうかなとは考えております。

記者:

 最後に、これはQRで購入ということなんですけれども、その場でQRで購入すると、その作品が後日家に配達されてくるような感じなんですか。

職員:

 しっかりと梱包されたものが御自宅のほうに届くような形を考えております。

記者:

 北神急行の市営化についてなんですけれども、市営化が決定したときの収支見通しで、市営化から10年後で黒字基調、40年目で累積損益黒字に転じると出していらっしゃったかと思うんですけれども、現時点での収支見通しに何か変更等があれば教えてください。

久元市長:

 これは一体運用しておりますし、市営地下鉄全体は西神・山手線と海岸線があるので、神戸市が譲り受けたことによって市営地下鉄全体に対する影響がどうなのかということについては、まだちょっと5年ということでは見極めはなかなかつきがたいと思います。全体として見ればやはり乗降客数は減少傾向にありますので、乗客増ということをしっかり図っていくということをしていかなければいけないと思います。逆に今回、5年前にこれを譲り受けたことによって高速鉄道事業会計、地下鉄の事業会計が大きく悪化したということはありません。

記者:

 確認なんですけれども、市営の鉄道を民営化する動きというのはかなりある中で、北神急行については市営化されたと。先ほど北部地域の活性化というところが大きいとおっしゃっていたんですけれども、市営化は市の北部地域のまちづくりの観点から市営化にかじを切ったという理解でよろしいんでしょうか。

久元市長:

 北部地域の活性化というのが1番大きいわけですけれども、同時に北神線は三宮も通っているんですね。ですから、目に見えてどういう効果があるのかということは分からないんですけれども、やはり北部地域の活性化ということだけではなくて、実際に北部地域から三宮に来る人、あるいは西のほうから谷上駅方面に行き神戸電鉄に乗り換えて沿線を楽しんだり、あるいは有馬温泉に三宮から北神線に乗って神戸電鉄で有馬に行くという人も物すごく増えているわけではありませんが、出てきていると思うので、三宮近辺、都心の活性化、あるいは交流人口の増加という面でも意味があったと思います。

記者:

 北神の関係の最後の住宅供給の話なんですけれども、民間企業ではなくて市のほうで住宅開発をして分譲販売をするというようなイメージを持っていらっしゃるんでしょうか。

久元市長:

 今その手法は庁内で検討中です。神戸市が持っている土地もありますけれども、そんなにまとまった土地を持っているわけではありません。ただ、未利用な土地が点在しているということもありますから、それをどういう形で具体的に住宅供給をするのかというのは、民間事業者の皆さんからのお話も聞きながら検討していきたいと思います。これからの政策課題です。

記者:

 住宅というのはこのエリアで言うと一戸建てが多いと思うんですけれども、一戸建てのイメージなんですか。

久元市長:

 一戸建てを中心としたイメージです。あまり大きな規模のマンション、例えば西神中央とか名谷は神戸市が入札した土地に大規模なマンションが建設されている例があります。このエリアでそういう手法というのはなかなか現実的ではないかもしれません。

記者:

 時期の話なんですけども、いつ頃までにというか、タイミングというのはどのぐらいのスパンで見ていらっしゃるんでしょうか。

久元市長:

 これは今、1番最後に今後の検討課題として挙げたので、これから具体的にどうするのかというのは庁内で検討していきます。

記者:

 もう1点だけ、市のほうで開発するとなった場合に市のほうで、ごめんなさい、ちょっと不勉強で申し訳ないんですけど、住宅供給公社みたいな、昔ならよく公営でもありましたけれども、そういうような実際に手足となるというようなそういうことはあるんでしょうか。

久元市長:

 あり得ないだろうと思います。神戸市の住宅供給公社は大分前に解散しましたので、復活するということは考えていません。費用についてはこれから庁内で検討していきます。繰り返しになりますが、民間事業者の皆さんの御意見を聞きながら進めていきたいと思います。

