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2025年5月1日(木曜)、神戸市内において、麻しん(はしか)の患者が発生しました。麻しん(はしか)の患者が感染可能期間に市内の施設を利用し、不特定多数の方に接触していることが判明しました。感染を拡げないために、以下のとおり情報提供します。
※麻しんに罹患したことのある人・ワクチン接種で麻しんに対する十分な免疫をもっている人は発病しません。
※小児定期接種の対象者で、接種を受けていない方はできるだけ早く接種しましょう。
【麻しん・風しん(MR)の定期予防接種】
麻しんの潜伏期間は10~12日(最大21日間)です。
下記のいずれかの施設等を利用された方で、発熱・発疹など麻しんを疑う症状が現れた場合は、すみやかに、かかりつけ医等医療機関に受診してください。なお受診の際は以下の点に注意してください。
日付 |
滞在時間(目安) |
施設等 |
2025年4月27日(日曜) |
11時20分~13時00分 |
神戸赤十字病院 救急外来 |
2025年4月28日(月曜) |
11時10分~14時30分 |
神戸赤十字病院 1階一般外来 |
14時30分~15時00分 |
阪神調剤薬局神戸日赤前店 |
|
2025年4月30日(水曜) |
15時45分~18時15分 |
神戸赤十字病院 救急外来 |
※接触後3週間(21日間)注意が必要です。
※公共交通機関の利用はしていないことを確認しています。
※患者及び患者家族等の個人情報については、プライバシー保護の観点から本人等が特定されることのないよう、格段のご配慮をお願いします。
(注)施設への問い合わせはご遠慮ください。
麻しん(はしか)は感染力が強く、空気感染するため、手洗いやマスクでの予防ができません。
麻しんは発熱が1週間程度続き、呼吸器などの症状も強いので、入院が必要になることもあります。麻しんにかかると免疫力が低下するので、回復後に他の感染症にかかると重症になりやすくなります。また体力や免疫力の回復には約1か月程度かかります。さらに肺炎や脳症などの重い合併症を引き起こすこともあるので注意が必要です。
麻しん(はしか)に注意!!(リアルタイム感染症情報2025)(PDF:1,415KB)
10~12日(最大21日間)の潜伏期間があります。
※ワクチン接種歴がある人は、潜伏期間が長くなることや症状が見られないことがあります。
空気感染、飛沫感染、接触感染
麻しん患者が咳やくしゃみをすると、周囲に麻しんウイルスを含んだしぶきが飛び散り、しぶきが乾燥してウイルスがしばらく空気中を漂います。このウイルスを含んだ空気を吸った人たちに感染する恐れがあります。その他に飛沫感染、接触感染もあります。
麻しんの感染力は非常に強く、麻しんに対する免疫がない集団のなかで1人の発症者がいると、周囲の12~14人の人が感染するとされています(インフルエンザでは1~2人)。
診断された医療機関から保健所へ届出があり、お住まいの区保健センターから病状や発症前後の行動などの聞き取りを連絡しますので、協力をお願いします。
神戸市では医療機関からの相談があり、疑わしい接触歴や麻しん発生届の基準に該当する場合、遺伝子検査を実施しています。
海外では麻しんが流行している国があります。東南アジア、欧州等麻しんの流行国へ渡航される際は、麻しんの免疫があるか確認しましょう(罹患歴・予防接種歴)。また渡航先だけでなく空港でも、いろいろな国の人と接する機会がありますので、注意が必要です。
感染予防にはワクチン接種が有効です。過去に予防接種を受けたことがない方、定期予防接種を1回しか受けていない方は予防接種を受けましょう。
海外渡航前の必要な予防接種に関してはFORTH(厚生労働省検疫所ホームページ)をご確認ください。
・麻しん(はしか)は世界中で流行している感染症です(厚生労働省リーフレット:出国前・帰国後の注意事項)(PDF:337KB)
・FORTH(厚生労働省検疫所ホームページ)リンク
麻しんを診断した医師は、患者の氏名、住所等を直ちに保健所に届け出る必要があります。
麻しんに特徴的な発疹、発熱、咳・鼻汁・結膜充血などのカタル症状や、予防接種歴、患者との接触の有無などから麻しんを疑う患者を診察した医師は、届け出前に神戸市保健所へ連絡をお願いします。(TEL:078-322-6789)
確定診断の検査として、行政検査で遺伝子(PCR)検査を行っていますので、検体の採取(血液・咽頭ぬぐい液・尿)にご協力をお願いします。
2018年の関東を中心とした流行では、風しん患者のうち約8割が男性で、特に30~40代の男性が多く感染しました。30~40代男性は、他の年齢層に比べ風しんの予防接種を受ける機会がなく、受けていない者の割合が高いため、注意が必要です。
風しんは妊婦、特に妊娠20週頃までの妊婦が風しんウイルスに感染すると、胎児も感染し、難聴、心疾患、白内障等の障害を持って生まれてくることがあります。(先天性風しん症候群)
風しんは予防接種で感染を防ぐことができます。
(※麻しんの感染も防ぐため、麻しん風しん混合ワクチン(MRワクチン)の接種を推奨しています。)
これから生まれてくる赤ちゃんを守るために、すべての人が免疫をもつことが大切です。
あなた自身に予防接種歴があるか、免疫があるかを確認し、なければ予防接種を受けて免疫をつけましょう。
風しんは、感染症法で全数届出が必要な5類感染症に定められており、風しんと診断した場合、患者の氏名、住所等を直ちに保健所に届け出る必要があります。
風しんに関する特定感染症予防指針(2017年12月一部改正)で、原則として全例に行政検査としてウイルス遺伝子検査(PCR検査)を実施することとなっています。全身性の小紅斑、紅色丘疹、発熱、リンパ節腫脹等の症状や予防接種歴、患者との接触歴の有無などから風しんを疑う患者を診察した医師は直ちに神戸市保健所まで連絡(TEL:078-322-6789)をしていただき、遺伝子検査の検体の採取(血液・咽頭ぬぐい液・尿)等にご協力をお願いします。
空気感染をすることから、手洗いやマスクでの予防では十分な効果が得られません。
過去に予防接種を受けたことがない方、定期予防接種を1回しか受けていない方は予防接種を検討しましょう。
詳しくは、神戸市の予防接種のページを参考にしてください。
定期の予防接種が麻しんと風しんとの混合ワクチン(MRワクチン)が基本となった事から、麻しん単独ワクチンの製造は少なくなっています。MRワクチンは、麻しん単独ワクチン、風しん単独ワクチンをそれぞれ接種した場合と、効果や成分は同じですので、麻しんワクチン接種を希望される場合にはMRワクチンでの接種も考えてください。ただし、風しんワクチンも含まれるため、妊娠を考えている方は、接種後2ヶ月間は避妊するなどの注意が必要です。
麻しん風しん混合(MR)ワクチン接種の考え方(国立感染症研究所)(PDF:185KB)
定期の予防接種(無料)対象者は、他の予防接種よりMRワクチンを優先して受けてください。また、今後の麻しんなどの感染症流行を予防するためにも、定期の予防接種を受けましょう。
保健所麻しん・風しん予防接種のページ
【参考:麻しん・風しんワクチン(MRワクチン)の接種スケジュール(定期接種)】
かかりつけ医に相談するか、麻しん・風しん混合(MR)ワクチン定期予防接種の実施医療機関を参考に、医療機関に直接お問い合わせください。