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海外で注意すべき感染症

最終更新日:2023年8月7日

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海外に渡航される皆様が健康で安全に過ごし、帰国することができるよう、海外で注意すべき感染症及びその予防対策についてお知らせします。

鳥インフルエンザ

鳥インフルエンザ(H5N1)は依然としてアジア地域、欧州地域、アフリカ地域を中心に鶏や七面鳥などの家で飼っている鳥から発生が確認されています。また、感染した鳥類に濃厚に接触した場合、人にも感染することが報告されています。
また、中国では鳥インフルエンザA(H7N9)が発生していますが、持続したヒト-ヒト感染はなく、現在のところ鳥インフルエンザウイルスA(H7N9)は変異をおこしていません。

海外では生きた鳥が売られている市場や養鶏場にはむやみに近寄らず、また不用意に生きた鳥や死骸に触れないようにし、手洗いやうがいの励行を心がけましょう。

蚊が媒介する感染症

熱帯、亜熱帯地域では、デング熱やマラリアなどの蚊によって媒介される感染症に注意が必要です。

デング熱にかかると、高熱を繰り返したり、脳炎を起こす危険があります。デング熱の流行地域は東南、南アジア、中南米カリブ海地域ですが、中国南部や台湾、アフリカでも感染する可能性がありますのでご注意ください。

マラリアは、アフリカ地域で多数報告されています。

流行地域に渡航される方は、長袖、長ズボンの着用や虫除けスプレーなど、蚊に刺されないように注意しましょう。

動物由来の感染症

犬やサルなどをはじめとする動物との接触によって感染する病気(動物由来感染症)が多く存在し、特に海外では狂犬病に注意が必要です

狂犬病は、主として感染している動物に噛まれることによって感染し、発症すると有効な治療法はなく、けいれんや呼吸障害を起こし、ほぼ100%死亡します。日本国内での感染事例はありませんが、海外ではほとんどの国で感染する可能性があることを忘れてはいけません。狂犬病は全ての哺乳動物が感染し、人への感染源となる可能性がありますが、特に犬からの感染が最も多く、そのほか猫、アライグマ、キツネ、スカンク、コウモリからの感染が多いとされています。海外では、野犬や野生動物などとの接触は避けてください。

平成18年、海外で犬に咬まれて狂犬病に感染し、日本へ帰国した後に発症し死亡した方が2名確認されています。

食べ物、水を介した感染症

渡航先や渡航先での行動によって、かかる可能性のある感染症はさまざまですが、最も多いのは食べ物や水によって、腹痛や下痢がおこる消化器系の感染症です。

A型肝炎、赤痢、コレラ、チフス症などは熱帯、亜熱帯地域で感染することが多い感染症です。生水、氷、サラダ、生鮮魚介類等の十分に熱処理がされていない物の飲食は避けましょう。

正しい予防知識

海外で感染症にかからないようにするためには、感染症に対する正しい知識と予防方法を身につけることが必要です。どうしたら感染を防げるか、感染したときにはどうすればよいかを知っておき、いざという時に適切な対応を取ることが大切です。

出発前からすること

渡航先の感染症の流行状況に関する情報を入手し、注意すべき事を確認しておきましょう。

日本への帰国時に、体調が悪かったり、不安がある場合は、必ず、各空港にある検疫所へ相談しましょう。

また、感染症には潜伏期間(うつっても症状が出ない期間)があります。帰国時に異常はないものの、帰国後に発症する場合があります。医療機関には、事前に症状、渡航先、滞在期間等を電話で申し出てから受診してください。

お問い合わせ先

健康局保健所保健課