 かなりまとまった土地を民間事業者からサウンディングして、神戸市が土地を売却して開発をしてもらうと。住宅開発もあれば商業施設もあればアミューズメント施設もいろいろある、そういう経験はありますけども、こういう小さな土地が点在しているところに、言わばミニ開発するようなイメージで住宅を建設するというのは今まで神戸市はやったことがないので、これは未知の経験ということになりますが、やっぱりそういう手法を組入れていかないと、これは一種のスポンジ化対策でもあるわけですよね。残念ながらこの沿線はほかのエリアも空き家がぽつぽつと増えて、これが広がっていくと都市がスポンジ化していくということになるわけですね。スポンジ化対策に対する全国的な自治体、全国的に見ても自治体のスポンジ化対策というのは必要性が叫ばれながら進んでいないんですね。スポンジ化対策を神戸電鉄沿線エリアで1つのモデルケースとしてチャレンジできないか。これは成算があるわけではありません。これは非常に難しい政策課題なんですけれども、そういうスポンジ化対策ということも視野に入れながら、どういう手法があるのかというのを取りあえず庁内の知恵を結集して検討を進めていきたいと思います。

記者:

 北神急行のことで追加でお伺いしたいんですけれども、確認で数字は3.5万人になったというのは、さっきほかの交通手段から移動してきたという数字も入っているということは、北区と谷上の人口が比例しているわけではないという理解でよろしいんですか。

久元市長:

 ほかの交通手段から入ってきている可能性もありますが、そこがよく分からないんです。どのラインで来ているのかというのはよく分からないです。

記者:

 人口は増えているということなんですか、谷上エリア。

久元市長:

 北区の人口は、北区は本区と北神エリアに分かれますが、人口は当然のことながら減少傾向です。これによって人口減少に歯止めをかける効果がどれぐらいあったのかというのを分析するのはなかなか難しいです。研究は続けたいと思いますけど。

記者:

 例えば、安くなったから北区にも住めるよねとか、そういうファミリー層とかがぽつぽつ増えていったというイメージではなくてということですか。

久元市長:

 エピソード的には、あるいは個別の話として、これが非常に下がったので家を買いましたという話は断片的には聞きます。断片的には聞きますが、それは数字としてどうかというのは正直なところ把握することはなかなか難しいです。

記者:

 ちょっとそのお話に関連して、さっきスポンジ化対策というお話もあったんですけれども、小さい戸建てを少し増やしていくというのは新しい視点ですごく興味深かったんですが、若いファミリー層とかマイホームを持ちたいなという方々に郊外の再生の一環として、例えば市として提案していくではないですけど、そういうニーズがあるのか、それともそういう住宅政策として御提案していきたいとか、そういう方向性みたいなものとかはありますか。

久元市長:

 はっきり調査したわけではありませんが、手頃な住宅を購入したいというニーズは間違いなくあります。これはよく20年、30年前から郊外から都心へ、一戸建てからマンションへというのがマーケット、住宅の市場における傾向の変化だということが、それは事実だと思いますが、しかし、個別には都心のマンションはやっぱり高いですよね。特にタワマンなんかは相当高いんです。なかなか都心にある程度まとまったスペースのファミリー住宅、マンションを購入できない層というのは間違いなくかなり大量におられます。そういう方々が、お手頃な住宅を持ちたいというニーズがあって、神戸市の市街地の中でも新築住宅というのは意外と多い。私もまちをしょっちゅう歩きますけれども、ああ、こんなところに新しい住宅が建ち始めたのか。うれしい発見でもあるわけですが、そういう光景によく出会います。そういうところは3,000万、場合によったら3,000万を切るぐらい、3,000万台で一戸建ちの家が建ってきていますね。そういうところは手が届く範囲ですね。そういうニーズというのは間違いなくあるわけで、調べているわけではありませんけれども、そういうニーズを踏まえながら、このエリアの住宅供給ということを考えていきたいと思います。

記者:

 北神線についてお伺いさせていただきたいんですが、市営化から5年ということで、市営化した当時おっしゃっていたのが、鉄道とかインフラとかというのは民営化の流れの中で、神戸市はそれに逆らって市営化だというようなこともおっしゃっていたかと思うんですが、結局のところ、現在5年たちまして、この市営化については成功だったというふうにお考えになっているのか、あるいは成功かどうかはまだ判断できないけど、取りあえずはやってよかったと思っていらっしゃるのかとかですね。よかったということであれば、何がよかったのか。運賃が下がってよかったのか、あるいは本日御紹介いただいたような北神地域の振興がやる気が出せるようになってよかったのか、現在の評価と理由も併せてお伺いできればと思います。どうぞよろしくお願いします。

久元市長:

 成功というふうに胸を張る自信はないんですけれども、やっぱりやってよかったと思いますね。かなり成功に近かったというふうに言えるのではないかと思います。これは国交省の鉄道局の幹部もおっしゃっていましたけど、戦後、鉄道運賃が半額になったという例はまず聞いたことがないというふうにおっしゃっていました。鉄道運賃が半額になるということは、当然需要が増えるということを期待していたわけで、その期待、私は想定以上に乗客数は増えているというふうに思っていますから、定住人口を増やし、人口減少を抑制する効果、あるいは交流人口を増やすという効果は、間違いなくこれはあっただろう。これからもあり続けるだろう。それを定量的に示すということはなかなか難しいわけですけれども、少なくとも、この数字から言えば、これは、乗客数が増えていることは間違いありませんから、そういう意味では、これはやってよかったなと。そして、あわせて、この高速鉄道事業会計に対しての目に見える悪い効果というのは、今、現れていないというふうに思います。

記者:

 その波及効果といいますか、市営化したことに伴っていろんな影響が出たことについてはどのように御覧になっていらっしゃいますか。

久元市長:

 ちょっと質問の御趣旨が分かりませんけれども、これはいろんな意味での効果は出ているというふうに思いますが。

記者:

 それについては、いいと思っているか。

久元市長:

 ただ、これは、効果が出てよかったで終わらせてはいけないというのが初めからの問題意識です。ですから、鉄道はつながっているわけですから、これを市営化したら、間髪入れずに神戸電鉄の沿線の活性化等もしなければいけないというふうに思っていましたから、もう既に幾つかの駅のリニューアルということも行ったり、そして今現に進行中のものとして、例えばURさんとの連携による花山東団地の活性化などを行っていて、今まで取り組めなかったような未利用地、低利用地を、ここを丁寧に開発して住宅供給をさせようと。これは今まで全くやったことがない取組をこれから行って、この市営地下鉄の効果を最大限引き出していく。新しい政策展開も含めて、これを行って、この効果を最大限に引き出していくということに取り組んでいきたいというふうに考えています。

記者:

 その成果が見えてくるのはこれからであると。

久元市長:

 もう既に成果は見えてあると思いますけれども、さらにこれを発現させていくということに取り組んで、1年後か2年後か3年後かには、この取組が、こういう効果が出ているということをお話しする機会があれば大変ありがたいと思います。

記者:

 北神急行の関連で。今、全国的に見ても地方の交通ってなかなか高齢化の中で維持が難しくなっているという中で、今後、ほかの自治体でもこういった神戸市さんの取組を何か参考にされる自治体も増えていくと思うんですけど、現状、5年たってみて、具体的にどういった課題が生まれたのかというところをもう少し詳しく教えていただくことって可能でしょうか。

久元市長:

 この市営化によって、何が弊害というか、マイナスの効果が出たというふうには考えておりません。具体的なデメリットというのは正直なかなか見いだし難いので、全体としては、これはうまくいっているというふうに思います。

 それから、ほかの自治体がこれをどう参考にされるのかというのは、ちょっと昨日もほかの自治体の方々に対するお話をする機会があって、全く同じ質問をされたわけですけれども、これは、それぞれの公共交通の事業運営主体、それから経営状況、運行状況、利用客の状況、それからその沿線の人口動向や商業動向などいろんな要因を考えながら考えていくということが大事なので、この神戸の経験というものがストレートにほかの自治体の参考になるとはなかなか考えにくいと思います。

記者:

 すいません、基礎的なところで1点だけ。ノエビアの話で、来年の夏までに第1期が終わるということなんですけれども、これはもう既に工事は着手されている状況なんですか。

久元市長:

 まだしてないですよね。これから早急に着手します。

記者:

 具体的にいつから始まるみたいなものは決まっていますか。

職員:

 まだ工事時期は未定なんですけど、今、専門業者の方に現場を見ていただいて、検討をやって、どういう改修方法になるか検討しております。できればこの冬ぐらいから始めて、来年の夏に間に合わすようにということを考えております。

記者:

 分かりました。じゃ、およそ半年ぐらいの工期になりそうということ。

職員:

 そうですね。やっぱりそのぐらい時間は必要だと思います。

質疑応答(発表項目以外)

記者:

 先日、市長が先ほど言及されたヴィッセルとバルサ戦なんですけども、何か中止になりそうという情報も流れましたけど、開催されましたけども、神戸市さんからは、予算上、企業版ふるさと納税を使って8億円を拠出するという予定になっていたと思うんですけども、特に追加経費とかは発生しなかったのかということと、あと、興行側から何か状況の説明とかというのはちゃんとあったんでしょうか。

久元市長:

 いえ、まさにこれは、主催者は実行委員会ですけれども、実際のFCバルセロナさんを招致されたサイドの契約関係の話だと思いますから、特段何か説明を受けたということはありません。私から何かお聞きをしたということもありません。いずれにいたしましても、これは大変楽しみにしておりまして、私はブリスベンにおりましたが、報道のURLか何かが送られてきて、「中止になりそうです」というお話を聞きまして、いや、これは本当に中止になったら残念だなというふうに思っていて、それで、関空に着いたら、「いや、開催されることになりました」と聞きましたので、大変うれしかったんですね。

 あの当日も申し上げましたけれども、これは相当厳しい状況にあったと思いますから、やはり、本当に短時間に積極的に動かれて、開催を実現していただいた。これは三木谷浩史会長の力だというふうに思いますから、大変これは敬意を表したいと思っておりますし、大変これは各方面から注目をされていたフレンドリーマッチです。神戸市民も楽しみにしていたし、神戸以外の方々もたくさん来られていたと思いますから、開催されて本当によかったと思います。

記者:

 もう1点、別で。1日から万博のほうで神戸市さんの催事が始まると思うんですけども、市長としてどのような狙いでパビリオンを企画されて、市長というか、神戸市さんとしてどのような内容でパビリオンを企画されて、どのような効果を期待されるかというのをお伺いしてもよろしいでしょうか。

久元市長:

 8月1日から3日の間に、万博会場内のギャラリーEAST、それからポップアップステージ南というところで神戸市のイベントを開催したいというふうに思います。やはり、神戸の多面的な魅力というものをぜひこの機会に発信をしたいということで、1つは、やはり神戸の食ですよね。灘五郷の酒とかスイーツとかパンなどの神戸の食の魅力というのをぜひ発信したいということと、あと、この前も御招待をいただきまして、防災万博といいましたかね、神戸の震災での対応やその後のまちの復興について話をしたわけですが、震災からの復興の状況もパネル展示をすると。神戸の魅力とともに、神戸が今ある魅力というものが、震災という試練を乗り越えて形づくられてきているというところも併せて御覧いただき、発信をできればというふうに思っています。

 それから、先ほどのアートとも関連するんですけれども、ジャズやフルートの演奏など、神戸ゆかりのアーティストの皆さんにも参画をしていただいて、腕前を披露していただくというふうに思っています。

記者:

 ちょっと時間がたっちゃったんですけれども、7月にあった参議院選挙のことでちょっとお伺いしたくて、ちょっと、いろいろこう、排外主義的だとか、外国人の人たちに対するそういう規制を政策に掲げる政党が神戸市内でも結構票には躍進して出ていたというところもあるんですけれども、国際都市神戸として、抗議活動を含んだこういような言動とかが選挙とかで支持を集めていたということに対して久元市長はどのようにお見受けされたか、お考えがもしあればお伺いしたいです。

久元市長:

 国政選挙のことですし、選挙運動については様々な光景が現出されるというふうにも思いますので、地方自治体の長の立場からその選挙運動の現場について何か申し上げるということは特段ありません。

―― 了 ――

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